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「THAAD」導入こそ実行すべき/部谷直亮
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    「イージス・アショア」は百害あって一利なし 「THAAD」導入こそ実行すべき 6月2日 部谷直亮

    以前より弾道ミサイル防衛強化の手段として俎上に上がっていたのが、「THAAD」(終末高高度防衛ミサイル:Terminal High Altitude Area Defense missile)と「イージス・アショア」である。

    ?各種報道で「イージス・アショアは、THAADより迎撃範囲が広く、少ない配備数で済むほか、洋上で警戒任務を続けるイージス艦の負担を減らせる」(ニューズウィーク、5月13日)、「コスト面の利点」がある(日本経済新聞、5月22日)などと伝えられ、イージス・アショアを推す声は多い。

    ?だが、本当だろうか。以下では本当にイージス・アショアにTHAADを上回る効果があるのかを検証したい。

    THAADとイージス・アショアの違い

    ?そもそもTHAADとイージス・アショアとはどのような違いがあるのだろうか。

    ?THAADは車載型で自由に動け、イージス艦から発射するSM-3ミサイルよりも低高度、パトリオットPAC-3ミサイル(地対空誘導弾)よりも高高度で迎撃を実施し、導入すれば3段構えの防衛が可能となる。ただし、日本全土をカバーするには3〜4基が必要となり、しかも1基1000億円以上となる。

    イージス・アショアとは、イージス艦から弾道ミサイル防衛機能を抜き出して地上に配備したものである。基本的には固定配備となり、SM-3を発射してミッドコース(弾道ミサイルの放物線の頂点付近の速度が遅い時点)で迎撃する。日本全土をカバーするには2基必要で、1基700億円以上とされる。

    ?こうしてみると、確かにイージス・アショアの方が費用対効果が良いように見える。だが、それだけで決めてしまってよいのだろうか。以下ではイージス・アショアが抱える3つの問題を指摘したい。

    戦略的縦深性のないイージス・アショア

    ?イージス・アショアの第1の問題は、システムが基本的にイージス艦と同じであるため、SM-3では迎撃困難な弾道の場合、もしくは迎撃に失敗した場合、いきなりPAC-3になってしまうということである。PAC-3は射程が短いので防衛できる範囲が極めて狭く、またPAC-3での迎撃時には弾道ミサイルが相当高速になっているために迎撃の可能性は低下する。

    ?一方、THAADであれば、イージス艦によるSM-3での迎撃失敗後に、もう1段階の防御網を設定できる。

    ?こうした点を加味すると、特に北朝鮮や中国が多種多様な弾道ミサイル戦力を強化していることに鑑みれば、本当にイージス・アショアで良いのか疑問が残る。むしろ、迎撃の縦深性を高めてくれるTHAADを導入するべきではないか。

    (中略)

    ?かといって、6個高射群を抱える空自にも余裕はないし、陸自がわざわざイージス運用可能な人員を育成する余裕も意義もない。空や陸がやるのも筋違いであるから、負担を考えれば避けるべきだ。

    ?THAADであれば、元々が米陸軍の装備なので陸自が管理・運用することは可能であるし、陸自のミサイル戦力強化の嚆矢にもなる。負担がかかる点は同様だが、陸自にとってイージスシステム導入よりは楽であろうし、米陸軍との関係強化にもつながる。

    ゲリラコマンドに脆弱なイージス・アショア

    ?イージス・アショアの第3の問題は、ゲリラコマンドからの脆弱性である。停泊中のイージス艦も同様だが、対物ライフルやドローンでSPYレーダー等に穴を開けられれば無効化されてしまう。長距離から迫撃砲で襲撃されれば抵抗しようがない。

    ?有事には特殊部隊が真っ先に襲撃してくるだろうし、イージス・アショアを炎上させれば、日本国民に与える心理的な効果も大きいだろう。相手が中国であれば巡航ミサイル攻撃も同時に行ってくるだろうが、弾道ミサイル防衛中のイージス・アショアはイージス艦と同じく防空能力が相当低下するので、これを迎撃するアセットも必要だ。

    ?もちろん、陸自等が十重二十重に守ることは可能だが、政経中枢施設、陸海空自衛隊の重要拠点(弾薬庫、港湾)、在日米軍、重要インフラ(原発等の発電所等)の防衛すらままならず、警察との連携も進んでいない状態で、十分な戦力を回せるかはかなり怪しいし、負担が増える。イージス・アショアを守って、原発が特殊部隊に襲撃されれば何の意味もない。

    ?イージス・アショアをどこに配備するかも問題だ。イージス・アショアははっきり言ってかなり巨大であり、それなりの用地が必要だ。しかも、イージス艦と同様のシステムのため、強力な電磁波による健康被害(筆者は気にしないが)などを主張する住民反対運動が起きる可能性も考えられる。

    ?他方、THAADであれば、こうした問題は低減できる。イージス・アショアに比して小型なので警護もしやすく、すぐに移動できるので、安全な地域やトンネル等への避難も可能である。移動式なので、巡航ミサイルも狙いにくい。

    やはりTHAAD導入を図るべき

    ?このように見てみると、3段階での防衛を可能とするTHAADと、これまでどおりの2段構えしかできず、海自の人的負担をそれほど減らすものでもないイージス・アショアのどちらを導入するべきかは明白だろう。

    ?THAADの価格が問題ならば、1基で関東のみ、2基で関東・関西のみを防衛するという形にしてもよい。

    ?どちらにせよ、国民の多額の血税を投入し現場に負担をかける以上、それが日米同盟強化という論証の難しい美名だとしても、これ以上のミサイル防衛強化が乏しい防衛費の中で、そもそも実施すべきかどうかの再検討を行うべきだろう。

    ?そもそも費用対効果を言うならば、弾道ミサイル防衛偏重の予算投入こそ見直されるべきである



    株式日記と経済展望ブログより(私のコメント)

    日本の防衛問題ですが、日本は島国であるので直面する脅威はミサイル攻撃であり、航空機からの攻撃だろう。まず第一波でミサイルが飛んできて主要な防空施設を破壊する。第二波で航空機による攻撃で主要軍事施設を破壊する。だから第一波のミサイル攻撃をいかに撃退するかの問題になりますが、アメリカのMDシステムしか対抗手段がない。

    ミサイルでミサイルを打ち落とす方法ですが、かなり高価なシステムになることは間違いがない。5月13日もイージス・アショアについて書きましたが、一基700億円くらいする。THAADシステムは一基1000億円だそうですが、いかに金持ちの日本でも躊躇するような金額だ。

    しかし北朝鮮が連日派手にミサイルを打ち上げているので、日本としてはなんとかしなければなりませんが、一番手っ取り早い方法としては日本の核武装して中距離ミサイルや巡航ミサイルを持つことであり、報復能力を持てば一番安上がりだ。しかし日本は核武装も中距離ミサイルも開発は禁止されてる。

    専守防衛手段しか取れないのならば、アメリカからMDシステムを買うしかない。だからアメリカが北朝鮮をなかなか攻撃しないのは、日本にMDを売り込むためではないかと書きましたが、アメリカから買うものでは軍需兵器しかないわけであり、アメリカにしても高価なMDを買えるのは日本ぐらいしかない。

    北朝鮮に対して有効ならば中国やロシアに対しても有効であり、MDは日本の防衛手段の主軸になる。しかし一度に大量のミサイルが飛んできたら対抗手段がない。アメリカ自身もICBMの迎撃実験で成功しましたが、軍需産業にとってはミサイル防衛システムは宝の山であり、だから北朝鮮を泳がせている。

    日本政府も北朝鮮が日本を攻撃すると宣言している以上は、防衛予算を増やしたりアメリカから高価な武器を買い込んでも、国民からの批判も少ないでしょう。北朝鮮のおかげで海上自衛隊も空母もどきの大型護衛艦を作ったり、イージス艦を大増強できた。しかし肝心の自衛隊員の確保がままならず、定員を割ったままだ。

    日本は島国なので陸上戦力はさほど必要ではなく、航空自衛隊や海上自衛隊が主力であり、それらは多くの人員は必要ではない。しかしゲリラ攻撃や国内大規模テロには陸上自衛隊が必要になる。しかしMDでは蚊帳の外ではなく、THAADシステムを陸上自衛隊が担うことになるだろう。

    軍事兵器は使わないに越したことはなく、軍備の主な目的は相手を威嚇して攻撃的野心を封じることであり、高価であってもその目的が達成できるものならば安い買い物になるだろう。できれば日本も攻撃用兵器を持つことが一番の防衛手段なのですが、色々な事情があって難しい。

    MDには、イージスやTHAAD以外にもレールガンやレーザービーム兵器などがありますが、実用化はまだまだ先だ。先日には日本版GPS衛星が打ち上げられましたが、地域限定のGPSでは軍事転用も可能であり、数センチ単位で目標を定めることができるそうです。ミサイル防衛でもこれらのGPS制御が有効になるだろう。

    posted by: samu | 頑張れ日本 | 10:02 | - | - | - | - |
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