PR
Search
Calendar
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930     
<< April 2018 >>
New Entries
Category
Archives
Profile
Links
mobile
qrcode
RSSATOM 無料ブログ作成サービス JUGEM
特損7000億円の東芝が犯した、致命的な「二度の失敗」/ まぐまぐニュース
0

     

    14日に7,000億円を超える特別損失を発表した東芝。さらに、予定していた決算発表を1カ月後の3月に延期すると発表したことで、最悪のケースとして上場廃止や経営破綻の声まで囁かれています。メルマガ『週刊 Life is beautiful』の著者で世界的プログラマーの中島聡さんは、このままいけば「東証二部への格下げは免れない」とした上で、「企業間の契約に慣れてない日本が、米国企業に最初から不利な契約を結ばされた」との見方を示しています。

    東芝と不平等条約

    14日に予定していた決算発表を延期した東芝ですが、予想通り、稼ぎ頭の半導体部門を売却せずには企業の存続が危ぶまれるところまで追い詰められてしまいました。東証二部への格下げが予測されているようですが、本来ならば上場廃止にすべきでしょう。

    東芝が抱える原子力事業の問題点に関しては、福島第一の事故以来、ブログやこのメルマガでも何度か触れて来ましたが、今回は「日本の会社は米国の会社と同じ土壌で戦えるのか?」という視点から総括してみたいと思います。(中略)

    大きな分岐点は2006年のWH社の買収です。今になって見ると、高値掴みだったし、「原発ババ抜き」のババを引かされたとも言えますが、その時点では、決して悪い戦略ではなかったと思います。

    当時、日本の原子力中心のエネルギー政策に疑問を持つ人は少なかったし、米国も「原発ルネッサンス」という言葉と共に、スリーマイル島での事故のトラウマから立ち直り、新たな原発を作る準備を進めていました。

    当時は、自民党だけでなく、2009年に政権を奪った民主党ですら、原発を支持しており、エネルギー政策の上でも、地球温暖化対策の上でも、原発は疑いもなく「国策」でした。

    1988年に改定された日米原子力協定により、「準核保有国」の地位を手に入れた日本にとって、日立、三菱に続いて東芝が原発に本腰を入れるというのは、とても理にかなった話でした。

    しかし、実際の買収交渉になると、東芝は、致命的な失敗を二回しています。

    一つ目の失敗は、WH社の買収の際に、Shaw Group に与えてしまったプットオプション(保有するWH社の株式を、決まった価格で東芝に売りつける権利)です。東芝としては、一社で WH社を買収するのはリスクが高すぎるという理由で、(原発工事を請け負う)Shaw Group に20%の株を買ってもらうことにしたのですが、百戦錬磨の Shaw Group は、「いざとなったら売りぬける」ことが出来るようにプットオプションを要求して来たのです。

    本来ならば、最悪の場合を考慮してプットオプションなど与えるべきではありませんでしたが、「原発工事を請け負う Shaw Group が HW 社の株を売るはずがない」という日本人的な発想で、与えてしまったのです。

    そこで起こったのが2011年の福島第一での事故です。「原発ルネッサンス」が夢に終わったことを察知した Shaw Group は、間髪を入れずにプットオプションを行使し、(原発事故の影響を考慮すれば二束三文にしかならない)WH 社の株を 1250 億円で東芝に売り抜けたのです。

    二つ目の失敗は、S&W 社の買収の際の交渉です。買収の前から、工事の遅れによる賠償金を HW社と S&W社のどちらが支払うかでもめていたにも関わらず、買収後の賠償金の支払いの責任を明確にせずに買収してしまったのは、とんでもない失敗です。

    東芝の発表によれば、この買収のトランザクションには不正が行われた可能性がある(拡大解釈すれば、売り手の CB&I 社が、WH社の経営陣に賄賂を渡して強引に買収を成立させた可能性がある)とのことですが、これほどまでにリスクの大きい買収に、(親会社である)東芝が関わっていなかったのは大きな問題です。

    いずれにせよ、最初の失敗による損失が1000億円強、二番目の失敗による損失が数千億円なので、とんでもない話です。

    それに加え、(厳しくなった規制基準のために)遅れに遅れている工事に危機感を感じた顧客であるSCANAが2016年に行使した「固定価格オプション」がさらなる危険をはらんでいます。これは、「想定以上に建設コストが膨らんだ場合には、その分は HW社 が全て負担する」ことを意味します。

    それだけであれば、万が一の場合にはHW社を倒産させて逃げ切ることも可能ですが(その場合には、のれん代を全て損失として計上する必要があります)、親会社である東芝が、HW社の債務の保証人になっており、東芝には最大7934億円までの違約金の支払い義務があるため逃げることもままならないのです(参照)。つまり、今回計上したの7000億円強の損失に加え、最悪の場合(原発工事がさらに伸びてコストが膨らんだ場合や、工事そのものをキャンセルしなければならなかった場合)には、さらに7000億円強の違約金を支払わされる可能性すらある、という契約を結んでしまっているのです。

    この件でも分かる通り、契約社会で鍛えられた米国企業にとっては、それに慣れていない日本企業との間で、自分だけが有利になる契約を結ぶことは、赤子の手を捻るように簡単なのことのように私には見えます。

    今回の件では、「何としてでも原発事業を復活させたい」という東芝側の必死な思いが、「足元を見られて東芝ばかりが一方的にリスクを負う契約を結ぶ」結果になったのだと思います。

    開国当時に日米間で交わされた「不平等条約」は、今は日米の企業間で行われているとも言えるのです。



    株式日記と経済展望ブログより(私のコメント)

    東芝の問題は、日本企業や経営者の体質の問題であり、アメリカのような契約社会で戦っていけるような会社や経営者は少ないのだろう。アメリカのハゲタカたちから見れば日本人はお人好しであり、簡単に騙せる。それが一度なら仕方がないが何度でも騙されるから手の打ちようがない。

    性善説に立つか性悪説に立つかでの基本的な問題であり、人を騙すことは外国では騙される方が悪いとされる。最終的に見ればどちらが良いとも言えないのですが、日本人はドライに割り切った交渉事が苦手だ。アメリカは訴訟国家であり弁護士たちが何事にも割り込んでくる。

    アメリカに限らず、大陸国家は多民族が入り混じって生活しているから、日本のように共通の価値観を持っている人たちばかりとは限らない。だから何事も法律に基づいて契約なども決められる。これは日本も同じですが、電話帳のように分厚い契約書の中には罠が仕掛けられてあることがある。それを見抜くのが経営者の役割ですが、日本人の経営者は罠を見抜くことができない。

    日本企業における大型外国企業買収はことごとく失敗していますが、日本の経営者はどうして買収の見通しが甘くなってしまうのだろうか。企業文化が違いすぎて日本式のやり方では上手く行かないからだ。欲に目が眩んでしまうと、仕掛けられた罠に気がつかなくなりますが、性悪説に基づいた相手への調査は必要だ。

    企業文化の違いは、組織文化の違いであり、日本企業に外国人が入ったり、日本人が外国企業に入ればその違いがはっきりとする。外国企業は経営が不振か見込みがないから日本企業に買収を申し込んでくるのであり、それは善意ではない。抱え込んだ負債を全部押し付けられたり、売り逃げするための買収話なのだ。

    同じ日本企業でも、一旦経営が不振になって買収した企業の経営を立て直すことは簡単なことではない。経営体質が腐りきっていて手の打ちようがなく、改革に乗り出すには相当な豪腕が必要とされる。それは経営者が代わっただけではどうしようもなく、買収するよりも一から始めたほうが楽だろう。特に日本式経営はそうだ。

    トヨタやホンダは、アメリカの工場を一から作ったが、GMの工場を買収して作った会社は結局は上手く行かなかった。木に竹を接ぐようなものであり、文化そのものが違うから企業統治がうまくいかない。特にホワイトカラーの場合は、買収したホワイトカラーの社員を使いこなせないようだ。

    東芝がWHを買収しても、経営をWHに任せっぱなしであり、巨額な損が出れば東芝がそれを被るようでは、してやられるのは目に見えている。あまりにも企業文化が違うから、買収した日本企業は相手企業に任せっぱなしにする傾向が有り、そのくらいなら買収しない方がいいのはわかりきった話だ。

    それでも相手が欧米企業なら契約書に書かれたことは守られる確率が高いが、中国や韓国企業だと、契約そのものが守られずに途中で一方的に契約が変えられて、日本企業は設備や技術を取られっぱなしになって追い出される。欲に眼が眩むからそうなってしまうのですが、何のための海外進出なのだろうか。

    posted by: samu | 政治認識 | 09:50 | - | - | - | - |
    スポンサーサイト
    0
      posted by: スポンサードリンク | - | 09:50 | - | - | - | - |