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◆真実を隠す「政治運動体の機関紙」となった新聞/門田隆将
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    異常な“政治狂乱報道”がやっとひと区切りついた。最後は、陸上自衛隊トップの辞任、蓮舫民進党代表の辞任、そして、稲田朋美防衛大臣の辞任という形で、2017年前半の混乱政治が終わった。

    それは、本来は、国民に「真実」を伝えるべき新聞が、まるで「倒閣運動体」の機関紙に過ぎないレベルに堕(お)ちたことを示す日々でもあった。今年2月に、南スーダンPKO日報問題と森友問題が勃発し、以後、加計学園問題がつづき、連日、新聞もテレビも、劣化したお粗末なレベルを見せつづけた。

    しかし、これらの「ファクト(事実)」とは一体、何だったのだろうか。事実にこだわるべきメディアが、「主義・主張(イデオロギー)」、それも、「安倍内閣打倒」という目的に向かって、報じるべきファクトを報じず、国民を一定の方向に導くべく狂奔した毎日だった。

    嬉々として、これをつづける記者たちの姿を見て、「ああ、日本の新聞記者はここまで堕ちたのか」と失望し、同時に納得した。

    私は今週、やっと新刊の『奇跡の歌 戦争と望郷とペギー葉山』(小学館)を上梓した。締切に追われ、ここしばらくブログを更新することもできなかった。しかし、産経新聞に〈新聞に喝!〉を連載している関係上、毎日、新聞全紙に目を通してきた。

    私は今、来年に刊行する政治がらみのノンフィクション作品のために、かつての大物政治家たちの「回想録」や「証言集」を読み始めている。そこには、多くの新聞記者が登場してくる。大物政治家たちは、彼ら新聞記者の「見識」を重んじ、新聞記者に意見を求め、自分が判断する時や、大きな決断が必要な際に、大いに参考にしている。そのことが、大物政治家たちの証言集の中に随所に出て来るのである。

    しかし、今の新聞記者にそんなことは望むべくもない。記者がどこまでも追及しなければならないファクトを置き去りにし、「政権に打撃を与えることだけ」が目的の報道を延々とつづけているからである。

    会ったこともないのに、天皇や安倍首相が幼稚園を訪問したというデタラメをホームページに掲載し、ありもしない「関係」を吹聴して商売に利用してきた経営者による「森友問題」は、国会の証人喚問にまで発展した末、安倍首相の便宜供与という具体的な事実は、ついに出てこなかった。

    問題となった森友学園の土地は、伊丹空港への航空機の侵入路の真下に位置している。かつて「大阪空港騒音訴訟」の現場となったいわくつきの土地である。「騒音」と建物の「高さ制限」という悪条件によって、国はあの土地を「誰か」に買って欲しくて仕方がなかった経緯がある。

    そのために、破格の条件でこれらの土地を売却していった。現在の豊中給食センターになっている土地には、補助金をはじめ、さまざまな援助がおこなわれ、“実質的”には100%の値引きとなっている。

    また、森友学園と道ひとつ隔てた現在の野田中央公園となっている土地にも、いろいろな援助がおこなわれ、“実質”98・5%の値引きが実現している。それだけ、国はこのいわくつきの土地を「手放したかった」のである。

    森友学園には、地中に埋まっているごみ処理費用としての値引きをおこなって、実質86%まで値下げをおこなった。しかし、前者の二つの土地に比べれば、実質的な値引きは、まだまだ「足らなかった」と言える。これは、新聞をはじめ、マスコミならすべて知っている事実だ。

    だが、新聞は、この土地の特殊な事情や、ほかの二つの土地のことに「全く触れず」に、ひたすら安倍首相が国有地を「関係の深い森友学園の経営者・籠池氏のために破格の値引きをおこなった」という大キャンペーンをくり広げた。

    そして、証拠が出てこないことがわかるや、今度は「忖度」という言葉までひねり出して「疑惑」を継続報道した。国民に不信感を抱(いだ)かせる抽象的なことは書くが、それに都合の悪い「ファクト」は、いっさい報じなかったのである。

    加計問題も、図式は同じだ。12年前の小泉政権時代の構造改革特区時代から今治市の民主党(当時)県議の働きかけによって、加計学園は獣医学部新設に動き始めた。だが、新聞はそのことには、いっさい触れず、加計学園は、安倍首相の友人が理事長を務めており、「加計学園に便宜をはかるため」に、「国家戦略特区がつくられ」、獣医学部の「新設が認められた」とされる疑惑をつくり上げた。

    森友問題と同じく、ここにも、「憶測」と一定の政治的な「意図」が先行した。そこに登場したのが、天下り問題で辞任した文科省の前川喜平前事務次官である。前川氏は、「行政が歪められた」という告発をおこなったが、抽象論ばかりで具体的な指摘はなく、文科省内の「総理のご意向」や「官邸の最高レベルが言っている」という文言が記された内部文書がその“根拠”とされた。

    しかし、現実には、公開されている国家戦略特区の諮問会議議事録でも、文科官僚は獣医学部の新設が「必要ない」という理由を何も述べられなかったことが明らかになっている。そして、いわば「議論に敗れた」ことに対して、文科省内部での上司への弁明の文書ともいうべきものが、あたかも「事実」であるかのように報道され、テレビのワイドショーがこれに丸乗りした。

    これらの報道の特徴は、ファクトがないまま「疑惑は深まった」「首相の関与濃厚に」という抽象的な言葉を並べ、国民の不信感を煽ることを目的としていたことである。

    ここでも都合の悪い情報は報道から除外された。加計学園が12年も前から手を挙げていて、それが今治選出の県議と加計学園の事務局長が友達だったことからスタートしていたことも、国会閉会中審査に登場した“当事者”の加戸守行・愛媛県前知事によって詳細に証言された。

    愛媛県が、鳥インフルエンザやBSE、口蹄疫問題等、公務員獣医師の不足から四国への獣医学部の新設を要請し続けたが、岩盤規制に跳ね返され、やっと国家戦略特区によって「歪められた行政が正された」と語る加戸前知事の証言は具体的で、文科省の後輩でもある前川氏を窘(たしな)める説得力のあるものだった。

    しかし、多くの新聞は、ここでもこの重要な加戸証言を黙殺した。自分たちがつくり上げた疑惑が、虚構であることが明らかになってしまうからである。新聞は、前川氏の証言だけを取り上げ、逆に「疑惑は深まった」と主張した。

     

    ついに稲田防衛相の辞任につながった南スーダンの日報に関する報道も、「隠ぺいに加担した稲田防衛大臣」という一方的なイメージをつくり上げた。自衛隊の南スーダンの派遣施設隊の日報は、今年「2月6日」には存在が明らかになり、新聞各紙も防衛省の公表によって、「2月7日付夕刊」から大報道していた。

    黒塗りの機密部分もあったものの、日報は公開され、国民はそのことをすでに知っていた。それから1週間後の「2月15日」に防衛省で開かれた会議で、日報を隠蔽することなどは当然できない。しかし、新聞をはじめ、ほとんどのマスコミは、すでに日報が公表されていた事実にいっさい触れず、あたかも「すべてが隠蔽された」という印象報道をおこなったのである。

    事実を報じ、その上で、批判をおこなうのがジャーナリズムの使命であり、責任であることは言うまでもない。しかし、哀しいことに日本の新聞記者は、いつの間にか「政治運動体の活動家」になり果ててしまったのだ。

     

    外交評論家の岡本行夫氏が、朝日新聞の慰安婦報道をめぐる朝日社内の「第三者委員会」の委員となり、2014年暮れに発表された報告書に記したこんな文章がある。

    〈当委員会のヒアリングを含め、何人もの朝日社員から「角度をつける」という言葉を聞いた。「事実を伝えるだけでは報道にならない、朝日新聞としての方向性をつけて、初めて見出しがつく」と。事実だけでは記事にならないという認識に驚いた。

    だから、出来事には朝日新聞の方向性に沿うように「角度」がつけられて報道される。慰安婦問題だけではない。原発、防衛・日米安保、集団的自衛権、秘密保護、増税、等々。
    方向性に合わせるためにはつまみ食いも行われる。(例えば、福島第一原発吉田調書の報道のように)。なんの問題もない事案でも、あたかも大問題であるように書かれたりもする。

    新聞社に不偏不党になれと説くつもりはない。しかし、根拠薄弱な記事や、「火のないところに煙を立てる」行為は許されまい。ほかにも「角度」をつけ過ぎて事実を正確に伝えない多くの記事がある。再出発のために深く考え直してもらいたい。新聞社は運動体ではない(一部略)〉

    明確に岡本氏は、〈新聞社は運動体ではない〉と述べていたが、残念ながら、新聞の実態はますます悪化し、いまや〈政治運動体〉そのものと化し、もはや、“倒閣運動のビラ”というレベルにまで堕ちているのである。

    メディアリテラシーという言葉がある。リテラシーというのは「読み書き」の能力のことで、すなわち「読む力」と「書く力」を表わす。情報を決して鵜呑みにはせず、その背後にどんな意図があり、どう流されているものであるのかまで、「自分自身で判断する能力」のことをメディアリテラシーというのである。

    新聞を筆頭とする日本のマスコミがここまで堕落した以上、日本人に問われているのは、このメディアリテラシーの力であることは疑いない。幸いに、ネットの発達によって玉石混淆とはいえ、さまざまな「ファクト」と「論評」に人々は直接、触れることができる。

    どうしても新聞を読みたい向きには、政治運動体の機関紙と割り切って購読するか、あるいは、真実の情報はネットで仕入れた上で、その新聞の“煽り方”を見極め、これを楽しむ意味で読むことをお勧めしたい。


    株式日記と経済展望ブログより(私のコメント)

    今回のモリカケ報道は、仕掛け人がおり石破氏がその仕掛け人だという見方が出てきている。石破4条件などが獣医師会と繋がりを証明するものであり、前川前文科次官も石破4条件が、今治市の獣医学科が認められない根拠としている。この前川前次官の後ろ盾になっているのが石破氏なのだろう。

    今では森友学園の方の問題は、籠池氏が検察に調べが入って一件落着ムードですが、小学校用地の問題も朝日が意図的に煽ったものだった。なぜ8億円も値引きされたかという問題ですが、もともとキズモノの土地であり、空港の近くで年中騒音に悩まされる土地であり、高層ビルも立てられない土地だ。ゴミの埋設問題もあり、だから値引きされたのですが朝日はそのことは書かない。

    加計学園の問題も、なぜ加計学園なのかといった経緯には触れられず、京都産業大が排除されたのは加計ありきだったと書き立てる。しかしこれも国会の閉会中審査で加戸前愛知県知事の証言で10年来の課題であり、どこの大学に呼びかけても今治に獣医学科を作ることに応じてくれるところは加計学園しかなかったことが証言されて、朝日の書いていることのシナリオが崩れてしまった。

    前川前次官が朝日に持ち込んだ文書は、既にWGで討議されて決定されたことに対する上司への言い訳文書であり、それを前川前次官は信じてしまったらしい。「官邸のトップが言った」とか、「総理が言えないから私が言う」といった文言も、メモした文科省の職員がそう受け止めたということだ。その目的は規制改革を早く進めろと言ったものであり、加計学園といった文言はそこには出ていない。

    だから獣医学部新設が認められない根拠を、石破4条件に合致しないことが根拠だという言い方に変わってきた。産経新聞の記事では獣医学会の会長と石破氏の会談の内容が出てきていますが、石破4条件にあう新設は難しいことが述べられている。つまり家計学園の問題の規制派勢力は獣医学会であり石破氏なのだ。

    ここで安倍総理と石破氏の対立の構図が浮かび上がってくる。安倍氏と石破氏とでは政策が異なり、石破氏は増税緊縮財政派であり憲法改正にも異論を唱えている。つまり朝日が仕掛けてきたのは、安部総理を引きずり下ろして石破氏に変えるというシナリオだ。

    TBSの時事放談にも石破氏が出るようになり、安倍の後は石破といったムードがマスコミのあいだで漂い始めた。国会の休会中の審査で加計問題の全体像が浮かび上がった事で逆に国民の間でもそうだったのかといった流れに変わってきた。石破氏は民進党の玉木氏とともに獣医学会から政治献金を100万円もらっている。

    まだこれは政局の前哨戦であり、小池都民ファーストが国政に乗り込んでくるときに、石破と小池が組む可能性がある。国政に乗り込む時は国政ファーストになるかどうかはわかりませんが、5人以上の国会議員がいないと一会派になれなない。石破派には20人の国会議員がおり、小池氏の国民ファーストの中心となって次回の衆院選を戦う構図も考えられる。

    小池氏は総裁選挙の時には石破氏を応援したからありえない話ではない。そして次回の衆院選挙では都議会議員選挙の再現がなされて、国民ファーストが自民と民進の票を食って大勝するというシナリオを描いているのだろう。民進も解体状態ですが、多くが国民ファーストに鞍替えするかもしれない。

    posted by: samu | 政治認識 | 10:00 | - | - | - | - |
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