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二十五年目ぶりの朝、総選挙を斬る/西村眞悟
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    まず、本日の感慨を述べさせていただきたい。

    衆議院総選挙公示日に立候補せずに朝を迎えたのは、
    この二十五年間で初めてだ。
    「利」を求めて走るネズミの群れを眺めてから迎えるこの朝、
    仁徳天皇御陵に参って、
    皇国の弥栄と天皇皇后両陛下の弥栄を祈り、
    まことに、爽快な感がする。

    何故なら、不肖西村が、
    今、与えられたこの場所で果たすべき「公」とは、
    今が天下の運命を決する秋と思い決し、
    ジタバタ立候補せずに、
    安倍内閣を支える為に力を注ぐことである。

    それ故、今朝の思いは、
    「吾、公を果たしつつあり」
    というところだ。
    このこと、既に、本時事通信で公言した。
    そして、本日の朝を迎えた。

    そこでまた言っておく。
    この、今、この場所での「公」とは何かを思い決したのは、
    熟慮した末ではない。
    与えられた「本能」によって一瞬に決めたのだ。
    軍事行動も登山も、
    前進することだけが求められるのではない。
    この尾根で、「吾、野営せんとす」、
    と立ち止まることも求められる。
    そして、このとき、如何なる行動をするかを決するものは何か。
    軍人にしてフランスの大統領となったドゴールは、
    指揮官の「本能」だと言った。
    不肖西村も、「本能」によって、この度立候補せずと決めた。

    これから、「四耐四不」だ。
    冷に耐え、苦に耐え、煩に耐え、閑に耐え
    激せず、躁がず、競わず、随はず、
    以て大事を為すべし
    耐冷、耐苦、耐煩、耐閑、不激、不躁、不競、不随、可以為大事

    一日も思わない日がない西郷南洲が、
    沖永良部に幽閉されていた時に読んだ漢詩「獄中有感」に、

    若し運を開くこと無くとも意は誠を推さむ
    洛陽の知己皆鬼と為り、
    南嶼の俘囚独り生を盗む
    生死何ぞ疑わむ天の付与なるを、
    願わくは魂魄を留めて皇城を護らむ
    若無開運意推誠、
    洛陽知己皆為鬼、
    南嶼俘囚独盗生、
    生死何疑天附与、
    願留魂魄護皇城

    とある。
    南洲の気持ちがよく分かる。
    また再び、近いうちに、沖永良部を訪れるつもりだ。
    さらに、
    明治六年の政変から郷里薩摩に帰って農耕に従事した南洲が掲げた

    一世之知勇ヲ推倒シ、
    万古之心胸ヲ開拓ス

    という心境に、
    たとえ、一歩でも近づきたい。
    私のこの度の不出馬は、
    日本の政治家として、
    一世の知勇を推倒する、一つの「挑戦」だと心得ている。

    以上の通り、本日の感慨を述べた。
    これを閉じるに当たって、
    二人の引退される方を讃えて、
    これからのご健勝を願い、
    そして、一人を偲ばせていただきたい。

    平沼赳夫先生と亀井静香さんが引退される。

    平沼赳夫先生には大恩がある。
    私が、この人こそ、総理に、と思った唯一の方だ。
    平沼先生が拉致議連会長で、私が幹事長としてお仕えした。
    士は己を知る者の為に死す、
    という言葉がある。
    私が苦しかった時、
    先生から戴いた私へのご懇情に対して、
    先生に私は、この言葉を先生に捧げる、と言った。
    即ち、平沼先生のために死ねると言ったのだ。

    平沼先生は、小泉郵政民営化路線に反対し、
    十数名の自民党議員とともに自民党を離れた。
    その後、先生は、その十数名を自民党に復党させ、自らは復党されなかった。
    即ち、「武士の一分」を貫かれたのだ。
    その後、先生は脳梗塞の発作に襲われた。
    しかし、強靱な精神力でリハビリを続けて後遺障害を克服され活動力を回復された。
    その時私は、先生こそ自民党に戻られるべきだと申し上げた。
    何故なら、小泉チルドレン現象に見られるように、
    先生御一人が戻らなければ、
    自民党に保守政党としての重厚さが戻らないからだ。
    政権与党が軽量ならば国家が危うい。
    先生は自民党に復帰された。
    しかし、その後の二度目の脳梗塞が、
    先生の活動力を奪いこの度の引退につながった。
    平沼赳夫先生の、
    尊皇の志は、深く気高く、
    先生は、一貫して自主憲法制定による日本の正気の回復を掲げられた。
    驚くべきことであるが、自民党自身が自主憲法制定を掲げなくなってきていたのだ。
    従って、平沼赳夫先生の存在自体が、
    我が国政界の至宝である。
    現在、安倍内閣は、憲法改正を掲げているが、
    これは平沼先生御一人の一貫した自主憲法制定を目指す「至誠」のお陰である。
    この度の政界引退は残念であるが、
    平沼先生は、何処におられても日本の至宝である。
    これからのご健勝を切に祈り申し上げる。

    次に、亀井静香さんが政界を引退される。
    平沼先生が静かに深く高い方だとすれば、
    亀井静香さんは名前に反して怒濤のようにうるさい方だと思われている。
    しかし、一夜静かに会して語ってみれば、
    髪の毛ボサボサの外見とは異なり、
    知性の人であり愛すべき人である。
    亀井さんは自分の先祖は、尼子の係累だと言っておられた。
    亀井静香さんの存在感は、
    ここ二十年の小選挙区時代に当選してきたいわゆるイケメン達の及ぶところではない。
    イケメン達は、いわゆる聡明才弁の第三級の人物の群れに過ぎず、
    亀井静香さんは重厚な第一級の人物である。
    従って、亀井静香さんは政界にいてほしい貴重な存在である。
    ここ二年ばかりお会いしていなかったが、
    ニューヨークで会社を経営している同志が
    東京で定宿にしているホテルが亀井静香さんの利用しているホテルで、
    この前にニューヨークの同志に会ったときに、
    亀井静香さんが腹にバスタオルを巻いただけの裸姿でホテルの廊下を歩いていてサウナに来ると言っていた。
    亀井さんらしいなあと思っていたところ、
    この度、引退の報に接した。
    どうか亀井静香さんらしさを維持されてすごされんことを、
    広島の山中でお会いできたら嬉しい限りだ。
    これからのご健勝を切に祈る。

    最後に、一人の方を偲びたい。
    今まで接した方で、一番、素直で純な方だ。
    橋本龍太郎さんだ。
    橋本さんが総理大臣の時、
    私は、総理に北朝鮮に拉致された横田めぐみさんのことを質問し(平成九年)、
    その三個月後に、尖閣諸島に上陸し、
    次に、総理が北京を訪問している時を狙って尖閣の方向の海に乗り出した。
    第一回目は、尖閣に上陸する為、
    第二回目は、北京の総理に強烈な圧力をかける為だ。
    両陛下がイギリスを訪問される際(平成十年五月)、
    イギリスの日本軍の捕虜になった元兵士達が
    日本政府に旧日本軍の捕虜虐待の謝罪を求めたのに対して、
    橋本総理はイギリスの大衆紙サンに「謝罪文」を投稿した。
    この大衆紙サンを入手した私は、
    総理に、イギリス軍による日本軍捕虜虐待・虐殺の事例を挙げて
    「何故、謝罪したのか」と迫った。
    また、私は、橋本総理が交際していた中国人女性が、
    中国共産党のスパイであると総理を追及した。
    その時、総理が脂汗をにじませているのを確認した。
    その後、総理を辞められた橋本さんとしばらく会ったことはなかった。
    そして、かなりの年月が経ってから
    天皇陛下のご臨席を仰いで行われる国会の開会式で、
    私は、偶然に、橋本元総理と隣同士の席に座った。
    すると、私を見た橋本総理が、右手を差し出して、
    「もう堪忍してくださいね」
    と言ったのだ。
    それは、何のわだかまりもない、ほんとうに素直な一言だった。
    その時、元総理の、その一言と表情の中に、
    ご臨席される天皇陛下のもとでの
    尊皇の同志であるという一体の情がにじみ出ていた。
    その素直さに感銘を受けた私は、
    元総理に手紙を書いた。
    すると返事が来て、
    一度、食事を一緒にしようという提案が書かれてあった。
    しかし、病魔は既に元総理を冒しており、
    会食の日程を調節している間に元総理の容体が悪化し、
    ついに、ともに食事をすることがないまま、
    橋本龍太郎さんは亡くなられた。
    あの、元総理大臣の表情に表れた素直さ、
    廊下ですれ違ったとき、
    箸で食べる仕草をして、一緒に食事をしようと誘われたときの人なつっこい笑顔、
    橋本龍太郎さんは、忘れることのできない方だ。

    以上で、本日の感慨を閉じ、
    これから総選挙を斬る。

    党首討論におけるNHKの司会者はけしからんと思う。
    何故、けしからんのか。
    それは、解散総選挙の意義を語る機会を
    解散権者から奪っているからである。
    司会者が質問して、その質問に答える形式の討論会において、
    NHKの司会者は、その質問を封印したように回避しているのだ。
    従って、未だに、カケ(加計)とかモリ(森友)の疑惑隠し解散だという野党の論調がまことしやかに各家庭に流れている。

    馬鹿馬鹿しい。
    解散などは、理由が無くともできるのだ。
    「馬鹿野郎解散」(昭和二十八年三月十四日)を見よ。
    総選挙があってから八ヶ月しか経っていないのに、
    総理大臣が予算委員会で質問者(小生の父)に「馬鹿野郎」とつい口走った。
    それで、吉田総理は解散だ、
    つまり「馬鹿野郎解散」
    解散とはこういうもんだ。

    NHKには外信部がある。
    従って、NHKは、
    我が国を取り巻く情勢を討論の場に引っ張り出して俎上にあげねばならない。
    十月五日、トランプ大統領が、軍部高官達と会食の時、
    記者団に「嵐の前の静けさだ」とつぶやき、
    これから何があるのか、と記者に問われると、
    「そのうち、分かる」と応じた。
    トランプ大統領は、
    何もしなかったオバマ大統領との違いを強調して大統領になった男だ。
    従って、
    トランプ大統領のアジア各国訪問後に何かが起こるとみられる。
    何が起こると思うか、
    その何かが起こったらどう対処するのか。
    これを、NHKの記者は、何故、各党党首に問わないのか。

    数十万人の朝鮮半島からの難民を如何にするのか、
    何故、NHKは触れず、各党党首は言わないのか。

    北朝鮮が核ミサイルを東京に狙いを定めて発射準備を開始したらどうするのか、
    我が国の基地からアメリカ軍のステルス爆撃機群と戦闘機群が連日飛び始めたらどうするのか、

    九月十九日と二十日の日米両首脳の国連での演説は、
    日米双方が北朝鮮に対する対話よりも圧力を選択することで合意した演説であり、
    アメリカの武力行使を日本が一貫して支持する表明である。
    このことの意義を何故、NHK司会者は各党党首に質問しないのか。

    また、国連演説で、日米双方は、北朝鮮の核ミサイルからの防衛とともに、
    日米一致して横田めぐみさんを例に出して
    北朝鮮の人権抑圧から人々の命を救うと宣言している。
    従って、各党党首は、
    如何にして北朝鮮により拉致された被害者を救出するのかを語らねばならない。

    その観点から、
    「国民ファースト」とは一体何か。
    その「国民」の中に、
    横田めぐみさんや有本恵子さんは、入っているのか。
    入っているなら、どうして救出するのか。
    これが選挙における有権者を代表したNHKの質問でなければならない。

    小池百合子氏は、立候補しなかった。
    無責任ではないか。
    選挙が終わってから、
    私、小池百合子が、
    誰に首班指名投票をするか決めます、
    ということでいいのか。

    このままでは、衆愚選挙になる。
    これが内なる国難だ。
    外なる国難は、北朝鮮と東アジアの動乱だ。

    posted by: samu | 政治認識 | 10:32 | - | - | - | - |
    「 北朝鮮脅威の高まりで国難突破解散 」櫻井よしこ
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      『週刊新潮』 2017年10月5日号
      日本ルネッサンス 第772回

      北朝鮮危機の中で安倍晋三首相が衆院解散を表明した。野党は早速、「大義がない」「森友・加計疑惑隠しだ」などと批判した。だが野党はつい先頃まで、森友・加計問題に関連して、早期の解散総選挙を求めていた。それが本当に選挙となると反対するのはどういうことか。

      安倍首相は9月25日夕方の記者会見で解散の理由として、消費税の使途に関しての変更と共に、迫り来る北朝鮮の脅威に言及した。首相はこの解散を「国難突破解散だ」と語ったが、その言葉どおり、日本が直面する危機、とりわけ北朝鮮の脅威は尋常ではない。

      韓国で進行中の、革命的変化と相俟って、朝鮮半島情勢の激変は私たちが長年当然だと見てきた極東情勢の一変につながると考えてよい。

      文在寅氏という親北朝鮮の人物が韓国大統領になったいま、遅かれ早かれ在韓米軍は沖縄かハワイ、或いは日本本土のいずれかに移転すると、韓国の闘う言論人、李度珩氏は、シンクタンク「国家基本問題研究所」での意見交換会で警告した。

      「朝鮮半島の軍事バランスを支えてきた米軍1個師団と1個航空団が韓国から撤収し、韓国軍20個師団以上が機能停止に陥る危険性があります。そのとき日本はどう対応するのか。現在のレベルの日本の軍事力や防衛予算では、到底対処できない危機的状況が生まれます」

      氏は近著『韓国は消滅への道にある』(草思社)の中で、韓国で進行中の「赤色革命」について詳述し、韓国の国民も日本の国民も、眼前の危機を見ていないと指摘する。

      韓国に深く浸透してしまっている北朝鮮による工作の実態や、韓国人の心に巣食っている恨(ハン)の感情、国や財閥などへの強い嫌悪感を、日本人は知らないと、氏は指摘する。

      「駐韓米軍撤退」

      文大統領が左翼の中の左翼勢力であり、韓国よりも北朝鮮に親和性を感じていることは明らかだ。従って、北朝鮮が核実験やミサイル発射を断行するのに対して国際社会がかつてない厳しい制裁を科す中、文氏は開城工業団地の再開などを提唱し、北朝鮮を援助しようとする。国際社会の動きに逆行して北朝鮮との和解と南北朝鮮の統合を目指そうとする。韓国建国当時から韓国社会の主流を占めてきた「親日派」を排除するのが韓国の取るべき正しい道だ、と主張する。

      このような考え方の氏を72%の韓国人が支持している。

      文大統領が日韓関係や米韓関係よりも北朝鮮との関係を重視し、国際社会に挑戦する北朝鮮への支持に傾くのは、自由や民主主義よりも民族主義を優先するからだと、李氏は説明する。「外勢」との協調よりも「同族との同居」を望んでいると言うのだ。

      文大統領が目指す同族との同居は、韓国が本来目指してきた自由で開かれた民主主義体制下の同居ではあり得ない。北朝鮮主導の北朝鮮体制下の同居であろう。そのような事態になったとき、韓国は完全にこちら側の体制から外れることになる。

      このような韓国の傾向は、しかし、今に始まったものではない。金大中氏が大統領に就任した98年以降、北朝鮮はスパイを南に派遣する必要がなくなっていた。大統領の意向で日々の極秘情報が金正日氏に直接、迅速に報告されるという状況があったからだ。

      金大中氏の後任の盧武鉉氏は大統領に当選直後、合同参謀本部に「駐韓米軍撤退とその善後策を研究せよ」と指示した。

      驚いた合同参謀本部は駐韓米軍撤退などといきなり言えば韓国の安全保障が大混乱するとして、その言葉を「戦時作戦統制権の返還」に置き換えて大統領の指示に応えた。つまり、戦時作戦統制権返還とは韓国から米軍を追い出すという意味なのである。

      盧氏は大統領就任3年目の05年、戦時作戦統制権の返還をアメリカに要求し、07年2月に、米韓両国は12年4月までに戦時作戦統制権をアメリカから韓国に返還することに合意した。

      その後、保守派とされる李明博氏、朴槿恵氏が大統領となり、戦時作戦統制権の韓国への返還は無期限に延期されたが、如何に古くから韓国が北朝鮮の工作を受け、北朝鮮化してきたかがわかる。このあたりの事情は日本にも知られているが、李度珩氏はこの間に起きた米軍側の変化について警告する。

      「韓国の左翼親北政権の思惑を察知したアメリカは、まず盧泰愚政権のときに板門店の共同警備区域における任務の全てを韓国軍に移譲しました。続いて、韓国における米軍唯一の戦闘部隊である第二歩兵師団を第一線から外しました。こうして90年代初頭までに米軍は韓国におけるワナ線の役割を終えたのです」

      日本政府の責任

      ワナ線、即ち tripwire とは、攻撃されたら自動的に戦闘に入る仕組みを指す。振れ幅の大きい韓国の政治情勢を見て、米国は自国軍の立ち位置に関して慎重になっているということだ。

      今年1月のトランプ政権誕生に合わせるように、北朝鮮は核・ミサイル開発を加速した。あと1年で、米本土に到達する大陸間弾道ミサイルと核の小型化が完成するといわれている。トランプ政権は自国本土に到達するこのような武力攻撃を絶対に許さない。そこで何が起きるか。いくつかの情報が伝わってくる。たとえばアメリカの攻撃は厳冬の寒さの中、朝鮮人民軍の動きが鈍くなる1〜2月に決行される、作戦は38度線に沿って配備されている1万に上る北朝鮮のロケット砲などを一気に無力化する激しいものとなる、戦いは事実上、2日で完了する、などというものだ。

      作戦決行の準備には少なくとも2〜3か月かかるとされ、その間に在韓のアメリカ国民の、日本やグアム、ハワイへの避難を完了し、陸海空軍の十分な戦力も増派しなければならない。

      無論これらは推測であり、トランプ大統領がいつ、どのような決断を下すのかはわからない。ただ危機が迫っているのは確かである。

      そうした中、日本はどうするのかが問われている。日本国民を守るのは日本政府の責任である。日本にいる国民も北朝鮮にとらわれている拉致被害者も、最終的に守ってくれるのは日本政府であるべきだ。否、日本政府しかないのが現実である。では、危機のいま、日本は一体どうするのか。そのことを問うのが今回の選挙であろう。

      だからこそ、アメリカでは日本の核武装についての議論が活発だ。かつて憲法9条2項を押しつけたアメリカで、今、日本の核武装が議論されているのは、まさに世界情勢が大変化したからである。

      なのに、官邸での記者会見では日本人記者の質問は消費税など経済問題に集中していた。余りにも危機に鈍いのではないか。この選挙は、まさに北朝鮮の危機にどう対応するのか、安倍首相の言う国難突破選挙なのである。

      posted by: samu | 政治認識 | 22:47 | - | - | - | - |
      安倍政権の歴史的使命と小池百合子という現象/西村眞悟
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        『月刊日本』誌より依頼されて書いた一文を次の通り掲載いたします。
        ご一読いただければ幸甚です。

                                  記

        本誌(月刊日本)から、安倍政権の五年間の総括と小池百合子の特集をするに当たり、私に小池百合子という人物(以下、敬称を省き、小池、という)について書かれたしとの連絡があった。よって、次の通り書く。
        それは、第一に、現在の我が国を取り巻く内外の厳しい情勢の中で、安倍政権の総括というよりも、安倍政権に与えられた歴史的使命は何かということに重点をおく。そして、この歴史的段階のなかで、小池という存在の意義は何か、を書きたい。
        とはいえ、それを小池に関する思想的また政策的な観点から書くのではない。何故なら、小池は、思想とか哲学の世界ではなく、政界という世界に生きているからだ。よって動物生態学的な観点から書く。小池に限らず、我が国の政界の人士は、動物生態学的観点から観察するのが分かり易いからだ。
        まず、九月上旬に、安倍総理が、衆議院解散を決断したとの報道があったときに、私は、この解散は、解散権者の思惑を超えて、我が国の戦後史における歴史的解散になるであろうと自分の通信に書いた。何故なら、朝鮮半島は、明治二十七・八年戦役即ち日清戦争前夜のような火薬庫を抱えた混沌たる状況に向かっているからである。まさに歴史は繰り返している。これは紛れもなく「国難」である。従って、解散総選挙後の安倍総理は、その思惑を超えて否応なくこの「国難」の克服という歴史的使命を与えられる。
        しかし、九月下旬の、安倍総理のニューヨーク国連本部での演説と帰国後の解散表明に接して、解散権者の「思惑を超えて」という当初の評価を「思惑通り」と訂正する。何故なら、安倍総理は、この解散を「国難突破解散」と命名したからである。つまり、安倍総理は、国民から「国難」を乗り切る付託を受けるために解散総選挙に打って出たのだ。まことに、有事の宰相である。あっぱれではないか。
        イギリスの首相チャーチルは、「第二次世界大戦は、起こらなくともよい戦争だった、平和主義者が作った戦争だった」と回顧した。
        彼の前任者であったチェンバレン首相は、独裁者(ヒトラー)と宥和すれば平和が維持できると思っていた。それ故、一九三八年九月、ミュンヘンでヒトラーのチェコスロバキアのズデーデン地方割譲要求を受け入れてイギリスに帰り、空港で「私は平和を持ち帰った」と演説した。
        しかし、彼が持ち帰ったのは「平和」ではなく「戦争」だった。ヒトラーの野望は、「ミュンヘンの宥和」を引き金として膨張して独ソ不可侵条約締結から一挙に独ソ両軍の東西からのポーランド侵攻に至り、遂に第二次世界大戦が勃発する。
        では、現在の我が国の安倍総理は、どうか。チャーチル的なのかチェンバレン的なのか。彼は、国連本部での演説の重点を北朝鮮に集中させ、北朝鮮には対話よりも圧力が必要であると言い切った。よって、安倍総理は、独裁者に宥和して戦争への道を開いたチェンバレンではなく、明らかにチャーチル的である。
        そもそも、我が国とアメリカは、この二十年間、北朝鮮に宥和して騙され続けて資金とエネルギーを供給し、騙した北朝鮮は、その詐取した資金で核とミサイルを開発してきた。そのお陰で北朝鮮は、とっくの昔に我が国を射程内にいれたミサイルを完成させ、いよいよアメリカ本土に届く核弾頭ミサイルを保持する寸前となっている。それ故、本年初頭に発足したアメリカのトランプ政権は、この事態に愕然としたように、過去二十年間のアメリカの対北朝鮮政策は誤りだったとの認識を表明した。そして、これに呼応して、我が国の安倍総理も、北朝鮮に対する圧力を強調するに至っている。
        ここにおいて、日米両首脳は、対北朝鮮姿勢において一致したのである。
        しかし、残る問題は、我が国の政界の構造だ。
        即ち、我が国の政界には、北朝鮮の独裁者を喜ばす平和主義者が、同じく北朝鮮の独裁者を喜ばせるマスコミの偏向報道にささえられて、うようよ生息しているからである。この連中が、本年初頭から、国政の重大問題は、森友学園や加計学園問題であるが如くマスコミと共に騒ぎ続け、北朝鮮の核とミサイルという我が国の脅威を無視してきた。この者達の生息場所が、民進党と共産党だ。
        そこで、現時点(十月三日)における小池の最大の功績を記さねばならない。
        それは、小池が、民進党を潰したことである。
        衆議院の解散とともに行われた小池の新党立ち上げは、民進党を直撃してそれを分裂させて民進党所属議員を一瞬のうちに「難民」にすると同時に、その難民内のチャーチルの言う有害な平和主義者と左翼を炙り出して排除する方向に作用している。
        とはいえ、二年前に民進党は、安保法制絶対反対を叫んで国会の内外で反対運動を繰り広げていた。それを主導していた民進党の政調会長がいち早く小池の下に走り寄って、今はかつて共に安保法制反対運動をしていた「同志」を選別している。
        これ、まさに笑止と言わざるを得ない。
        そして、この劇はまだまだ続く。よって、この劇の主役である小池のことを伝えることも必要だろう。国家の危機においては、派手な舞台の上よりも、隠れている実像が国家の運命に影響を与えるからだ。
        この九月、小池が「希望の党」と書いた紙を掲げて新党結成の記者会見をしているのを見たとき、同じそっくりな情景を過去三回見たと思った。一回目は平成四年の細川護熙さんとの日本新党、これが小池の新党結成原体験だ。この時細川さんは一挙に総理に駆け上った。二回目は平成六年の新進党そして三回目は平成十年の小沢一郎さんとの自由党だ。違うのは、過去三回は、小池は三名のボスとともに映っていたが、この度は自分がボスで一人で映っていたことだ。
        振り返れば、小池は、ボスの横でテレビに映るのが実にうまかった。これを男がすれば、鼻持ちならんが、小池はすんなりとしゃなりといつの間にかボスの横につく。はじめは、細川さんで次は二人の一郎さんだ。即ち、小沢一郎さんそして小泉純一郎さん。新進党の海部俊樹さんの横に小池がいた記憶がない。印象の薄い御仁の横には小池はいない。
        小池の、このボスの横にいるという政治力を見くびってはならない。昔、秀吉の側に、耳糞をとるだけの役目の坊主がいた。この坊主は、居並ぶ群臣の前で秀吉の耳糞をとるとき、唇を動かせて秀吉に何かをひそひそ話をしているような仕草をする。その結果、この坊主宅は各大名からの付け届けであふれたという。
        政界とは昔も今もこういう人間世界だ。
        そして、小池は、この世界で日本新党以来四半世紀の間、たびたび新党の名を記したプラカードを掲げてボスと共に記者会見に臨んだ末に、この度の「希望の党」では、自らボスとなって、二人の一郎さんを合体させたようなインパクトを発揮させているという訳だ。
        では、この希望の党の「現象」は如何なる「土壌」で起こっているのか。
        それは、小池が現れてからの政界をたどれば納得がいく。
        中選挙区制から小選挙区制に移行した時期で、以後二十年以上小選挙区で選挙が行われてきた。そして、総選挙を目前にして常に「風」が吹いてきたのである。
        この風は、主に新党誕生の風であるが小泉旋風という風もあった。この風に乗れば数日前に立候補を表明した兄ちゃんや女の子も当選する。従って、この風に未発達のイケメン達が群がり、総選挙を経る度に政界は劣化してきた。
        衆議院の本会議場で、風で当選した者達の群を見て、キンダーガーデンだと言った人がいたが、小泉チルドレンが出てきたときその人はネバーランドだと言った。
        そして、小池は、本年、東京都の「都民ファースト」を唱えた都議会選挙で、都議会にネバーランドを誕生させて、風の手応えを確認した上で、安倍総理の衆議院解散に呼応するかのように国政に「希望の党」のネバーランドを誕生させようとしている。
        従って、マスコミなどは、この度の総選挙を政権選択の選挙だと吹聴しているが、とんでもないことだ。ネバーランドに政権を委ねれば国が滅ぶ。このことは、小池もわかっているはずだ。
        とはいえ、この風が議員を生み出すことは確かだ。
        それ故、最後に安倍総理に申したい。この総選挙が「国難突破」のための選挙だとするならば、選挙後は、チャーチルが第二次世界大戦に臨んで組閣するに際し、野党労働党の党首であるアトリーを入閣させて挙国一致内閣を創ったことを見習い、左翼を排除した「希望の党」から有能な人士を入閣させて「国難突破内閣」を編成されることを望む。

        posted by: samu | 政治認識 | 23:05 | - | - | - | - |
        「 自民党は憲法改正へ正面から問題提起を 長期の国家戦略を念頭に議論始めるべき 」櫻井よしこ
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          『週刊ダイヤモンド』 2017年9月30日
          新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1200
           

          9月19日、ドナルド・トランプ米大統領が初めての国連総会演説で拉致問題に言及した。

          「かわいらしい13歳の日本の少女は古里の海岸からさらわれ、北朝鮮のスパイの日本語教師にさせられた」

          米国の大統領による思いがけない言及に、横田早紀江さんが笑顔で取材に応じていた。その2日前に開催された、「今年中に全拉致被害者を取り戻す国民大集会」に、早紀江さんは夫の滋さんと、御自身の体調不良を理由に初めて欠席した。彼女の笑顔は、御夫妻が米大統領の言葉に勇気づけられていることを物語っていた。

          拉致問題解決への強力な援護となる米大統領発言に、菅義偉官房長官も「涙が出る程嬉しい」と語った。

          トランプ大統領はさらに北朝鮮が米国や同盟国に害を及ぼす場合、北朝鮮を全滅させる(totally destroy)と激しく非難した。金正恩氏の圧政を憎む人々にとっては心強い限りである。しかし、40分を超えた演説はトランプ大統領が日本を含む同盟諸国に多くを求めていることも明らかにした。

          「米国は永遠に世界の、とりわけ同盟諸国の偉大なる友人だ。しかし、われわれはこれ以上利用されるわけにいかない。米国は何の見返りもない一方的ディールに甘んじない」

          トランプ大統領は拉致された13歳の横田めぐみさんの悲劇を許さず、同盟国日本を最大限の軍事的手段で守ると宣言したが、同時に「米国国民の利益が第一だ」と繰り返し、日本は何をしてくれるのかと問うているわけだ。

          自民党幹部が語った。

          「トランプ大統領は、北朝鮮攻撃は2日で片がつくと考えているようです。その2日の、極めて激しい攻撃を日本はどのような形で支えるのか。現行憲法の制限を米国政府は十分に認識していて、憲法の枠内でよいが、その中で日本は何ができるのか。日米対話の通奏低音がこの問いなのです」

          トランプ大統領に指摘されるまでもなく拉致問題ひとつ考えても、日本の国防体制がいざとなれば全く国防に値するものでなく、めぐみさんたちの救出に資するものでもないのは明らかだ。

          一昨年成立した平和安全法制で、北朝鮮有事の時、自衛隊は日本人救出のために北朝鮮に上陸できるようになった。しかし以下の3つの条件がつけられており、実際には不可能だ。(1)当該国(北朝鮮)の了解を得ること、(2)当該国が平和な状況であること、(3)当該国の軍と協力すること、だ。こんな条件がつけられている限り、自衛隊の日本人救出作戦遂行は不可能だ。

          こうした状況下、10月22日、衆議院が解散され総選挙が行われることになった。北朝鮮有事が近いと思われる中で行われる総選挙の最大のテーマが、わが国の安全保障体制を如何に強化するかであるのは明らかだ。

          いよいよ、めぐみさんたちを救出できる状況が生まれるかもしれない。救出するのは自衛隊以外あり得ず、この時を無為にしてはならない。そのために必要なのは結局、憲法改正であろう。経済大国でありながら、安全保障を米国に全面的に頼らなければ生き残れない、世界一脆弱な日本のその根本を改善する時だ。

          だからこそ、世界情勢大激変の中で、自民党は憲法改正について正面から問題提起するのがよい。長期の国家戦略を念頭にきちんとした議論をいま始めるべきだ。

          幸いにもアベノミクスはかなりいい線にきている。野党や安倍晋三首相に批判的な人々はアベノミクスはいまだ成功していないと主張するが、安倍政権になってからの経済と民主党政権当時の経済を較べてみれば答えは明らかだろう。失業率は下がり、自殺者も減少し、求人倍率は目ざましく上がった。株価を含めた経済指標も大いに改善された。日本の自力強化に向けて自民党が頑張る時だ。

          posted by: samu | 政治認識 | 10:27 | - | - | - | - |
          東京が被爆都市にならないための犒荵爐留蘋皚瓩朴虧棔弔任眩簡絃匆陲六嵯个里/・門田隆将
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            それは「生存」を賭(か)けた凄(すさ)まじい演説だった。

            衆院の解散総選挙で、政界は政治家たちによる生き残りを賭けた闘いに突入している。しかし、新聞のあり方を考えさせられたのは、むしろその前に国連でくり広げられた熾烈(しれつ)な闘いに関する報道ではなかったか。

             北朝鮮の領袖(りょうしゅう)、金正恩(キムジョンウン)氏を「ロケットマン」と呼び、13歳で拉致(らち)された横田めぐみさんに言及したトランプ大統領の演説の翌日、安倍晋三首相が国連総会でおこなった演説に、私は刮目(かつもく)した。まさに日本人が生き抜く、つまり「東京が第三の被爆都市にならないため」の決死の覚悟を示した演説だったからだ。

             「不拡散体制は、史上最も確信的な破壊者によって深刻な打撃を受けようとしている」「対話とは、北朝鮮にとって我々(われわれ)を欺(あざむ)き、時間を稼ぐための最良の手段だった」「北朝鮮に全ての核・弾道ミサイル計画を完全な検証可能な方法で放棄させなくてはならない」「必要なのは行動。残された時間は多くない」

             1994年から続く北朝鮮の核問題の経緯を時系列にわかりやすく説明した上で、首相はそう強調した。私はこの問題の根源を思い浮かべながら演説を聴いた。

             日本人の多くは、もし、金正恩氏が核弾道ミサイルの発射ボタンを押せば、「報復攻撃によって自分自身が“死”を迎え、北朝鮮という国家が地上から消滅する。だからそんなことをするはずはない」と思っている。まともな人間なら、そう考えるのは当然だ。しかし、果たして相手は「まとも」なのだろうか。

             叔父を虐殺し、実の兄を殺した可能性も濃厚で、気に入らない幹部や部下、そして多くの人民を常軌(じょうき)を逸した方法で処刑してきた特異な人物−それが金正恩氏である。破滅的な人間は、往々にして自分の死を願うものであり、同時に“道連(づ)れ”を探すものでもある。その人間が核兵器を持ち、それを目的地に飛ばす力を持っているとしたら、どうだろうか。今なら起爆装置をはじめ、核弾頭ミサイルの完成には、まだいたっていないかもしれない。だが、1、2年後には、おそらく、全てが成就しているに違いない。

             その核弾道ミサイルの射程内にあり、標的となっている日本の首相の国連演説には、そのことに対するリアリズムが満ちていた。東京が史上三番目の被爆都市になることだけは何としても避けなければならない。その決意と怒りが込められていた。

            私たちはこのまま北朝鮮の核ミサイルの完成を待ち、「何千万人の犠牲者」が出るのを許すのか、あるいは、完成後の北朝鮮との国家間交渉で、日本は以後、北朝鮮の“貯金箱”となるのか、ということである。

             しかし、この演説の全文を紹介したのは、産経1紙だけであり、多くは「解散の大義はあるのか」などと、愚(ぐ)にもつかない報道をするばかりだった。自らの生存の危機にすら気づかず、リアリズムを失った日本の新聞に「未来」はない。

            ////////////////////////////////
            訪米中の安倍晋三首相は20日午後(日本時間21日未明)の国連総会で一般討論演説を行った。演説全文は次の通り。(ニューヨーク 杉本康士)

            1、議長、ご列席の皆さま、本日私はまず、「持続可能な開発目標(SDGs)」の実施にかける、われわれの情熱をお話ししようと思っていました。国内の啓発を図る工夫にも、ご紹介したいものがありました。

            いわゆる「We−Fi」、女性起業家を資金で支える計画が私個人や日本政府にとって、なぜ重要か。

            「ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ」(UHC)のことを私は「日本ブランドにする」と言っています。本年12月、われわれは東京でUHCを主題に大きな会議を開きます。

            語るべきことの、リストは長い。

            法の支配に対するわれわれの貢献。パリ協定に忠実たろうとするわれわれの決意。世界のインフラ需要に対し、質の高い投資をもって臨むわれわれの政策。

            また、日本がどこまでも守りたいものとは、フリーで、リベラルで、オープンな国際秩序、多国間の枠組みであります。

            まさに、それらを守る旗手・国連に寄せる世界の期待はいよいよ高い。ならばこそ、安全保障理事会を、時代の要請に応じ、いち早く、変革すべきなのです。変革のため日本は友人たちと努めます。安保理常任理事国として、世界平和に積極的役割を果たすのが、日本の変わらぬ決意だと、私は主張するつもりでありました。

            けれども私は、私の討論をただ一点、北朝鮮に関して集中せざるを得ません。

            2、9月3日、北朝鮮は核実験を強行した。それが水爆の爆発だったかはともかく、規模は前例をはるかに上回った。

            前後し、8月29日、次いで、北朝鮮を制裁するため安保理が通した「決議2375」のインクも乾かぬうち、9月15日に北朝鮮はミサイルを発射した。いずれも日本上空を通過させ、航続距離を見せつけるものだった。

            脅威はかつてなく重大です。眼前に差し迫ったものです。

            われわれが営々続けてきた軍縮の努力を北朝鮮は一笑に付そうとしている。不拡散体制は、その史上最も確信的な破壊者によって深刻な打撃を受けようとしている。

            議長、同僚の皆さま、このたびの危機は、独裁者の誰彼が大量破壊兵器を手に入れようとするたび、われわれがくぐってきたものと質において、次元の異なるものです。

            北朝鮮の核兵器は水爆になったか、なろうとしている。その運搬手段は早晩、大陸間弾道ミサイル(ICBM)になるだろう。

            冷戦が終わって二十有余年、われわれは、この間、どこの独裁者にここまで放恣にさせたでしょう。北朝鮮にだけは、われわれは結果として許してしまった。

            それはわれわれの目の前の現実です。

            かつ、これをもたらしたのは「対話」の不足では断じてありません。

            3、対話が北朝鮮に核を断念させた、対話は危機から世界を救ったと、われわれの多くが安堵したことがあります。一度ならず、二度までも。

             最初は1990年代の前半です。

             当時、北朝鮮がなした恫喝は、国際原子力機関(IAEA)など、査察体制からの脱退を、ちらつかせるものにすぎませんでした。

            しかし、その意図の、那辺を察したわれわれには、緊張が走った。

             いくつか曲折を経て94年10月、米朝に、いわゆる核合意が成立します。

             核計画を北朝鮮に断念させる。その代わりわれわれは、北朝鮮にインセンティブを与えることにした。

             日米韓は、そのため、翌年の3月、朝鮮半島エネルギー開発機構(KEDO)をこしらえる。これを実施主体として、北朝鮮に軽水炉を2基つくって渡し、また、エネルギー需要のつなぎとして、年間50万トンの重油を与える約束をしたのです。

             これは順次、実行されました。ところが、時を経るうち、北朝鮮はウラン濃縮を次々と続けていたことが分かります。

             核を捨てる意思など、もともと北朝鮮にはなかった。それが誰の目にも明らかになりました。発足7年後の2002年以降、KEDOは活動を停止します。

             北朝鮮はその間、米国、韓国、日本から支援を詐取したと言っていいでしょう。

             インセンティブを与え、北朝鮮の行動を変えるというKEDOの枠組みに価値を認めた国は徐々に、KEDOへ加わりました。

             欧州連合(EU)、ニュージーランド、オーストラリア、カナダ、インドネシア、チリ、アルゼンチン、ポーランド、チェコそしてウズベキスタン。

             北朝鮮は、それらメンバー全ての善意を裏切ったのです。

             創設国の一員として、日本はKEDOに無利息資金の貸与を約束し、その約40%を実施しました。約束額は10億ドル。実行したのは約4億ドルです。

            4、KEDOが活動を止め、北朝鮮が核関連施設の凍結をやめると言い、IAEA査察官を追放するに及んだ2002年、2度目の  危機が生じた。

             懸案はまたしても、北朝鮮がウラン濃縮を続けていたこと。そしてわれわれは、再び、対話による事態打開の道を選びます。

             KEDO創設メンバーだった日米韓3国に、北朝鮮と中国、ロシアを加えた6カ国協議が始まります。03年8月でした。

             その後、2年、曲折の後、05年の夏から秋にかけ、6者は一度合意に達し、声明を出すに至ります。

             北朝鮮は、全ての核兵器、既存の核計画を放棄することと、核拡散防止条約(NPT)と、IAEAの保障措置に復帰することを約束した。

            そのさらに2年後、07年の2月、共同声明の実施に向け、6者がそれぞれ何をすべきかに関し、合意がまとまります。

             北朝鮮に入ったIAEAの査察団は寧辺にあった核関連施設の閉鎖を確認、その見返りとして北朝鮮は重油を受け取るに至るのです一連の過程は、今度こそ粘り強く対話を続けたことが、北朝鮮に、行動を改めさせた、そう思わせました。

             実際はどうだったか。

             6カ国協議のかたわら、北朝鮮は05年2月、「われわれは、既に核保有国だ」と、一方的に宣言した。

             さらに06年の10月、第1回の核実験を、公然、実施した。

             2度目の核実験は09年。結局北朝鮮はこの年、「再び絶対に参加しない」と述べた上、6カ国協議からの脱退を表明します。

             しかもこのころには弾道ミサイルの発射を繰り返し行うようになっていた。

            5、議長、同僚の皆さま、国際社会は北朝鮮に対し、1994年からの十有余年、最初は「枠組み合意」、次には「6カ国協議」によりながら、辛抱強く、対話の努力を続けたのであります。

             しかし、われわれが思い知ったのは、対話が続いた間、北朝鮮は核、ミサイルの開発を諦めるつもりなど、まるで持ち合わせていなかったということであります。

            対話とは、北朝鮮にとって、われわれを欺き、時間を稼ぐため、むしろ最良の手段だった。

            よりそれを次の事実が証明します。

             すなわち94年、北朝鮮に核兵器はなく、弾道ミサイルの技術も成熟にほど遠かった。それが今、水爆とICBMを手に入れようとしているのです。

             対話による問題解決の試みは、一再ならず、無に帰した。

             何の成算あって、われわれは三度、同じ過ちを繰り返そうというのでしょう。

             北朝鮮に全ての核・弾道ミサイル計画を、完全な、検証可能な、かつ、不可逆的な方法で放棄させなくてはなりません。

             そのため必要なのは、対話ではない。圧力なのです。

            6、議長、同僚の皆さま、横田めぐみという、13歳の少女が、北朝鮮に拉致されて、本年11月15日、ついに40年を迎えす。

             めぐみさんはじめ、多くの日本人がいまだに北朝鮮に拉致されたままです。

             彼らが一日も早く祖国の土を踏み、父や母、家族と抱き合うことができる日が来るよう、全力を尽くしてまいります。

             北朝鮮の核・ミサイルの脅威に対し、日本は日米同盟によって、また、日米韓3国の結束によって立ち向かいます。

             「全ての選択肢はテーブルの上にある」とする米国の立場を一貫して支持します。

             その上で私は、北朝鮮に対し厳しい制裁を科す安保理決議2375号が、9月11日、安保理の全会一致で採択されたのを多とするものです。

            それは、北朝鮮に対する圧力をいっそう強めることによって、北朝鮮に対し、路線の根本変更を迫るわれわれの意思を、明確にしたものでした。

             しかし、あえて訴えます。

             北朝鮮は既に、ミサイルを発射して、決議を無視してみせました。

            決議はあくまで、始まりにすぎません。

             核・ミサイルの開発に必要な、モノ、カネ、ヒト、技術が、北朝鮮に向かうのを阻む。

             北朝鮮に累次の決議を完全に履行させる。

             全ての加盟国による一連の安保理決議の、厳格かつ全面的な履行を確保する。

             必要なのは行動です。北朝鮮による挑発を止めることができるかどうかは、国際社会の連帯にかかっている。

             残された時間は多くありません。

            7、議長、ご列席の皆さま、北朝鮮はアジア・太平洋の成長圏に隣接し、立地条件に恵まれています。勤勉な労働力があり、地下には資源がある。

             それらを活用するなら、北朝鮮には経済を飛躍的に伸ばし、民生を改善する道があり得る。

             そこにこそ、北朝鮮の明るい未来はあるのです。

             拉致、核、ミサイル問題の解決なしに、人類全体の脅威となることで、開ける未来など、あろうはずがありません。

             北朝鮮の政策を、変えさせる。そのために私たちは、結束を固めなければなりません。

             ありがとうございました。

             

            posted by: samu | 政治認識 | 10:03 | - | - | - | - |
            信用できない小池百合子氏の「リセット」と「希望」カンの良さと独断専行だけでは任せられない櫻井よしこ
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              小池百合子東京都知事の打ち出す策で、政界が目まぐるしい。喧騒の中で国民一人一人が認識しようがしまいが、安倍晋三総裁(首相)の自民党か、小池氏の名目上は希望の党、事実上は民進党を選ぶのかという政権選択には、日本の命運がかかっている。

               10月の衆院選では、北朝鮮の脅威、中国の野望、米国の対日観の変容の前で、わが国は国難に直面して国民を守れる国になるのか、国家としての日本の意思はどこにあるのかが問われる。

               だからこそ安倍首相は解散を「国難突破解散」だと喝破したのであろう。その心は9月20日、「ただ一点、北朝鮮に集中せざるを得ない」とした国連総会演説からも読みとれる。拉致から40年、日本は横田めぐみさんを取り戻せていない。約四半世紀、北朝鮮と対話をしても、国際社会は水爆とICBMの開発を止められずにいる。だからこそ、最後の暴発があるやもしれない今、「国難突破」なのだ。

               国際社会の動きは北朝鮮有事近しと、告げている。9月11日、国連での北制裁決議に、普段はおざなりな中国も足並みをそろえた。背景に、米国の強い意志が働いていたのは明らかだ。9月末にはティラーソン米国務長官が北京で中国の習近平国家主席、王毅外相らと軍事的選択を含む対応を含めて話し合った。

              米朝軍事衝突があり得べき選択肢として予想される中、北朝鮮のどこに、もう一本、境界線を引くかまで米中間で話し合われている可能性もある。鴨緑江から南へ50キロの一帯、北朝鮮の核関連施設を含む地域一帯を中国がおさえる形で米中が折り合うという観測さえある。

               朝鮮半島の地政学が大転換する中、かつて日本の完全非武装化を目指した米国が、いま日本の核武装の可能性を論じている。韓国は自前の核開発さえ議論し始めた。日本以外の危機感はここまで研ぎ澄まされている。国民の命の守りに直結するのが軍事力だという現実感覚が他国にはある。

               北朝鮮有事はどのような時間枠で考えればよいのか。日本政府筋は、11月上旬からトランプ氏が日韓中を含むアジア諸国を歴訪する間は大きな動きはないと見る一方で、「トランプ大統領のアジア訪問が終わり、米軍の準備が整えば何が起きてもおかしくない」と語る。危機は眼前だ。

               有事の際、わが国は国民の命を守れるか。拉致被害者を救出できるか。2年前の平和安全法制で自衛隊は北朝鮮に上陸できることになったが、(1)当該国(北朝鮮)の了承を得る(2)当該国の状況が平和である(3)当該国の国軍と協力する−という3条件をつけられた。これでは自衛隊は身動きできない。また、わが国にはめぐみさんたちがとらわれている場所などの情報もない。情報収集の手段も人員もない。

              北朝鮮に上陸して邦人を救出することも難しいが、日本本土の守りも実はおぼつかない。小野寺五典防衛相は9月8日、「言論テレビ」の番組で「日本は北朝鮮のミサイル発射を捕捉できない。独力ではミサイルが日本上空に接近してからでないと把握できず、遅すぎる」と語った。

               陸上配備型イージスを2基導入すれば弾道ミサイル防衛能力は高まり、日本全域の守りが可能になるが、実戦配備に3年はかかる。

               今年3月、自民党政務調査会が「敵基地反撃能力の保有」を求める提言を発表したが、敵基地の位置情報の把握、それを守るレーダーサイトの無力化、精密誘導ミサイル等による攻撃など必要な装備体系は日本にはなく、保有計画もない。わが国の国防力は不十分で完全に米国頼みである。

               10月の衆院選は、こんな状況を打ち破り、国民の命を守れる国になるためだ。だからこそ安倍首相は選挙で自民党が問うべき6項目の課題の筆頭に北朝鮮の危機をあげ、憲法改正も掲げたのではないのか。首相も自民党も、この国防の危機を言葉を尽くして国民に訴えよ。憲法改正は待ったなしだと国民に伝えよ。

               小池百合子氏は安保法制と憲法改正への賛成を踏み絵に民進党をのみ込み、政権奪取の戦いに踏み切った。だが民進党前議員は全員、2年前、安保法制に反対した。国会を飛び出て「戦争法だ」と汚い言葉で論難した。いち早く小池氏の下に走り、かつての同僚議員の資格審査をする側に立った細野豪志氏は政調会長として安保法制絶対反対を主導したではないか。彼らの言葉を信じられるか。

              小池氏を小沢一郎、小泉純一郎両氏と比べないわけにはいかない。3氏に共通するのが政局のカンのよさ、権力奪取のためには冷酷非情な手法も躊躇せず、独断専行に走る点だ。小池氏は自民党東京都連を「ブラックボックスのような形だ」と非難したが、実は小池氏自身がブラックボックスである。

               3氏はまた、破壊はしても、構築しない点で共通している。小池氏は1年余、メディアの注目を集めたが、豊洲も築地もいまだに混乱の中にある。1年余り、間近で氏の仕事ぶりを見つめた都庁職員の87%が豊洲、築地に関する小池氏の方針を「評価しない」と断じ、6割近い職員が小池知事に「落第点」をつけた(『月刊Hanada』有本香)。地道な政策実現能力という、重要な資質を氏は欠いているのである。

               小池氏がリセットだ、希望の党だと言っても日本に迫る危機の深刻さと憲法改正に至る重要な日々の到来を思い、私は氏に日本の政治を任せる気には到底なれない。

               

              posted by: samu | 政治認識 | 09:36 | - | - | - | - |
              北朝鮮の脅威の前に無力さをさらけ出す「平和憲法」古森義久
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                北朝鮮の核兵器と弾道ミサイルの脅威が日本の国家や国民の存立を脅かすようになった。日本はどうやって自国と自国民を守るのか。今や日本の防衛のあり方が根底から問われている。いや、日本のあり方そのものが重大な危険の試練を浴びるようになったといってもよい。そうなると、どうしても現在の憲法のあり方への疑問が提起されてくる。

                 日本が北朝鮮の脅威に対応する手段としては、まず外交努力、経済制裁、日米連帯、国際協力など非軍事的な方法が挙げられる。だが、それらの手段をいくら試みても、北朝鮮の核とミサイルの脅威は減らない。むしろ逆に「日本列島を核爆弾で海中に沈める」という恫喝の言葉が象徴するように、日本にとっての危機は増している。

                 北朝鮮の脅威は、まさに軍事的な脅威に他ならない。北朝鮮はミサイルや核兵器での攻撃を示唆して日本を威嚇し、実際に攻撃もしかねない。そうした軍事的脅威に対して普通の国ならば、抑止や予防という意味で軍事的な対策を準備するだろう。それは最悪の事態への備えでもある。

                 ところが日本は自国の防衛にさえも軍事的な手段を禁じている。あまりにも明白で切迫した核兵器とミサイルの脅威に対して、わが日本は軍事面での防衛も抑止もあまりに無力なのだ。

                「平和憲法」という“虚名”

                 その根本の原因は憲法である。日本は「平和憲法」という“虚名”の下に一切の軍事を排してきた。

                あえて虚名という言葉を使うのは、そもそも日本には、日本国憲法は存在しても、平和憲法という名の憲法はないからだ。この名称は「なにがなんでも今の憲法を変えるな」という勢力が作り出した政治色のにじむスローガンだという感じが強い。今の憲法を保つことだけが平和であり、その憲法が平和をもたらす、という発想に基づくのだろう。

                 憲法9条は、国際紛争を解決する手段として、武力、つまり軍事力を一切禁止している。「自国の防衛ならば武力を行使してもよい」というのがこれまでの憲法解釈だが、9条は戦争も交戦権も、戦力も、軍隊も、禁じている。

                 また、日本国憲法は前文で日本の安全と生存に関して、自国の防衛努力ではなく「諸国民の公正と信義」への信頼による、としている。つまり、他国の善意を信じれば、日本の平和は守られるという発想なのだ。

                 軍事とは簡潔にいえば、国を守るための物理的な力の保持である。外部の敵に対して、話し合っても、譲歩をしても、なお自国への脅威や侵略が避けられないというときに、最後の防衛手段として使うのが軍事力である。だから全世界の主権国家は自分の国や国民を守るために不可欠として軍事力を保持している。

                日本自身の対処はどこにあるのか?

                 安倍晋三首相は北朝鮮の核武装への動きやミサイル発射のたびに「断固として許さない」と言明する。

                 だが北朝鮮は平然と核実験を重ね、日本の方向にミサイルを発射し続ける。首相の言明はむなしく終わる。日本が、「断固として」とか「許さない」という言葉に実効をもたらす物理的な手段を何も持たない事実をみると、空恐ろしいほどのむなしさと言ってよい。

                 日本自身に北朝鮮の軍事脅威を抑える軍事能力が皆無となれば、他国に依存するしかない。だからこそ日米同盟を強化しようとしているわけだが、最近の安倍晋三首相の米国へのアプローチをみると、米国への依存がますます強まるだけである。日本独自の軍事面での対策はツユほども出てこない。日本の防衛とは首相が米国大統領と会談することなのか、とさえ思えてくるほどだ。

                野党も北朝鮮危機への対処となると、やはり完全な他国依存のようである。民進党幹事長だった野田佳彦氏は「中国を含めた関係国に働きかけを」と主張していた。まずは米国、そして韓国、国連、さらには中国、ロシアと、とにかく他国との協力と連携を唱えるだけである。そこに日本自身の対処は見られない。

                 この現状は、憲法9条の帰結だといえよう。外敵から国民や領土を防衛するのは、主権国家の基本的な責務である。だが今の日本にはその防衛の能力も意思も、メカニズムも、概念もない。北朝鮮が日本にミサイルを撃ち込み、さらに第二撃、第三撃を加えてくる構えをみせても、その第二撃、第三撃を止めることができない。憲法9条が軍事を全面的に否定し、禁止しているからだ。

                米国で広がる「日本は憲法改正を」の声

                 米国は、日本の防衛に自らの犠牲を払ってでも責任を持つことを誓っている。その米国で、北朝鮮の脅威を払いのけるなんの術も持たない日本の状況をみて、「日米同盟強化のためには日本憲法の改正を」という声が超党派で広がってきたのは、ある意味、当然と言えよう。

                 そうした声を反映して、大手紙ウォール・ストリート・ジャーナルは最近の社説で「日本の憲法9条は日本自身の防衛にとって危険だ」という主張を打ち出した。

                 こう述べてくると、日本の絶対護憲派は「前のめりの危険な軍事志向」と反発することだろう。だが、護憲派に求めたい。今こそ憲法9条の真価を発揮させて、北朝鮮の軍事脅威をなくしてほしい。また、9条の力で韓国による日本領土の竹島の不当な軍事占拠も止めさせてほしい。さらには中国による日本領土の尖閣諸島への軍事的な侵犯も止めてほしい、と。

                 それができないならば、「憲法9条こそが平和を守る」という主張の旗を降ろすべきである。そうした旗こそが、日本の防衛という国家、国民にとっての当然の自己保存の責務を妨害するからだ。

                 

                 

                posted by: samu | 政治認識 | 22:29 | - | - | - | - |
                「かくて護憲勢力は壊滅した」という歴史に残る“悲劇と喜劇”/門田隆将
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                  かねて「2大“現実政党”時代」の到来について書いてきた私も、あまりにも「あれよ、あれよ」という展開に正直、唖然としている。

                  最も驚いたのは、あれほど「解散の大義がない」と叫び、「護憲」を主張し、平和安全法制を「戦争法」と決めつけて、その廃止を訴えてきた政治家たちが、一夜にして“一丁目一番地”とも言うべきその政策を「放棄」してしまったことだ。

                  リベラル勢力の人々は、自分たちが支えてきた政治家たちの浅ましい姿に、ただただ絶句している。刻々と変わる国際情勢や社会の変化に目を向けず、そして、やれ「お花畑だ」、やれ「ドリーマーだ」と揶揄(やゆ)されても、それでも国会前で「護憲」と「平和安全法制廃止」を訴えてきた人々は、本当に立つ瀬がないだろう。

                  信じていた政治家たちが、自分たち支持者を置き去りにして、こともあろうに「改憲政党」のもとに走っていってしまったのである。果たしてこれ以上の衝撃があるだろうか。

                  リベラル勢力の人たちが投票する政党が「共産党しかなくなってしまった」ことは、本当にお気の毒に思う。しかし、慌てることはない。恥も外聞もなく希望の党に駆けこもうとした民進党の政治家たちは、小池百合子党首によって「選別」され、少なからず「また舞い戻ってくる」からだ。その少数派の政治家たちをまた「支持すればいい」のである。

                  なんといっても興味深かったのは、本日(29日)、小池党首が記者会見で、希望の党からの出馬を望む民進党の立候補予定者の絞り込みについて「リベラル派を“大量虐殺”するのか」と問われ、「(リベラル派は)排除する」と、あらためて言明したことである。

                  小池氏は、「安全保障、憲法観といった根幹部分で一致していることが、政党構成員としての必要最低限です」と、強調した。選挙に落ちて「ただの人」になりたくないために、政治信条を捨ててまで必死で入党を懇願しているのに、リベラル政治家たちには、それでも、まだ「大きなハードルが待っている」のである。

                  各選挙区で着々と準備が進められてきた共産党を含む「野党統一候補」の構想は、わずか1日で白紙となったが、小池党首の「選別」によって、またそこに活路を見出そうとする政治家たちが少なからずいるだろう。護憲リベラル勢力は「選挙の前に」すでにほとんどが壊滅してしまったが、その悲喜劇は、むしろこれからが「本番」と言えるのである。

                  結局、小池党首が言う「リセット」とは、平和ボケしたリベラル勢力を「リセット」することだったことに気づいた向きも多いだろう。だが、まだ、あきらめてはいけない。

                  見方を変えれば、“抱きつき合流”によって、希望の党の中心勢力になるのが旧民進党の連中なのだから、彼らが加計問題で必死に持ち上げてきた前川喜平・元文科事務次官のように「面従腹背」を座右の銘とし、ひたすら「時」を待って、将来、希望の党の中で小池勢力を「駆逐」すればいいのである。

                  つまり、「駆逐するか、されるか」という勝敗はともかく、希望の党の将来は、「分裂が不可避」ということである。中国に「尖閣に手を出させない」ためにできたとも言うべき平和安全法制を「戦争法案」と叫びつづけたツケを当人たちが払わされることになったのは、なんとも「歴史の皮肉」というほかない。

                   

                  藤岡信勝 Facebookより

                   

                  9月28日は日本の政治にとって画期的な、記念すべき日だった。民進党という、反体制・容共政党が崩壊した日だったからだ。衆議院が解散すると同時に、野党第一党の民進党も事実上解散してしまった。前原代表だけは残務整理で残り、民進党は形式的にはまだなくなっていないかのようだが、それはただの移行過程にすぎない。菅直人、辻元清美も含む全議員が賛成し、つまり誰一人反対する者もなく、満場一致でみずから解党して消滅し去った。集団自殺のような光景だ。

                  これで米ソ冷戦期の産物で、負の遺産として日本政治のメインステージにデンと居座っていた容共政党がなくなる。これはまさに歴史的な、実に凄い出来事だ。こういう角度からの論評があまり見られないのは不思議だ。我々が目にする政治評論は、あまりに目の前の細々とした出来事に拘束されていて、大きな視野を見失っているように思える。

                  1990年代以降の日本政治を振り返ってみよう。そもそも民主党は鳩山由紀夫がつくった政党で、その機能は選挙互助会だった。綱領もない。つくろうとすると分裂するから長いことつくらなかった。その後民進党にかわったが、民主...党も民進党もその客観的な役割は社会党と同じだった。その証拠に、2015年の安保法制騒動の中心になった。日本の政治の最大の課題は、国民の生命と財産の安全の確保だが、そのための政策に絶対に反対する政治的DNAを持った勢力が政界に根を張っていたのだ。

                  今回の小池新党もまさに選挙互助会だが、客観的機能は政界からの容共政治家の排除である。憲法と安全保障問題で左翼思想の人物は受け入れない、と小池は旧民進党議員受け入れの基準を明示している。昨夜(28日夜)前原から小池に、民進党から受け入れて欲しい立候補希望者の名簿を渡した。これを全部認めるというつもりは「さらさらない」と今朝のぶら下がり記者会見で小池は断言した。

                  今後のことはわからない。しかし、事態は、小池党首の国政選挙出馬を待望する声が大きくなり、10月5日の都議会終了後、立候補するという流れで進む可能性が高い。総理大臣になること以上に重要な案件はない。メディアは都政を放り出すのは無責任だと気違いのように批判するだろうが、その逆風が反対に有利に作用することもありうる。選挙結果は、希望の党だけで過半数をとることは難しい。他方、自民党も相当の議席を減らすだろうが、必死にがんばって、自公で過半数を維持するだろう。結果として、北朝鮮危機という国難に対処するために、大連立政権をつくるかもしれない。

                  結局、小池新党は、日本で初めて、保守二党体制が実現するきっかけになる。日本の政治は、自民党、希望の党、公明党、共産党の4つの政党に単純化されて行くだろう。北朝鮮危機を通して安全保障問題に国民が目覚めるように啓蒙すれば、戦力保持と交戦権を明記した憲法をつくる可能性が生まれる。一見、安倍首相と小池党首は対立し、互いに相手を批判することで選挙戦を盛り上げるだろうが、小池新党の登場は、自民党にとっても究極のセイフティ・ネットになっている。共産党と社民党は、小池新党を「自民党の補完勢力」と非難しているが、事実認識は私と全く同じである。真の敵こそが真実をより知っているのかも知れない。

                  今後、政局は激動し、予想外のことがおこり、紆余曲折を経るだろうが、大局は日本にとってよい方向に進んでいる、というのが私の観察である。政治的出来事の評価に当たっては、一切の感情論を排除して、政治的結果に着目し、大局的に観る必要があると改めて思う。

                  posted by: samu | 政治認識 | 22:17 | - | - | - | - |
                  「 偏向報道で高まる世の大手メディア不信 NHK視聴・受信料支払の選択制導入を 」櫻井よしこ
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                    『週刊ダイヤモンド』 2017年9月23日号
                    新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1199

                    世の中のメディア不信が高まっている。森友学園問題や加計学園問題で際立ち始めたメディア不信の原因は偏向報道にある。テレビ報道に焦点を当てれば、NHKと民放のおよそ全てのニュース番組、ワイドショーの偏向は、テレビ史に残る汚点である。

                    たとえば、加計学園問題の当事者、加戸守行前愛媛県知事が7月10日、国会閉会中審査に前川喜平前文部科学事務次官と共に出席して意見を述べたときの報道だ。

                    NHK、NTV、TBS、テレビ朝日、テレビ東京、フジテレビ6局の30番組で加計学園問題の報道は8時間44分、その内前川氏の発言は2時間33分報じられた。前川発言と真っ向からぶつかる加戸氏の発言は6分しか報じられなかった。前川氏は「安倍首相の政治的圧力で行政が歪められた」、加戸氏は「歪められた行政が正された」と主張し、両氏は対立した。

                    各テレビ局は前述のように、対立する両氏の発言の内、前川発言のみを報じ、加戸発言を無視した。どの局も極端に偏っていたが、どうしても許容できないのがNHKだ。

                    「国民の皆様の放送局」という立場でNHKは受信料を徴収する。受信設備、つまりテレビなどを設置した者はNHKと受信契約を結ばなければならない、すなわち、受信料を払わなければならないとの放送法64条1項を盾にとり、NHKは受信料を払わない人々に法的措置も辞さない強い態度で臨み、捕捉率を約8割に上げた。受信料収入は昨年度実績で6769億円、民放首位のNTVホールディングスの主力事業収入3745億円の2倍近い巨額収入だ。

                    そのNHKが今、受信料収入をさらに上げるために電力、ガスなどの公益事業者に、受信契約が未確認の人々の情報を照会できる制度を導入しようとしている。インターネット放送にも踏み切り、ネット利用者からの受信料徴収も画策中だ。

                    こんな強欲な動きをする前にNHKには放送法のもうひとつの条項、4条を守ってもらいたい。4条は「政治的公平」「事実は歪曲してはならない」「意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにする」などと定めている。

                    加計学園問題でNHKは、前川発言をこれでもかこれでもかと報じる一方で加戸発言は事実上無視したが、これは放送法4条のはげしい違反である。放送法64条で巨額の収入を担保されることと、4条で政治的公平などを厳しく求められることは対になっているはずだ。64条だけを守り4条を無視する身勝手が許されないのは当然だ。

                    国際比較を盾にNHKは国民の情報を電力会社などからも得ようとしている。であるなら放送規律を守るために他国がどんな努力を重ねているかも学ぶがよい。日米英仏独韓で見ると、NHKをはじめ日本のテレビ局がいかに野放図であるかが見えてくる。

                    公正を期すなどの番組基準、事実関係を間違えた場合の訂正報道等の命令及び課徴金、悪質な場合の放送免許停止または取り消しは、日本を除いて全ての国で法整備されている。日本だけ、法整備されていない。

                    英国を除く米仏独韓の4カ国では最悪の場合の刑事罰まである。これももちろん、日本にはない。

                    放送法64条だけ守り、4条を無視するNHKは、国民に正しい情報を提供していない。これは民主主義の根幹を蝕み、国民の判断を狂わせる道だ。こんな放送局に受信料は払いたくないと、私は考える。そこで提案である。NHKを見たい人は見続けられるように、見たくない人は見ずに受信料も払わなくて済むように、新しい制度を設けるのがよい。スクランブルというすでにある技術を活用すれば今すぐにでも可能である。スクランブル制度の一日も早い導入を、私は広く訴えたい。

                    posted by: samu | 政治認識 | 09:31 | - | - | - | - |
                    時代はレンジャーを必要としている/西村眞悟
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                      日米首脳の連携は見事である。
                      アメリカのトランプ大統領は、
                      十九日、国連総会で演説を行い、
                      核ミサイル開発を続け、威嚇的にミサイルを発射する北朝鮮に対して、
                      「完全破壊」
                      の警告を発するとともに、
                      北朝鮮に十三歳の時に拉致された横田めぐみさんのことに触れて、
                      北朝鮮のすさまじい人権侵害を強く非難した。
                      同時に、南シナ海において、独断的かつ自己中心的な主張を掲げながら、
                      軍事力によって領土領域の拡大を図る中共を
                      「法を尊重せよ」と強く牽制した。
                      我が国の安倍総理は、
                      二十日、同じく国連総会で演説を行い、
                      北朝鮮に対しては、「対話」ではなく「圧力の強化」で臨むべきだと述べ、
                      国際社会が連携して北朝鮮の挑発を止めねばならないと強調した。

                      この安倍総理は、
                      国連総会に出席のためにニューヨークに出発する前に、
                      衆議院解散の覚悟を示したが、
                      このことは、アメリカから見れば、
                      十一月に日本を訪問するトランプ大統領を迎えるのは、
                      これから起こる深刻な事態に対処するために
                      総選挙で国民の信任を新たに得なおした安倍内閣であるということを
                      ニューヨークのトランプ大統領に伝達したということでもある。
                      また、トランプ大統領は、
                      確かにアメリカファーストであるが、
                      同盟国を断固として核の脅威から守ると度々強調して、
                      日本の安倍総理と数度の電話会談をしてきた。
                      その上で、
                      日米両首脳は、
                      北朝鮮に対する、「完全破壊」と「圧力の強化」
                      という符合する演説をそれぞれ国連総会で行ったのだ。
                      即ち、日米両首脳の間には、
                      対北朝鮮「斬首作戦」断行もあり得るとの合意があるとみるべきだ。
                      従って、
                      この度の十月の解散・総選挙は、
                      動乱を覚悟したが故に行われる解散・総選挙である。
                      そして、この動乱前の解散・総選挙直前の
                      九月の堺市堺区府議会補欠選挙は、
                      期せずして、その重要な前哨戦と位置づけられることとなった。
                      何故なら、これから日米とも、
                      如何にして軍・自衛隊を動かすかの事態に直面するからである。
                      同様に、堺区の府議会補欠選挙においても、
                      危機克服のレンジャー訓練を経てきた者(自民党公認)を選ぶか、
                      それとも「憲法9条という植木鉢」のなかで育った者(民進や維新の公認)を選ぶか、
                      が問われているからだ。

                      さて、この度の事態に対して、
                      数日間、呆然としていた野党が、
                      やっと、しゃべり始めたと思ったら、

                      秋の臨時国会では、森友学園、加計学園などの問題を審議しなければならないのに、
                      衆議院解散によって、それができなくなる、
                      解散は、森友隠し加計隠しの権力の横暴である、

                      と言っている。
                      馬鹿を言え、
                      これを、一昨日(おととい)来い、という。
                      この先、森友や加計のことを、
                      「国民の国会」を占拠したごとく、延々とやられてたまるか。もう聞き飽きた。
                      お前らと違い、我が国家は大変で、国民は忙しいんだ。

                      予言しておくが、彼ら「森友・加計友の会」は、
                      反基地、反原発、反核の「左翼・共産勢力」と談合して、
                      「野党一本化」を唱えて、
                      イケおとこ・イケおんなの「野党統一候補」を模索する。
                      そして、この「野党統一候補」は、親中共、親北朝鮮そして親共産党である。
                      堺区の民進党候補も同じだ。
                      これをコミンテルンの古典的戦術である人民戦線方式という。
                      コミンテルン即ち共産党は、
                      この人民戦線方式によって一般人を騙して勢力を拡張した。
                      従って、これに騙されれば、
                      かつての悪夢のような民主党政権をしのぐ悪夢が日本を襲う。
                      動乱が迫るときに、
                      このような親共産、親北朝鮮勢力を少しでも増殖させれば、
                      これは、まさに、外患誘致そのものである。

                      よって、この度の総選挙は、
                      断じて安倍内閣支持を拡大し、
                      直前の動乱に備えて、
                      安倍内閣を支える万全の体制を構築せねばならない選挙である。
                      従って、期せずしてその前哨戦となった
                      堺市堺区の府議会補欠選挙においては、
                      断じて自民党公認の陸上自衛隊レンジャー課程修了者を当選させねばならない。

                      posted by: samu | 政治認識 | 10:44 | - | - | - | - |