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北方領土問題と日ロ関係/鈴木けいすけ
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    北方領土返還の行事に出席のため、北海道根室市の納沙布岬を訪れました。

    日本は地政学的に、北朝鮮、中国、ロシアという軍事大国に囲まれています。

    その中で現在、クリミアの併合について武力による現状変更を行ったとして日本や欧米からの制裁の対象となっているロシアですが、最近もイギリスにおける元スパイ毒殺未遂事件で更なる制裁を課されている状況です。実は、そのロシアが現在も不法占拠を続けている北方領土こそが、第二次世界大戦後、当時のソ連によって世界で最初に武力による現状変更が行われた場所です。

    不法な武力行使による現状変更が容認されるようなことがあれば、国際社会は不信と混乱の連鎖に陥り、相互不信は不要な軍拡競争を招き誰の得にもなりません。だからこそ国際社会はそのような行為を断固排除してきたわけです。まさにこのような法の支配への努力を完全に無視した行為の象徴として、日本は旧ソ連とそれに続くロシアの北方領土における不法な侵略行為と占拠の事実を国際社会に対して更に発信していく必要があります。

    国際法的には、第二次大戦後においても、北方領土だけではなく、武力などによらない歴史的経緯から日本に帰属していた占守島までの千島列島も、日本に帰属すべき領土でありました。その後1951年になって日本がサンフランシスコ平和条約によって千島列島(と南樺太)にかかる権限を放棄したために、現在では歴史上一度も他国に所属したことが無い北方領土のみが日本の一部であるというのが正しい解釈です。

    そもそも、日露戦争の結果として日本に帰属することとなった南樺太とは全く異なり、江戸時代から樺太千島交換条約に至るロシア帝国との各種条約の中で、武力に全く関係なく国際法的にも何ら問題なく日本の一部であったのが千島列島です。だからこそ、ポツダム宣言を受諾した日本が降伏し、第二次世界大戦が戦闘行為としては正式に終わった時点で、北方領土に加えて千島列島も日本の一部であったことが歴史の事実です。加えて、正確に理解が必要なのは、ソ連軍が降伏した無抵抗の日本に侵攻し千島列島と北方領土を不法占拠したのは第二次世界大戦が終わった後であったということです。つまり第二次世界大戦とも関係がない不法な武力侵攻の結果としての占拠であることは極めて重大な事実です。

    そして、日本は、千島列島こそサンフランシスコ平和条約において放棄していますが、北方領土の四島は、第二次大戦後のソ連の不法侵攻によるものを除き、歴史上他国が支配したことが一度もない固有の領土でありそもそも論争にもなりえないものだということも重要な事実です。

    まず、これらの認識を国内においても国際的にも改めて共有しておく必要があります。

    戦争における占領地ですらなく、戦争後の不法侵攻による不法占拠を既成事実化する試みについては、第二次世界大戦以降、国際社会が糾弾し続けている行為であり、そのようなロシア・ソ連の本質は最近のクリミア侵攻においても世界に広く知られるようになったところです。我が国としてもこと北方領土に関しては、ロシアへの協力をすすめることでロシアに配慮してもらうということではなく、筋は筋として、ロシアの歴史的な不法行為を世界に対して正確に伝え、国際世論の中で共通の理解を得られるように努めるべきなのではないでしょうか。

    この問題に関して、ある時点まで、中国共産党は北方領土が日本のものであるとの見解を明らかにしていたようです。このように中ロ関係は戦略的ファクターで動いてきたという現実を考えれば、日本がロシアに対して北方領土問題があるがゆえに国際的な潮流に反して接近しすぎることは、むしろ日本の長期的な国益の観点からも望ましくないのではないかと思われます。(衆議院議員)
     

    posted by: samu | 政治認識 | 17:53 | - | - | - | - |
    「 日本よ自立せよ、米国は保護者ではない 」桜井よしこ
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      『週刊新潮』 2018年5月24日号
      日本ルネッサンス 第803号

      朝鮮半島を巡って尋常ならざる動きが続いている。金正恩朝鮮労働党委員長は、3月26、27の両日、北京で習近平国家主席と初の首脳会談をした。5月7日と8日には、大連で再び習氏と会談した。5月14日には平壌から重要人物が北京を訪れたとの情報が駆け巡った。

      北朝鮮はいまや中国の助言と指示なくして動けない。正恩氏は中国に命乞いをし、中国は巧みに窮鳥を懐に取り込んだ。

      米国からは、3月末にマイク・ポンペオ中央情報局(CIA)長官が平壌を訪れ、5月9日には国務長官として再び平壌に飛んだ。このときポンペオ氏は、正恩氏から完全非核化の約束とそれまで拘束されていた3人の米国人の身柄を受け取り、13時間の滞在を満面の笑みで締めくくった。

      その前日にトランプ大統領はイランとの核合意離脱を発表した。14日には在イスラエル米大使館をテルアビブからエルサレムに移した。

      一連の外交政策には国家安全保障問題担当大統領補佐官、ジョン・ボルトン氏の決意が反映されている。

      中国はこの間、海軍力強化を誇示した。4月12日には中国史上最大規模の観艦式を南シナ海で行い、習氏が「強大な海軍を建設する任務が今ほど差し迫ったことはない。世界一流の海軍建設に努力せよ」と檄を飛ばした。5月13日には中国初の国産空母の試験航海に踏み切り、当初2020年の就役予定を来年にも早める方針を示した。

      2月に米国が台湾旅行法を上院の全会一致で可決し、米国の要人も軍人も自由に台湾を訪れることが出来るようになったが、中国はそうした米国の意図を力で阻む姿勢を見せていると考えるべきだろう。

      こうした状況の下、ボルトン氏は北朝鮮にこの上なく明確なメッセージを発し続けた。

      「リビアモデル」

      4月29日、CBSニュースの「フェース・ザ・ネーション」で、5月6日、FOXニュースで、北朝鮮には「リビアモデル」を適用すると明言した。カダフィ大佐が全ての核関連施設を米英の情報機関に開放し、3か月で核のみならず、ミサイル及び化学兵器の廃棄を成し遂げたやり方である。

      正恩氏は3月の中朝会談や4月27日の南北首脳会談で非核化は「段階的」に進め、各段階毎に経済的支援を取りつけたいとの主張を展開していたが、ボルトン発言はそうした考えを明確に拒否するものだった。

      それだけではない。ボルトン氏は日本人や韓国人の拉致被害者の解放と米国人3人の人質解放を求めた。その要求に応える形で、正恩氏は前述のようにポンペオ氏に3人の米国人を引き渡した。

      ポンペオ氏の平壌行きに同行を許された記者の1人、「ワシントン・ポスト」のキャロル・モレロ氏が平壌行きの舞台裏について書いている。氏は5月4日には新しいパスポートと出発の準備をするよう指示を受けた。3日後、4時間後に出発との報せを受けた。アンドリューズ空軍基地の航空機には、ホワイトハウス、国家安全保障会議、国務省のスタッフに加えて、医師と心理療法士も乗り込んでいた。

      ポンペオ氏の再度の平壌行きは正恩氏が完全な非核化を告げ人質解放を実行するためだったわけだ。4月29日と5月6日のボルトン氏の厳しい要求を聞いて正恩氏がふるえ上がり、対応策と支援を習氏に求めるために5月7~8日に大連に行ったということであろう。

      中朝会談について、5月14日の「読売新聞」朝刊が中川孝之、中島健太郎両特派員の報告で報じている。それによると、大連会談では正恩氏が「非核化の中間段階でも経済支援を受けることが可能かどうか」を習氏に打診し、習氏が「米朝首脳会談で非核化合意が成立すれば」可能だと答えていたそうだ。

      また、正恩氏が「米国は、非核化を終えれば経済支援すると言うが、米国が約束を守るとは信じられない」と不満を表明したとも報じられた。

      「読売」の報道は、大連会談で中国の支援を得た正恩氏が、中国の事実上の指示に従ってその直後のポンペオ氏との会談に臨んだことを示唆している。正恩氏が米国の要求を受け入れたことで、米国側はいま、どのように考えているかを示すのが、5月13日の「FOXニュース」でのポンペオ発言だ。氏は次のように質問された。

      「金氏が正しい道を選べば、繁栄を手にするだろうと、あなたは11日に発言しています。どういう意味ですか」

      ポンペオ氏は、米国民の税金が注ぎこまれるのではなく、米企業が事業展開することで北朝鮮に繁栄がもたらされるという意味だとして、語った。

      「北朝鮮には電力やインフラ整備で非常に大きな需要がある。米国の農業も北朝鮮国民が十分に肉を食べ、健康な生活を営めるよう手伝える」

      天国と地獄ほどの相違

      同日、ボルトン氏もCNNの「ステート・オブ・ザ・ユニオン」で語っている。

      「もし、彼らが非核化をコミットするなら、北朝鮮の展望は信じられない程、強固なもの(strong)になる」「北朝鮮は正常な国となり、韓国のように世界と普通に交流することで未来が開ける」

      ボルトン氏は、米国が求めているのは「完全で、検証可能で、不可逆的な核の解体」(CVID)であると述べることも忘れはしなかった。「イランと同様、核の運搬手段としての弾道ミサイルも、生物化学兵器も手放さなければならない。大統領はその他の問題、日本人の拉致被害者と韓国の拉致された市民の件も取り上げるだろう」と明言した。

      ボルトン氏とポンペオ氏の表現には多少の濃淡の差があるが、米中北の三か国で進行していることの大筋が見えてくる。完全な非核化を北朝鮮が米国と約束し、中国がその後ろ盾となる。米国はリビアモデルの厳しい行程を主張しながらも、中国の事実上の介入もしくは仲介ゆえに、北朝鮮が引き延ばしをしたとしても軍事オプションは取りにくくなる。中国の対北朝鮮支援が国連決議に違反しないかどうかを、米国も国際社会も厳しく監視するのは当然だが、中国は陰に陽に、北朝鮮の側に立つ。

      これまではここで妥協がはかられてきた。今回はどうか。米国と中国の、国家としての形や方向性はおよそ正反対だ。両国の国際社会に対するアプローチには天国と地獄ほどの相違がある。台湾、南シナ海、東シナ海、どの断面で見ても、さらに拉致問題を考えても日本は米国と共に歩むのが正解である。ただ、米国は日本の保護者ではない。私たちは米国と協力するのであって依存するのではない。そのことをいま、私たち日本国民が深く自覚しなければ、大変なことになると思う。

      posted by: samu | 政治認識 | 17:10 | - | - | - | - |
      米朝会談・日大会見・加計問題から見えてくるマスコミ報道の問題点/高橋洋一
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        ケース(督首脳会談

        先週は国内外で大きな事件があった。海外では、5月24日(木)にトランプ大統領が米朝首脳会談をキャンセルする書簡を出した。国内では、日大アメフト事件で22日(火)と23日(水)に、日大選手、日大監督・コーチのそれぞれの記者会見があった。また、加計学園問題では22日(火)に「愛媛県メモ」が国会に提出された。

        それぞれまったく無関係な事件であるが、トランプ、日大、愛媛県それぞれのマスコミの対応・報じ方という視点から見ると、興味深い比較が出来る。それぞれについてみてみよう。

        まず、トランプ大統領の米朝首脳会談のキャンセルについて。これは、22日に行われた韓国・文在寅大統領の会談前の記者会見で示唆されていた(https://www.cnn.co.jp/world/35119600.html)。その後の展開は、トランプ大統領のツイッターを見るのが一番わかりやすい。

        24日に書簡付きのもの(https://twitter.com/realDonaldTrump/status/999686062082535424)と記者会見付きのもの(https://twitter.com/realDonaldTrump/status/999695988813189120)が公表されたが、これを見ればキャンセルにいたる背景説明はほとんど十分である。

        加えて、アメリカ政府高官による背景説明(http://www.afpbb.com/articles/-/3175923?pid=20160087)を読めば、北朝鮮が中国との首脳会談以降に、急に交渉のハードルを高めてきたことがわかる。そして、キャンセルの決め手は北朝鮮側の相次ぐ約束違反だったことも分かる。

        もっとも、これも書簡を見ればわかるが、交渉の道は閉ざされたわけではない。これもトランプ流の交渉術のひとつ、なのだろう。

        実際、北朝鮮はかなり焦ったようで、すぐに反応した。仲介役の韓国も必死で、会談キャンセルが言われた後、すぐに南北首脳会談を行った。そこで、北朝鮮は再度米朝首脳会談を希望、それにトランプ大統領も応じるようだ(https://twitter.com/realDonaldTrump/status/1000174070061813761)。

        トランプ大統領は、軍事オプションをちらつかせながら、いつでも会談を辞めてもいいというスタンスだ。それに引き換え、金正恩は自ら米朝首脳会談を頼んだ側である。この構図では明らかにトランプ大統領側が有利である。当初の予定通りの6月12日か、遅れても少し間をあけて米朝首脳会談が行われる可能性がある。もちろん、トランプ大統領はいつでも席を蹴れる立場なので、予断は許さないが。

        こうした話は、トランプ大統領のツイッターをみていればだいたいわかる。悲しいかな、トランプに関する日本のマスコミ報道は、ほとんどトランプ大統領のツイッターを訳しているだけなので、見る必要はない。もし、金正恩氏もツイッターをやれば、世界中のマスコミはほとんど要らなくなるだろう。外交では、当事者の意見が一番重要だが、ツイッターによってそれに誰でもアクセスできるようになり、媒介者としてのメディアの存在意義はかなり少なくなりつつある。

        ケース日大アメフト事件

        第二に、日大アメフト事件。22日に行われた日大学生の記者会見は、ネットメディアで生中継された。この件では、米朝報道とは違い、マスコミは従来の役割を果たしている。というのも、マスコミの役割のひとつに、事件当時者に記者会見を行う場を提供し、その意見を聞く、というものがある。

        今回の日大学生の記者会見は日本記者クラブが設定したようなので、一定の役割は果たしている、と言えるわけだ。

        ただし、会見ではマスコミ各社から「誘導尋問」のような引っかけ質問が多く出された。これにはマスコミ内部からも一部批判が出る始末だった。さらに、学生が20才であることから、顔の撮影を遠慮してもらいたい旨の事前告知があったが、大手各社はそれをまったく無視していた。のちの報道をチェックすると、外国のマスコミはその要請を考慮していたので、改めて日本のマスコミの悪しき姿勢が目立ってしまった。

        さて、すでに話題になっているが、23日の日大監督・コーチの記者会見は突っ込みどころ満載だった。監督・コーチの話の前に、司会者を務めた日大広報部職員の体たらくがなんともいえなかった。

        彼は、共同通信社出身の人であるが、やはり日本のマスコミの古い部分をそのまま体現していた、といえよう。上から目線でマスコミを恫喝していたが、自分の方が先輩だから、という態度が見えすぎていた。たしかに、同じ質問ばかりであることにいら立つのも理解できるが、謝罪の場であの態度はないだろう。

        その次の日には日大学長による記者会見が行われたが、さすがに例の広報部職員は姿を現さなかった。肯定的に例の職員の役割を考えるなら、日大コーチが質問に耐えきれずに「白状寸前」であったのを、身を挺して防ごうとしたのかもしれない。

         

        一定の役割を果たしたメディアもあるが

        広報もひどかったが、記者会見そのものもひどかった。一つだけ特に酷かったものをあげるなら、内田氏が、6日の試合の反則タックルをみておらず、9日ぐらいに「ビデオで確認」し、「その前にネットで(その映像が)流れているのは見た」と発言した点だ。そして、文春デジタル(http://bunshun.jp/articles/-/7477)で公開されている試合後の発言(「あれくらいラフプレーとは言えないでしょ」など)については、とにかく選手を守ろうという趣旨だったと弁明している。

        試合後に内田氏がこのタックルについて発言していることは、かなり早くから知られていた。その発言をレコーダーでとっていた記者も多かったが、それが週刊誌に出るのは時間の問題だった(いつもの、記者本人が勤務しているメディアには出さずに、週刊誌に流すという手法がここでも使われたことには驚きだ。日本の記者は、自分が勤務するメディアでは決められたことしか報道できないのだろうか)。

        その「内田オフレコ」が23日には表に出るとわかったために、前日の22日の記者会見で、内田前監督と井上コーチが観念してすべてをしゃべるのかと思ったら、まったく真逆であったのだから驚くばかりだ。しかも、反則タックルを見ていない、試合数日後の9日に見たなど、簡単に検証可能な反論をしてしまった。これでは火に油を注ぐだけだ。

        大学人として唯一の救いは、日大学生選手の潔さだった。日大前監督、コーチ、広報部職員に比べると格段に好印象である。彼は加害者であるが、被害者の父親がフェイスブック(https://www.facebook.com/okuno.yasutoshi/posts/1704383802982209)で進めているような救済の動きもある。

        いずれにしても被害届けが出ているので、刑事事件として対処したらいい。関係者からの供述をとれば、すべて一発でわかることだ。

        この問題でマスコミが解明できることは少ないだろうが、それでも週刊誌などのマスコミは、この事件では一定の役割を果たしたといえるだろう。しかし、学生の顔を大きく誌面に使うなどのルール無視はいただけない。また一部のマスコミは、日大を叩くことに夢中になって質問に熱くなり、報道に求められる第三者的冷静さに欠ける面もあった。

        日大の理事長は相撲分出身で、かつて週刊誌などで暴力団関係者との関係が問題になったこともある。内田前監督は日大のナンバーツーと言われ、アメフト出身である。これ以上体育会系然とした組織構図はないだろうから、日大の問題を解明することはすなわち日本の体育会系気質の問題を解明するということだ。これからは、日大の体育会系体質、大学スポーツのあり方(大学教育とビジネスの乖離)など、さらに深掘りが進むことになるだろうから、もろもろこれを機に改善されることを期待したい。

        ケース「愛媛県メモ」

        さて、三つ目に取り上げるのは「愛媛県メモ」だ。そこには、2015年2月25日に安倍首相と加計理事長が面談したと書かれている。そこで、多くのマスコミは「安倍叩き」が先走って、愛媛県メモの裏をとることをせずに、あたかも事実であるかのように報道した。

        筆者からみれば、1年前の「総理の意向」なる文科省文書の教訓が生かされていない。この「総理の意向」文書は前川・前文科次官がリークしたものと思われるが、マスコミはこれを裏取りなしで報道した。本コラムで書いたように、この「文科省文書」は文科省と内閣府の公開された議事録とは違ったものであり、文科省サイドが「盛った」文章であることは明らかだった。

        なにしろ書かれている相手方の了解を取っていないので、公文書にすらなり得ないものなのに、それが正しいとしてマスコミは報道した。結局、前川氏を含めた関係者からも、「総理の意向」という発言があった証拠、証言はなかった。

        裏取りすれば分かることでは?

        今回の愛媛県メモもその構図に似ている。文科省文書の例でわかるように、いくらメモを書いたのが真面目な県庁職員だったとしても、相手の確認済みのメモでないと、話を盛った可能性があるので、証拠能力のある公文書にはならない。公明党の山口那津男代表も「また聞きのまた聞きのようなメモだ」と言っている。

        安倍総理が加計孝太郎氏と面談したとされる2015年2月25日の新聞各紙の首相動静をみても、その記載はない。もっとも、総理が会った人すべてを公表しているわけではないため、これだけでは「会わなかった」という直接の証拠にはならない。

        しかし、マスコミは官邸周辺に設置している定点カメラを調べれば、出入りの車両はチェックできる。「秘密ルートを使ったのではないか」という人もいるかもしれないが、そもそも加計問題が騒ぎになっていない3年前のことなので、それにも映らない官邸への秘密ルートを使うインセンティブ(動機付け)はないだろう。

        また、加計理事長が上京したかどうかも確認すればいいことだ。それに、一般論であるが、2月25日は予算案が自然成立するかどうかで衆院予算委員会が佳境を迎える時期なので、アポイントメントは避けるのが通常である。

        結局、26日に加計学園が「誤った情報を与えてしまった」とコメントを出したので、やはり文科省文書と同じだったと考えるべきだろう。

        これについて、マスコミは当てが外れたためかやたらと怒っている。しかし、マスコミが自ら裏をとれば「盛った話」であることは十分に想定できた。

        中村時広・愛媛県知事も「(加計学園側が誤った情報だと言ったのなら)まず自分のところに言いにこい」と怒っているようだが、公文書でもない職員メモの件でなぜそこまで怒るのか。しかも文書を出すときには、そこに書かれている関係者(この場合は加計)に確認しておくべきだろう。その確認をしておけばこのような醜態をさらすこともなかっただろうに。

        一部野党の政治家も、やはりこの件に怒っている。そもそもが愛媛県職員の「盛った話」であったものを、加計学園が嘘をついたと断定し、それに基づき獣医学部の認可が行われたのは問題だ、としている。

        やはり彼ら野党はわかっていない。本コラムで再三書いたが、特区で行ったのは学部新設の認可の「申請」である。これは、試験を受けさせるようなもの。認可自体は文科省が行ったので、特区そのものは認可とは無関係であり、試験の合否には関わっていない。

        特区については愛媛県と加計学園は同じ仲間で、「試験を受けたい」といっただけだ。試験を受けたいという希望の中で、仲間内でちょっと話を盛っただけだ。それが試験の合否とどう関係したのか。試験、つまり文科省の認可は、昨年の4〜10月に作業されている。3年前に愛媛県と加計学園の間に行われた話が、昨年行われた文科省による認可作業にどのような影響があったのというのだろうか。

        特区が「認可」そのものをしたのではなく、「認可申請」をしただけ、という話はどのマスコミもふれずに、あたかも「認可そのものが歪められた」という報道をしている。

        5月14日付の本コラム(http://gendai.ismedia.jp/articles/-/55655)で、筆者はNHKのホームページ中の間違った記述を添削したが、いつの間にか該当箇所がなくなっている。マスコミは、間違いを指摘するといつもこうした姑息な手段をとるので、魚拓をとっておいた。

        これでは、加計関係の報道は見れば見るほど、ますますわからなくなるはずだ。しばしばマスコミは世論調査を行い、「国民の大多数が加計関係に納得していない」などの調査結果を出すが、事実を知っている人から見れば、報道がデタラメなだけである。

        posted by: samu | 政治認識 | 09:51 | - | - | - | - |
        こくれん拷問禁止委員会の「日韓合意見直し勧告/藤岡信勝
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          藤岡信勝 Facebookより

           

          拷問禁止委員会の「日韓合意見直し勧告」はこんなにいい加減だ! −−というタイトルの 山岡鉄秀氏の論考を転載させていただく。ポイントの一つは、訳語の問題。<recommendationsを「勧告」と訳してしまうと、「勧告」という言葉にはもともと「強制」の意味がなくても、あたかも権威のある団体が上から目線で命令して来たような印象を与える>という点の指摘。中身については、そのデタラメぶりが剔抉されている。これは、池田信夫氏主催のブログ「アゴラ」にゲストブロガーとして投稿したものだが、2017年05月20日 付けとなっているのは、2018年の間違いでは?(以下、引用)

          いわゆる国際人権条約機関のひとつである「拷問禁止委員会(The Committee Against Torture)」が韓国政府に対して「2015年12月に締結した慰安婦問題に関する合意、すなわち日韓合意を見直すように勧告した」と報じられ、ネットを中心に驚きと怒りの声が上がっている。拷問禁止委員会がそもそも国連に属する機関ではない、という指摘もあった。そこで、筆者が英語の原文を入手して実態を調査し、わかったことを記載することで読者と正しい理解を共有したい。

          まず、拷問禁止委員会の位置づけだが、確かに国連内部に属する機関ではないが、条約に批准した国々が自発的に条約の履行、すなわち、改善努力をモニタリングしていくための実行委員会のようなもので、一応国連の看板を担いではいる。「強制力を持つ権威」ではないが、条約批准国であれば、無視していい相手ではない。

          それではそのような性質の委員会が批准国に「勧告」できるのか?委員会が発行した韓国に関する報告書に書かれているのは”Principal subjects of concern and recommendations”である。つまり、「主な懸念事項と推奨する対応」という意味だ。recommendationsを「勧告」と訳してしまうと、「勧告」という言葉にはもともと「強制」の意味がなくても、あたかも権威のある団体が上から目線で命令して来たような印象を与える。日本人は国連に「人類の英知の結晶」というような幻想を抱いているのでなおさらだ。さらに原文では、”should”を用いて、「批准国はxxxxすべき」という表現になっている。ここは「勧告」というよりも「意見/提言」と捉えるのが妥当だ。

          このような報告書が出る前提として、まず、委員会から個別批准国に対して複数の改善必要事項が示され、批准国は一定の期間の後に取り組み状況を報告する。委員会はその報告を見直した上でコメントし、評価できる点は評価しながら、さらなる改善を求める。韓国が委員会に提出した改善進捗状況報告書には、不法入国で拘留された子供の扱いから、LGBTに対するヘイトクライム、被疑者の自殺にいたるまで、8項目について記載されており、日韓合意はそのひとつである。日韓合意だけの報告書ではない。言い換えれば、日韓合意は「拷問」と「虐待」の被害者を救済する、というコンテクストで語られているのだ。

          この韓国の報告書は学生が書いたかと見まがうような簡単なものだが、日韓合意に最も大きなスペースを割いている。まず、最初のパラグラフで、韓国における慰安婦制度の被害者は平均年齢が90歳で、38人しか生存していない、と書いてある。しかしその後で、「これまでのところ、2015年12月28日の合意時点で生存していた46名の犠牲者のうち、34名が合意に賛成していることが確認されている」とも書いている。現在までにその34名中少なくとも32名がお金を受け取ったことがわかっている。生存者が46名から38名に減少していることから、この報告書が今年の4月以降に書かれていることがわかるが、論理的に、生存している38名の中にはお金を受け取った32名が相当数含まれているはずである。

          しかし、そのことには全く触れられていない。それどころか、日本政府が約束通りに10億円を払ったことには全く触れずに、「日本政府が誠実に合意事項を履行する限りにおいてこの問題は2国間の外交問題としては最終的かつ不可逆的に解決する」と書いてある。まるで、韓国側はなんの義務も負わない片務的なものであるかのようで、さらに、わざわざ「慰安婦問題は多元的な側面を持っており、女性の名誉と尊厳の問題である上に普遍的な人権の問題である」と書いている。つまり、日韓合意で解決し得るのは「2国間の外交問題」だけだ、と言いたいのだ。

          これを受けた委員会の返答(concluding observations)は、ざっと数えただけでも20以上の「懸念と改善必要事項」を挙げている。包括的で、的を絞ったものではない。「死刑を廃止しろ」「体罰を禁止しろ」というものもあるが、韓国では拘留時にひどい暴力があることや、軍隊での虐め、家庭内暴力、性犯罪などが深刻であることが窺える。その中に、「拷問と虐待の犠牲者の救済」という項目があり、セウォル号事件の被害者救済など4項目のうちのひとつが日韓合意である。

          その記述が非常に抽象的で具体性が皆無なのだ。「日韓合意は歓迎するものの、第二次世界大戦中の性奴隷の生存者が引き続き38人いること、合意が条約の第14条の施行に関するコメントNo3(2012年)に十分に適合していないこと、そして、賠償、可能な限りのリハビリテーション、真実に関する権利、再発防止の確約を含む償いと救済を提供できていないことに留意する」と書いてある。このコメントNo3というのは、条約批准国が負う義務について説明したものである。ようするに、条約が求める水準を満たしていないと言っているのだが、なぜそう考えるのか、具体的なことは全く論じていない。

          そして、“The State party should…” つまり、批准国がすべきこと、として、前述の文章を復唱し、「条約の第14条に適合し、第二次世界大戦中の性奴隷の生存者が賠償、リハビリテーション、真実に関する権利、再発防止の確約を含む償いと救済を確実に受け取れるように、韓国と日本は日韓合意を見直すべきである」と書いて終わっている。懸念点と改善事項が同じ文の繰り返しとはどういうことか。何を持って不十分と判断するのか、なぜ再交渉が必要なのか、具体的なことは全く触れていない。これまでの経緯すら把握していないのか、完全に無視しているのか、要するに中身がない空っぽの提言なのだ。そして、”and”で繋ぎ、セウォル号事件の被害者に関して同じような文言を繰り返している。

          これが、国連の看板を掲げる条約機関の「勧告」の正体である。反日NGOの「お婆さんたちを無視して政府が結んだ合意は情緒的に受け入れられない」という苦情を受け入れ、文在寅政権の誕生に合わせた政治的圧力に過ぎないと思われても仕方がない。国連関連機関とは、こんな空虚な文言で圧力を掛けてくる団体に過ぎないのだ。日本人は怒って感情的になる前に、このお粗末な現実を認識し、国連幻想を捨てることから始めなくてはならない。そして、この委員会の政治的圧力がいかに無意味であるかを示すために、即座に論理的な反論を表明しなくてはならない。国連は日韓合意を歓迎した。そして日本は愚直に取り決めを履行した。それに対し、「合意は歓迎するが条約の義務を果たしてないから条約をよく読め」とは自己矛盾であり、傲岸不遜であり、軽佻浮薄もいいところだ。しかし、これが国際社会の現実なのである。「国際社会の崇高な理想」を信頼して自らの安全と生存を保持しようとなど考えたら命がいくつあっても足りない。

          そもそも、崇高な理想とは自立した国家と個人が目指すものだ。自立せずに他人の善意に身をゆだねるということは、属国として生きることを意味する。自国の領土と国民と名誉は自分で守る。まずは自分の足で立ってから、理想を論じる。日本がやっていることは完全に順番が逆だから見下される。

          拷問禁止委員会の意見を「勧告」と訳すのは正しくない。「日本人へのウェイクアップコール」と捉え、冷静に感謝し、そして、しっかり反論させてもらおう。

          山岡 鉄秀(やまおかてつひで)
          AJCN(Australia-Japan Community Network)代表
          歴史認識問題研究会事務局長代行
          公益財団法人モラロジー研究所研究員

          posted by: samu | 政治認識 | 11:36 | - | - | - | - |
          北朝鮮の非核化に言及なし 米朝首脳会談で成果を掴めるか/加瀬英明
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            4月27日に全世界が注目するなかで、文在寅(ムンジェイン)大統領と金正恩(キムジョンウン)委員長による南北首脳会談が、板門店の韓国側にある「平和の家(ピンファウィ・チプ)」で行われた。

            李朝時代の王宮の衛兵(ウイビョン)の、ど派手な衣装をまとった儀仗兵が堵列するなど、文、金の2人の大根役者(オルガソイ)が演じた、まさに3流の“韓流ドラマ”だった。

            私は20代から朝鮮語を学んだが、韓国人だったら、「インマンサルソ」(口ばっかり)というところだ。「インマンサルソ・アンデ」になると、「いい加減なことをいうな」と、叫ぶことになる。

            文在寅大統領が、個人的な功名心から、オリンピックの政治利用が固く禁じられているのにもかかわらず、平昌(ピョンチャン)冬季大会に北から高位の代表団や、美女応援団・合唱団を招いて、空疎な“南北融和”を演出したのが、切掛けとなって、トランプ大統領が“勇み足癖”から、米朝首脳会談に応じることになった。

            文在寅――ムン・ジェイン大統領は、“従北(ジョンプク)”として知られ、韓国の真当な国民から、「文災難(ムン・ジェアン)」と、呼ばれている。もっとも、韓国のマスコミは政権を支持する国民を「市民(シミイン)」、政権を批判する国民を「右翼(ウイク)」「保守派(ポスパ)」と、蔑んでいる。

            それにしても、日本の大手テレビのキャスターたちが、今回の南北首脳会談の映像を背景にして、「歴史的な会談」と声を潤(うる)ませて連発するのに、きっと韓流ドラマの見過ぎなのだと、思った。

            トランプ大統領は、1ヶ月以内に予定されている米朝首脳会談が、行われない可能性もあると述べているが、そうなってほしいものだ。

            金正恩がよほどの愚か者でないかぎり、北朝鮮が核兵器を手放すことは、ありえない。

            これまで、金正恩委員長は「朝鮮半島の非核化」を唱えても、「北朝鮮の非核化」に言及したことがない。

            北朝鮮に対しては、南北首脳会談も、米朝首脳会談も行なうことなく、米日韓、中国を加えた国連による経済制裁を、粛々と強めてゆくべきだった。

            トランプ大統領が金委員長の前に、米朝首脳会談というニンジンをぶら下げなければ、金委員長が窮鳥を演じて、北京の習近平主席のもとに、走ることがなかった。

            米朝首脳会談が「世紀のショー」として行われたとしても、ニュースを娯楽だと勘違いしているテレビを喜ばせるだけで、空騒ぎに終わることとなろう。

            トランプ大統領としては、米朝首脳会談に臨んで、何も成果がえられず、手ぶらで帰ることになったら、「軽挙」だったということになって、沽券(こけん)が大きく傷ついてしまう。

            といって、北朝鮮に軍事攻撃を加える勇気はあるまい。

            そこで、北朝鮮が提案してきた「北朝鮮の非核化」ならぬ、「朝鮮半島の段階的非核化」へ向けて、米朝交渉を続けてゆくことになるのではないか。

            北と話し合っているあいだに、制裁を強めることは難しい。北朝鮮は中国を後盾として時間を稼ぎ、ミサイル試射、核実験を行わなくても、性能を向上させることができる。

            だが、そのあいだ戦争は起らない。日本としては、“平和ボケ”から目を覚まして、真剣に防衛力の強化に励むべきだ。「鬼のいぬ間に洗濯」だ。

            posted by: samu | 政治認識 | 11:13 | - | - | - | - |
            「軍事行動か、核廃棄か」いよいよ岐路が迫ってきた/門田隆将
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              朝鮮半島情勢が、いよいよ正念場を迎えている。1993年以来の北朝鮮に対する国際社会の相次ぐ失策が挽回され、解決するか否か。ついに、そのことが問われる時がやってきたのである。

              27日の文在寅大統領との板門店会談で、北朝鮮の金正恩・朝鮮労働党委員長が核実験場を「5月中に閉鎖」する方針を表明し、米韓の専門家やメディアに公開するため「招待する計画」まで明らかにしていたことがわかった。

              さらに、会談の席上、「日本と対話する用意がある」と言明していたことも明らかにされた。29日午前の文在寅―安倍電話会談で伝えられたこれらの“事実”に、思わず私は「ほう」という声をあげてしまった。

              5月中か、もしくは6月上旬までにおこなわれるだろう米朝首脳会談、そして、そのあとに予想される日朝首脳会談。いよいよ4半世紀に及ぶ北朝鮮核問題の決着がつくかどうか。私たち日本人の「生命」にかかわる大問題であり、最大の関心を払わざるを得ない。

              私は、一連の動きで3つの感慨を抱いている。1つめは、金正恩の評価に対する国際社会の激変について、である。板門店会談の最大のサプライズは、なんといっても金正恩氏が「パラノイア」ではなく、「したたかな戦略家」であることが映像と生の声を通じて世界に認識されたことだろう。

              幹部の相次ぐ粛清、叔父・張成沢の処刑、兄・金正男の暗殺、人民への残虐な仕打ち、核とミサイル実験の折々で発してきた常軌を逸した言葉の数々……私たちが知っている多くの現実は、「金正恩はパラノイア(※Paranoia妄想性パーソナリティ障害の一種)」という疑念を深め、実際にアメリカのヘイリー国連大使は昨年、ABCテレビのインタビューで、「彼はパラノイアの状態だ」と明言したこともあるほどだった。

              しかし、文在寅大統領とともに、にこやかに笑う金正恩は、パラノイアどころか、実に巧みな「戦術家」「戦略家」であることを世界に示した。たとえ彼の本音が、昨年のクリスマス休暇以来、いつ断行されてもおかしくなかった米軍による“斬首作戦”への怯(おび)えであったとしても、また、石油の禁輸を含む苛烈な国際社会の経済制裁へのギブアップであったとしても、それをおクビにも出さず、堂々と振る舞ったのである。まさに「パラノイア」から、したたかな「戦略家」へと、自身の国際評価を「一変させた」のだ。

              2つめの感慨は、北朝鮮による長年の工作活動の成果について、である。中国も北朝鮮も、多数の工作員(スパイ)を動かし、対象国の政界、経済界、マスコミ……等々を操作・誘導する“工作国家”である。その成果が今回の板門店会談で明らかになったのだ。

              すなわち、親北政権である文在寅政権を生み、さらには、“北主導”の朝鮮半島統一への第一歩を「踏み出させた」ことである。

              私は、現在の韓国を「文・任政権」と呼んでいる。これは、文在寅大統領と、秘書室長を務める任鐘哲(イムジョンソク)の“二人体制”という意味だ。

              これまでインテリジェンスの専門家がくり返し指摘してきたように、任鐘哲秘書室長は、北朝鮮のために韓国国内で地下工作活動を長くおこなってきた経歴を持つ人物だ。そして、今に至るも転向宣言をしたこともなければ、過去を反省するコメントを発したこともない。つまり、任氏は、いまも「北のために」動く人物なのである。

              今回、板門店でくり広げられた“スムーズな”南北融和の政治ショーを見て、私は任氏の手腕を再認識させられた。二人の首脳が板門店の南北境界線で握手を交わし、平和の家に移動し、ここであらかじめ詰めていた内容の発表をおこなう。

              しかも、その発表では具体的な核廃棄の方法や期限は一切示さず、ただ「平和」「対話」「統一」だけを強調するのである。

              そして、具体的なものは、時間をかけて“小出し”にし、国際社会を次第に自分の土俵に引き込み、「抱き込んでいく」のだ。すでに4月20日、平壌でおこなわれた朝鮮労働党中央委員会第7期第3回総会で、金正恩はこれまでの経済建設と核戦力建設の「並進路線」を終了させ、社会主義の経済建設に「総力を集中」させることを打ち出している。

              つまり、経済発展に向けて金正恩体制は「突き進む」ということである。おそらく中国のように、共産主義下での特殊な「経済発展」を目指し、国力をアップさせることを目論んでいるのだろう。そして、その戦略の中では、日本の巨額の経済支援をアテにしていることは間違いない。

              限界まで危機を煽って恐怖心を噴出させ、そのあと、一転してカネを出させるべく態度を軟化、変貌させる。そのしたたかさは、祖父・金日成、父・金正日以上かもしれない。

              3つめの感慨は、ここまで北朝鮮を追い詰めることができた国際社会の一致した経済制裁の威力について、である。ついには石油が枯渇し、洋上で「瀬取り」(※船から船へ積み荷を移すこと)までしなければならないほど、北は土俵際に追い込まれた。

              ブッシュ大統領が2002年1月、一般教書演説で、北朝鮮、イラン、イラクの3か国を名指しで批判した際、アメリカ人の多くは北朝鮮が「どこにあるのか」さえ知らなかった。

              しかし、今は違う。ふつうのアメリカ人が朝鮮半島問題の大きさを知り、金正恩の存在を知っている。そして「この問題は放置してはならない」という認識を大多数のアメリカ人が持っている。

              その「変化」の中心で大きな役割を果たしたのは、日本である。北朝鮮の非道を国際社会に訴え、トランプ大統領の尻を叩き、経済制裁を継続させている「安倍外交」がついに事態打開の可能性を生み出したのである。

              フジテレビの報道によれば、先週おこなわれた日米首脳会談で、アメリカ側の出席者が「米朝首脳会談が決裂すれば、軍事攻撃に踏み切るしかない」という見解を日本側に伝えていたという。これは極めて大きな意味を持っている。

              圧力は最後までかけ続けるという方針は今後も変わらないということである。トランプ―安倍コンビは、来たるべき「米朝首脳会談」が決裂すれば、「即、軍事オプションに入るぞ」という激烈な圧力の方針を確認し合ったということである。

              すでに就任前に「3回」も極秘訪朝したというマイク・ポンぺオ国務長官。ジョン・ボルトン大統領補佐官と共に、北朝鮮最強硬派のポンぺオ氏は、「情報機関(すなわちCIA)による核査察」をおこない、「短期間」に廃棄を実現させ、さらには完全なる核廃棄が確認されない限り「見返りはない」という“リビア方式”での核廃棄プランを持って金正恩と交渉していると囁かれている。

              すなわち、これが受け入れられなければ、米軍による「軍事オプション発動」の可能性は、実際に高まるのである。脅しというのは、本気であればあるほど、相手の「譲歩が引き出せる」のは世の習いだ。

              北朝鮮情勢は今、まさにその段階にある。北朝鮮は核施設を温存させる方法をあの手この手で探るだろう。一方、アメリカはそれを許さず、軍事衛星その他のあらゆる手段を通じて、核施設割り出しを展開している。

              そして、この圧力戦略によって、ついに拉致問題での急展開もあり得る情勢となってきたのである。夏までに「日朝首脳会談」まで至るとなれば、最重要課題である拉致問題はもちろん、経済協力という名のもとに北への巨額のODA(政府開発援助)も取り沙汰されることになる。そうなれば、日本得意の“ヒモつきODA”で、商社、ゼネコン、鉄鋼各社も必死の動きを見せるだろう。

              日本を射程に収めた北のスカッド、ノドンおよそ1300発の問題をそのままにして、議論は進んでいくのだろうか。それとも「核」だけでなく、そこまで踏み込んだ話し合いに持っていくことができるのか。

              あまりに多くの課題があり、これからが日本外交の正念場なのだ。審議拒否をつづけるドリーマー(お花畑)の野党に国会質問などしてもらう必要もないので、野党はいつまでも“審議拒否”をしていればいいだろうと思う。

              ここへ来ても、まだ「安全保障法制の廃止」を宣(のたま)う野党党首もいる。政府には、彼ら野党を完全無視の上、国民の生命を守る「賢明な選択」を是非、お願いしたい。

              posted by: samu | 政治認識 | 10:55 | - | - | - | - |
              米朝首脳会談 の怪
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                 中韓を知りすぎた男ブログより

                米朝首脳会談、6月12日にシンガポールで開くと発表しました。
                トランプ大統領は「朝鮮半島の完全な非核化を目指す」と強調しましたが、
                北朝鮮のいう「非核化」は北朝鮮の核放棄ではなく核搭載米艦艇などの退去
                を含めた「朝鮮半島の非核化」であり、結局のところ在韓米軍の撤退を意味
                します。

                つまり平和ムードでアメリカに戦争を起こさせず、北朝鮮の核を「凍結」し
                たまま米軍を韓国から撤退させるのが金正恩の狙いでしたが、トランプは
                そんなに甘くはない、リビア方式(米国が放棄を確認してから制裁解除)に
                よる非核化を主張、金正恩もトランプの本気度に気づき弱気になってきました。

                早速、中国大連市を訪れて習近平に相談に言っています。習近平が何を言った
                のか分かりませんが、北が核を保持することは中国にとっても都合が悪い、
                常に核を北京に向けられたままでは北朝鮮を完全に支配できない、そこでおそ
                らく、完全な非核化を提案したと思われます。その代わり中国にとって都合の
                よい在韓米軍の撤退を要求することを提案したのではないかと思われます。

                中国のもともとの計画は、金正恩を排除して長男の金正男をトップに据える
                事を考えて、叔父であるNO2張成沢を北京に呼び、胡錦濤国家主席と密談
                しています。この際、周永康が部下を使った盗聴により、張が胡錦涛に金正男
                を後継者に就けようと思っていると発言したこと密告しました。2013年初頭に
                中国を裏切った周永康がこの情報を金正恩に密告したことで金正恩の逆鱗に
                触れ、その後の張の処刑と金正男の暗殺につながったと言われています。

                その後、張成沢氏と彼の共犯者らは、完全に裸にされた後、3日間エサを与え
                られていない120匹の犬達により食い殺されました。なおこの処刑は、ほぼ
                1時間ほど続き、その様子を約300人が見守ったそうです。
                つまりこの時点では中国と北朝鮮の関係は微妙になったのです。

                その後、習近平は、北朝鮮を「一帯一路」国際サミットに招待。しかしこともあ
                ろうに、習近平が待ちに待った「晴れの舞台」のその日に合わせて、ミサイルを
                発射したのだから。これ以上の恥はないだろうというほどの、最高レベルの恥
                をかかせました。習近平の怒りたるや、尋常ではなかったと思われます。

                だから国連や米国主導の経済制裁に加え、北朝鮮にとって最大の貿易相手国
                である中国も独自の制裁を行い始めたのです。北朝鮮の輸出高は昨年の時点
                で30%減少、特に、最大貿易相手の中国への輸出は最大35%も減った。
                つまり北朝鮮経済の3割が消えてなくなったということです。

                北朝鮮が米国への強硬姿勢を転換し、対話に傾いたのは経済制裁が効いてき
                たからです。金正恩もトランプの本気度にきずき始め、完全非核化を飲む決
                意をしました。

                ここに至ってトランプは突然イラン核合意離脱を表明しました。要するにイラン
                との核合意が「ぬるい」という理屈です。これで金正恩はトランプの本気度が
                分かり、すなわち米軍の攻撃を恐れるあまりリビア方式の核放棄を飲まざる
                を得なかった。

                アメリカは北朝鮮が核を完全に放棄しない限り関係改善に応じない構えだが、
                金正恩は核を手放すだろうか、核のない北朝鮮など単なる不潔な世界最貧国
                に過ぎない。

                アメリカが北朝鮮を攻撃できない雰囲気を醸成しようと躍起になっているの
                が韓国の文在寅です。北朝鮮との対話路線を掲げて当選した親北の文在寅は
                平昌五輪を徹底的に政治利用し平和ムードを演出しました。

                世界は「平和」「対話」という言葉に弱く、既に戦争回避を期待する雰囲気が
                満ちています。しかし日本に取っての平和のムードで北朝鮮が温存されること
                のほうがもっと危険です。

                何故なら北朝鮮が完全な非核化になっても注意すべきは、北朝鮮の化学兵器・
                生物兵器のことです。その生産量は世界一だと言われています。以前シリア
                に輸出してその力を実証済みです。また長男の金正男をマレーシアで毒殺し
                、生化学物質を武器として使用できるという意思と能力を見せています。

                米CIAは「北朝鮮は弾道ミサイルや従来の兵器をはじめ様々な武器をシリア
                に輸出したが、その中でも最も強力なものは化学兵器だ」と言っています。
                つまり核やミサイルより、化学兵器の方がより脅迫的です。北朝鮮は致命
                的な化学兵器を5,000t保有していると言われています。

                化学兵器よりもっと恐怖に陥れる兵器は、生物学兵器です生物学兵器は化学
                兵器よりずっと隠密に敵を攻撃することが出来ます。即効性もあるが、潜伏
                期を通して広い範囲で長期間にわたって敵を焦土化することが出来ます。

                トランプは「完全な非核化」しか言っていませんが、大量破壊兵器である生
                物化学兵器を大量保有している北朝鮮を絶対に放置してはいけない。
                ミサイルの弾頭にVXを積んで打ち込まれたら大変なことになります。

                最近北朝鮮からの日本への漂着が相次いでいる小型の木造漁船の中には
                間違いなく北のスパイ船がまじっています。海上保安庁は13日、北朝鮮籍と
                みられる船の漂流・漂着が83件に上り、海保がデータの集計を始めた平成
                25年以降で最多になったと発表しています。

                その中に、「朝鮮人民軍」を表す文字や名前などが書かれた船員手帳のような
                ものを持った乗組員がいたことが、新たにわかった。そして木造船のプレートに
                は「朝鮮人民軍第854部隊」と記されていました。普通のこの小さな漁船なら、
                乗員は3人程度。10人は多過ぎるし、漁具もほとんど積んでいなかった。

                私が恐れるのは乗組員に紛れた数名の工作員がすでに日本国内に潜伏して
                いる可能性があります。しかも生物兵器である病原体を隠し持って潜伏してい
                ます。事があれば工作員はその病原体を日本国内にばら撒くかもしれません。
                ということは完全な非核化が実現しても日本は北朝鮮から常に暗黙の脅しに
                あう可能性があります。

                北朝鮮は国内に少なくとも8カ所の化学兵器製造工場を持ち、生物学兵器
                工場は13もあり、保有している生物兵器の病原体は13種で、このうち兵器化
                が進んでいると推定されるのは、炭疽菌、天然痘、ペスト、コレラ、ポツリヌス
                の5種と分かっています。

                日本の最大の弱みは拉致被害者です。日本国民は一括即時帰国を願っていま
                すが、金正恩は「拉致はすでに解決済みである」と言っています。北にとって
                国家犯罪である拉致で日本から金を巻き上げることは世界の批判を浴びる
                ことになります、それより戦前戦後賠償を理由に日本に莫大な額のカネを
                請求してくる可能性が高い。

                しかし歴史の真実をしっかり見れば、朝鮮を併合した日本は多額の費用を投入
                して、当時世界一と呼ばれた水豊ダムを建設するなど、インフラ設備をおこ
                ない、朝鮮全土に5200の小学校、470の中学校を作り、日本国内の大阪帝大
                や名古屋帝大より先に京城帝国大学も設立しています。

                日本統治により朝鮮は多大な発展を遂げ、30年余りの間に1000万足らず
                だった人口が2500万に増え、平均寿命は24歳から45歳に伸び、未開の農業
                社会だった朝鮮は短期間のうちに近代的な資本主義社会へと変貌しました。
                日本から優秀な教師が赴任して朝鮮人を教育し、日本政府から莫大な資金が
                流入し、各種インフラが建設されました。

                これら日本が残した資産が、戦後朝鮮半島の経済や教育の基盤となっている
                事を考えれば、日本が賠償を行う必要など、さらさらないはずです。

                しかも日本は植民地化したのではなく朝鮮と合併したのです。朝鮮の初代統監
                となった伊藤博文は財政的に日本の負担になる朝鮮合併を望んでいなかった
                が、合併は朝鮮一進会などが要請した事でもありました。

                韓国新世代の評論家金 完燮氏は「20世紀初め日本の改革、それも日本統治
                による徹底した清算がなかったなら、こんにちの朝鮮半島は世界で最も遅れた
                地域のひとつにとどまっていただろう。となれば、日本時代は私たちにとって
                幸運であり祝福であったということはできても、忘れたい、あるいは認めたく
                ない不幸な過去だといえるはずはないのである」と言っています。

                もし金正恩が戦前戦後賠償を言い出したら安倍首相殿、この真実の歴史を
                世界中に言ってください。特にトランプ大統領には、この真実の歴史を
                レクチャーして下さい。

                日本が併合する前の朝鮮半島は518年続いた李朝時代で、権力に座った者が
                暴虐の限りを尽くし、法は権力者によって好き勝手に用いられ、権力の奪い合
                いは、凄惨を極めた。民衆はただ搾取の対象でしかなかった、ほとんどの民衆
                は乞食同然でした。

                加耶大学教授の崔 基鎬氏は「李氏朝鮮は骨の髄まで腐りきっていた。そこで
                人民の解放は日韓併合という他力本願のものとならざるをえなかった」と
                言っています。


                途中経過が長くなってしまいましたが、日本は拉致の悲劇に負けて金正恩政権
                を温存するようなことになれば日本存亡の危機といってもよい、たとえ中国が
                北を支配するようなことになっても金正恩政権は排除しなければなりません。

                もし韓国が北朝鮮と統一、8千万人の人口を擁する反日国家である朝鮮連邦国
                家が出来れば、戦前戦後賠償を理由に、日本に巨額なカネを請求してくる
                可能性があります。

                しかしいまだに自衛隊を憲法に位置付ける事すらできず、愚かな世論を気に
                して、合憲とする敵基地攻撃能力の整備すら明言できずいる日本は北と南の
                朝鮮連邦国家に屈するのですか!

                この日本存亡の危機に未だに国会はモリカケ問題をしつこく追及しています。
                本当はそんなことを追求している余裕は日本にはありません。
                在日メディアも在日野党も日本の弱体化と破壊を狙う工作員に間違いあり
                ません。
                posted by: samu | 政治認識 | 10:23 | - | - | - | - |
                「リビア方式」の非核化を北朝鮮は受け入れるか?/小森義久
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                  米朝首脳会談を控えて、全世界の関心が北朝鮮の非核化という課題に集中してきた。トランプ政権の対策については種々な観測が飛び交っているが、1つだけ確実なのはトランプ政権が「リビア方式」を大幅に採用するだろうという見通しである。

                   リビア方式とは、2003年に米国の2代目ブッシュ政権が採用した交渉や圧力、検証などの方法を指す。ブッシュ政権はこの方式で、リビアのカダフィ政権の核兵器開発を即時、無条件に放棄させることに成功した。

                   当時、米国はリビアの核関連施設をすべて自由な査察の対象とし、しかも数カ月という短期間に核関連の機材や技術をすべて押収して、しかも米国内の施設へと運んで破壊した。

                  段階的ではなく一気呵成に非核化を実現

                   5月に入ってから、トランプ政権で対北朝鮮戦略の中心に立つジョン・ボルトン氏(国家安全保障担当の大統領特別補佐官)が、北朝鮮の非核化にはリビア方式を大幅に採用すると公の場で繰り返し表明するようになった。ボルトン氏はリビアの非核化交渉の際に、当時のジョージ・W・ブッシュ政権の高官として交渉に直接参加している。

                   

                  リビアとの交渉にあたって首席担当官を務めたのが、当時の国務次官(軍備管理・国際安全保障担当)ロバート・ジョセフ氏である。現在、ワシントン地区の安全保障研究機関「公共政策国家研究所」の上級研究員を務めるジョセフ氏は、この5月はじめに刊行された米国の政治外交雑誌「ナショナル・レビュー」にリビア方式についての論文を発表した。

                  「トランプ大統領は金正恩委員長との首脳会談でリビアの教訓を適用すべきだ」と題されたこの論文の中で、ジョセフ氏は、リビア方式の特徴と、それを教訓とした北朝鮮の非核化の方法を詳述していた。

                   ジョセフ氏はまず北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長の態度を「微笑外交」と評し、トランプ政権の制裁強化と軍事攻撃の警告におびえた結果の動きであり、核兵器を完全に破棄する決定はいまだに下していない、という見方を示した。

                   ジョセフ氏はさらに、金委員長は「段階的非核化」という名の下に米側からの制裁緩和や体制保証、経済援助などを得ようとし、米国と、韓国や日本など同盟諸国との分断も画策しているようだ、と警告を発した。

                   そのうえで北朝鮮の非核化はリビア方式に沿う戦略が最善だと主張する。リビア方式は、北朝鮮が求めているとみられる段階的や条件的、あるいは長期的な非核化とはまったく異なっている。同氏は、リビア方式の特徴を以下のようにまとめていた。

                  ・当時のリビアは、現在の北朝鮮よりも核兵器開発は進展していなかったが、完成直前の段階にあった。米国は、リビアの軍事用ウラン濃縮のための遠心分離機やその他の関連機材、さらには長距離ミサイルなどすべてを国外に移した。米国のテネシー州にある軍事研究施設に運び、調査の上、破壊した。

                   

                  ・米国は、リビアの核関連施設などを無条件でいつでも査察できる権限を手に入れ、あらゆる核関連の施設や技術を検証した。査察は速度が重視され、非核化作業の開始から終了まで正味4カ月だった。

                  ・米国はイギリスの協力を得て、リビアのカダフィ政権と秘密裡の非核化協議を進めた。協議では、リビア側が求める条件や段階的非核化を一切認めなかった。

                  ・アルカーイダの米国へのテロ攻撃を受けてブッシュ政権はイラクを攻撃した。リビアの独裁指導者、カダフィ大佐はそれを見て、自国も攻撃を受けかねないという懸念から対米協調に転じ、核兵器放棄にも同意した。イラクのフセイン元大統領が身柄拘束されたこともカダフィ氏に恐怖を与えたとみられる。

                  これまでの失敗を繰り返してはならない

                   ジョセフ氏自身が論文中で強調するように、15年前のリビアと現在の北朝鮮とでは条件が大きく異なっている。最大の違いは、リビアと違って北朝鮮の核兵器は完成していることだ。だが、それでもリビア方式は北朝鮮を非核化する手段として効用を持つようだ。

                   ジョセフ氏は同論文の中で、「米国の歴代政権の北朝鮮への対処の失敗を繰り返さないためにこそ」リビア方式からの教訓をいま活用すべきだと主張する。その教訓は以下の4点である。

                   

                  ・金正恩氏の戦略的決断をあくまで求めよ――リビアではカダフィ氏が核兵器を放棄するという戦略的決断を下し、査察団の自由な立ち入りなどを実際に受け入れた。金正恩氏はまだその決断を下したとは思えない。北朝鮮側のこの決断がない限り、米朝交渉は不毛となる。

                  ・北朝鮮に対してあらゆる手段を行使せよ――外交だけでなく経済制裁、インテリジェンス、軍事手段の準備など、すべての可能な手段を行使して北朝鮮に非核化を決断させなければならない。外交の名にとらわれて対話だけを重視していては、歴代の米国政権の失敗を繰り返すことになる。

                  ・効果的な検証をあくまで求めよ――北朝鮮はこれまで核兵器開発計画に関するすべての合意に違反してきた。これらの合意には効果的な検証が含まれていなかった。リビア方式のように、査察をする側が、いつでも、どこでも、誰でも検証の対象にできるという規定がなければ北朝鮮のいかなる非核化も意味がない。

                  ・非核化の個別の部分に関する取り引きをしてはならない――非核化を進める中で、個別の施策ごとに実行の有無を取り引きの対象にすることは、全体の非核化の成功確率を低減させることになる。「完全で、検証可能で、不可逆的な核廃棄」を実現するために個別の駆け引きをしてはならない。

                   ジョセフ氏はこうして「リビア方式の教訓」を示しながら、「北朝鮮がいかにも核廃棄をするようなふりをして実際にはしないという状況を、米国は再び許容することはできない」と強く訴えていた。

                  posted by: samu | 政治認識 | 09:29 | - | - | - | - |
                  怯える習政権…トランプ政権が2000億ドル貿易黒字削減を要求/田村秀男
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                     米トランプ政権は今月初旬に北京で開かれた米中通商協議で対米貿易黒字2000億ドル(約22兆円)削減を求めた。(夕刊フジ)
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                     この対中強硬策について、英フィナンシャル・タイムズ(FT)紙のチーフ・エコノミクス・コメンテーター、マーティン・ウルフ氏は9日付のコラムで、「2000億ドルもの削減要求はばかげている」とトランプ氏を非難。「米国が築き上げてきた貿易制度を支える非差別主義や多国間協調主義、市場ルールの順守といった原則に反する」「トランプ政権よりも国益をよく理解している米国人は、米国が対立を望むようならいずれは孤立するということを理解すべきだ。それが自分勝手ないじめっ子となった指導者のたどる運命である」(10日付日本経済新聞朝刊の翻訳記事から)という具合である。
                     2000億ドル削減はトランプ政権が事前にまとめた対中要求案のたたき台「米中貿易関係均衡に向けて」に盛り込まれている。まず、2018年6月から12カ月間で1000億ドル、さらに19年6月から12カ月間で1000億ドルを追加し、20年には18年に比べて2000億ドル削減すると期限を設定している。
                     同時に中国による知的財産権侵害やサイバー攻撃の停止、進出米企業に対する投資制限の撤廃、中国企業の米情報技術(IT)企業買収に対してとる米側の制限措置の受け入れなどを求め、中国側には報復するなと迫っている。その過激さから、FTは「最後通告」だとみなしたわけだ。
                     実際に、米中は「貿易戦争」に突入するだろうか。上記の要求案のただし書きを読むと、同案はあくまでも事前に用意された草案であり、対中協議の進展具合で見直されるとの説明付きだ。大上段に振りかぶって相手を威圧し、大きな譲歩を引き出すのがトランプ流取引だとすれば、結果はめでたく握手、という可能性も否定できない。
                     現に、トランプ氏は米国から部品供給禁止の制裁を受けている中国の通信機器大手、中興通訊(ZTE)が経営難に陥るのをみるや、「救済の手を差しのべてもよい」と中国の習近平国家主席に申し出る始末である。6月12日にシンガポールで開催される史上初の米朝首脳会談を控え、習氏の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長に対する影響力行使を見込んだうえでの妥協だ。
                     それでも、拙論の見るところ、米中摩擦の鍵を握るのはやはり2000億ドル削減の可否である。グラフは中国の対外収支と米国の対中貿易赤字の対比である。中国の貿易黒字の大半を占めるのは対米黒字だ。貿易黒字から、国民の海外旅行、特許使用料、進出外国企業の収益など差し引いた経常収支で大きく減る。最近では年間2000億ドルを下回る。
                     対米黒字を2000億ドルも減らせば、経常収支は赤字に転落する。すると中国は外貨準備を取り崩さざるをえなくなりかねない。外準こそは中華経済圏構想「一帯一路」など習政権の対外膨張策の軍資金である。習氏はおびえているはずだ。(産経新聞特別記者・田村秀男)
                    posted by: samu | 政治認識 | 09:27 | - | - | - | - |
                    「 朝鮮半島勢力巡る歴史的闘いが展開中も日本の野党は政治責任を果たしていない 」桜井よしこ
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                      『週刊ダイヤモンド』 2018年5月19日号
                      新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1231
                       

                      北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長の動きが派手派手しい。5月7日から8日、妹の与正氏と共に中国の大連を訪れた。習近平国家主席と共におさまった幾葉もの写真を北朝鮮の「労働新聞」に掲載し、米国に対して「僕には中国がついているぞ」と訴えるのに懸命である。

                      懐の窮鳥を庇うように、中国共産党を代弁する国営通信社の新華社は「関係国が敵視政策と安全への脅威をなくしさえすれば核を持つ必要はない」と正恩氏が語ったと伝えた。習氏は8日、トランプ米大統領に電話し、「米国が北朝鮮の合理的な安全保障上の懸念を考慮することを希望する」と語った。正恩氏を囲い込み、米国の脅威から守ってやるという中国の姿勢であろう。

                      9日には北朝鮮の招待でポンペオ米国務長官が平壌を訪れ正恩氏と会談、北朝鮮に拘束されていた米国人3人は解放されて、ポンペオ氏と共に米東部時間で10日未明にワシントン郊外のアンドルーズ空軍基地に到着した。

                      トランプ大統領から早速、安倍晋三首相に電話があった。米国人3人の解放に祝意を述べた首相の思いは、日本人拉致被害者の上にあったことだろう。

                      この間の9日、東京では日中韓の首脳会談が開催されたが、日本と中韓の間にある大きなギャップは埋めきれていない。会談後の記者会見で安倍首相は朝鮮半島情勢への対応を三首脳で綿密に話し合ったと述べたが、日米の主張する「完全で検証可能な、不可逆的な核・弾道ミサイルの廃棄」(CVID)という言葉も、北朝鮮への圧力という表現も三首脳の口からは出なかった。

                      拉致について安倍首相は、「早期解決に向けて、両首脳の支援と協力を呼びかけ、日本の立場に理解を得た」と述べたが、中韓両首脳は拉致には共同記者発表の席で言及していない。彼らの発言は徹底して自国の国益中心である。

                      中国の李克強首相は朝鮮半島の核に関して、「対話の軌道に戻る」ことを歓迎し、経済に関しては「自由貿易維持」を強調した。北朝鮮の核問題は時間をかけて、話し合いで折り合うべきだというもので、軍事力行使をチラつかせる米国への牽制である。自由貿易に関する発言も、米国第一で保護貿易に傾く米政権への対抗姿勢だ。

                      韓国の文在寅大統領は、日中双方が板門店宣言を歓迎したと語った。拉致にも慰安婦にも触れずに言及した板門店宣言は、二分されている朝鮮民族の再統一を前面に押し出したものだ。「北朝鮮の非核化」ではなく、米韓同盟の消滅をも示唆する「朝鮮半島の非核化」を強調するものでもある。

                      今回の首脳会談からは3か国が足並みを揃えて懸案を解決する姿勢よりも、同床異夢の様相が浮き彫りにされた。

                      10日の電話会談でトランプ氏は、北朝鮮問題で「日本はビッグ・プレーヤーだ」と述べたという。いま、朝鮮半島勢力を巡って日清戦争前夜といってもよい歴史的な闘いが展開中だ。朝鮮半島を中国が握るのか、米国が握るのか、そのせめぎ合いの最前線に私たちはいる。日本の命運を大きく揺るがすこの局面で叡知を集め、対策を練り、何としてでも拉致被害者を取り戻し、北朝鮮の核、ミサイル、生物兵器をなくすべき時だ。日本全体が団結することなしには達成できない課題である。

                      だが、国会審議を拒否して半月以上も連休した野党は、国会審議に戻ったかと思えば、まだ、加計学園問題をやっている。立憲民主党の長妻昭氏は「疑惑は深まったというよりも、予想以上に深刻だ。徹底的に腰を据えて国会でやらないといけない」と語った。だが、獣医学部新設は既得権益と岩盤規制を打ち破る闘いで、改革派がそれを打ち破っただけのことだ。長妻氏の非難は的外れである。朝鮮半島大激変の最中、国民を取り戻し、国民の命を守るにはどうすべきかを論じ、実行しなければならない。野党の多くは政治の責任を果たしていない。

                      posted by: samu | 政治認識 | 22:05 | - | - | - | - |