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亡国の国会!2・26の青年将校の思いがよく分かる/西村眞吾
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    三月の国会の情況を見ていて、
    二・二六事件で決起した青年将校達の、
    激しい議会政治への怒りと憎しみが理解できる。

    森友、森友、と深刻な顔をしてマスコミに映る国会の面々の顔には、
    「私は国家のことを何も思わない」と書いてある。
    この者たちに共通しているのは、
    拉致被害者救出に無関心で、
    国を守る意思はなく、
    自衛隊は憲法違反で、国よりも憲法九条が大切だと思っていることだ。
    彼らは、昨年九月、
    東京都知事の吉原の提灯のように怪しく掲げた「希望」に走って「絶望」する者、
    涙をにじませて「護憲」にしがみつく者と、
    バラバラの難民状態になり、
    もはやこの世に、存在する意義がなくなった者どもである。
    それ故、ただ、溺れる者、藁をもつかむ思いで、森友に群がり、
    アホなマスコミに相手にされることでしか生きられない
    熱い血もない「無血虫」である。

    マスコミに対する麻生さんの発言は、正しく、その通りだ。
    まだ、あの朝日新聞が営業を継続できる世界、
    これがマスコミ界なのだ。
    食品業界で、長年、毒を売っていた会社が、生き残れないならば、
    今朝も、朝日新聞が配られていること自体が、
    社会悪であり異様ではないか。

    本日の土曜日の朝、そのマスコミが、
    一週間の総括として、またまた、あの国会中継を繰り返している。
    さらに加えて、マスコミは、
    路上で捕まえたおっさん、おばちゃん達、また、ほろ酔い加減で帰宅する人に、
    突然、カメラとマイクを突きつけて、
    期待通りの反政府発言だけを流している。
    これは、亡国への予行演習である。
    よって、これらがこれだけ繰り返すのならば、
    私も、何度も、警告を繰り返さねばならない。
    そこで、次に、
    昨日、「泉州日々新聞」の私の四月の連載欄に投稿した原稿を掲げておきたい。



    我が国を取り巻く、
    まことに厳しい国際情勢と、我が国内の状況を同時に観れば、
    この三月の情景は、
    貴重な「モデル」を提供してくれたと思はざるをえない。
    では、何の「モデル」であろうか。
    それは、「亡国のモデル」である。
    我が国が亡びるとすれば、
    この三月のような情況の中で亡びに至るであろう。

    従って、三月の森友学園への国有地売却問題に熱中して騒ぐ国会の情景は、
    これが「亡国の姿」であるという国民への「警告」でもあった。
    同様に森友問題に集中しているマスコミの状態も、
    亡国のモデルであり警告だ。
    昼間のテレビでは、ワイドショーが主流で、
    お笑いタレントがダジャレを連発して笑いを誘い、
    また、面白おかしく政治談義もしている。
    それが彼らの仕事であるから仕方ない。
    彼らを非難しないが、
    しかし、それは、真の情報ではないと言っておく。
    従って、この放映を続けるマスコミは、国家の将来にとって有害である。

    昭和十九年十月、台湾沖で、
    空母を中心とする空前の大部隊であるアメリカ軍機動部隊を、
    我が基地航空隊の一千二百五十機を越える戦闘機と爆撃機が迎撃する
    台湾沖航空戦が行われた。
    その戦果を、大本営海軍部は、
    敵空母十九隻を轟撃沈したと発表する。
    これ、太平洋の全アメリカ軍空母の撃沈である。
    しかし、現実には、アメリカ軍空母は一隻も沈まなかった。
    従って、大本営海軍部が発表した大戦果は、
    思い込みに基づく虚報・嘘だった。
    問題は、虚報であることが直ぐ判明する訳であるから、
    つまり、空母が全滅して一機も飛べないはずのアメリカ軍機が、
    見上げれば現実に空を飛んでいるのであるから、
    虚報を直ぐに訂正すべきなのに訂正しなかったことだ。
    我が軍は、虚報にしがみついて敵空母全滅を前提にして戦い、
    フィリピンのレイテ決戦で悲惨な壊滅を喫する。
    そして、我が国家の運命は、敗戦そして大日本帝国の滅亡に至る。

    森友学園問題と台湾沖航空戦、
    突拍子もない組み合わせだと思わないで頂きたい。
    この二つは、
    「思い込み」に引きずられて亡国に近づくという共通点があるのだ。
    国会の連中とマスコミは、
    台湾沖航空戦の架空戦果を笑う資格はない。
    現在、同じ過ちを繰り返しているからだ。

    そもそも、産業廃棄物が埋められた土地を、
    埋められていない土地の値段で買い取るバカがどこにいる。
    大幅減額必至ではないか。
    現に、その土地と同様に産廃が埋められている隣地も大幅な値下げの上で売却されていることは、野党の某々も承知している。
    買い主の籠池氏が、財務省の役人に、
    自分の背後には総理の奥さんが顧問として付いているとかしゃべりまくったからといって何の問題がある。
    有名人の名刺をトランプのカードのように並べて
    長々と自己紹介する輩はいくらでもいるではないか。
    それを、野党が、
    「国有地売買に総理大臣夫人の関与→内閣総辞職」という「架空戦果」にしがみついて、延々と国会を空転させていたのが三月だった。
    しかも、その時、
    我が国を取り巻く情勢は、一挙に様相を変え始めていた。
    それは、我が国の領海に中国の「軍艦」が日常的に侵入する事態、
    即ち、我が国は、現に、
    中国軍の侵略を受けつつある事態に陥っていたのである。

    三月、中国の全人民代表大会(全人代)で習近平主席は、
    毛沢東と同様の任期のない「皇帝」に昇格して独裁権力基盤を固め、
    中華民族による世界制覇の為の強国建設を宣言した。
    そして、我が国の尖閣諸島の領海および接続海域に定期的に侵入している中国海警局(我が海上保安庁に相当する)の「巡視船」を、
    最高軍事機関である中央軍事委員会隷下の人民武装警察に編入したのだ。
    これは、かつての「便衣兵」を「軍服」に着替えさせたのと同じ、
    「巡視船」を「軍艦」に露骨に公然と転換したということだ。
    つまり、現在、我が領海および接続水域は、
    中国軍による「軍艦」の侵略を受けつつある。
    これを、放置すれば、
    今度は、人民武装警察つまり軍隊が、
    尖閣諸島に上陸し基地を建設する事態、
    即ち、本格的な我が領土への上陸侵略を許すことになる。
    従って、いやしくも我が日本の国会議員ならば、
    決然と国会決議によって中国に警告を発し、
    国政調査権を佐川前局長の証人喚問に発動するのではなく、
    尖閣諸島と周辺領海の防衛体制強化の為に発動すべきである。

    にも拘わらず、
    こいつらは、森友問題に熱中している。
    一番喜んでいるのが、中共の習近平主席とロシアと北朝鮮である。
    特に、習近平は、
    日本の国会議員とマスコミに対する工作活動の成功に満足しているであろう。
    現に、森友で騒いでいる連中と組織は、
    中共の軍事的脅威に無関心である。
    即ち、祖国を裏切る利敵行為者だ。
    最後に、
    我々の空つまり頭上に対する侵略の危機を認識する為、
    冷戦期を含めて最も多くなった領空に接近する中共とロシアの軍用機に対する
    航空自衛隊戦闘機の昨年度のスクランブル発進回数を記しておく。
    全発進回数は、1168回で、
    対中共軍機は851回、
    対ロシア軍機は301回である。
    他は、台湾8回、その他8回、
    対北朝鮮0。
    実に、中共軍機は、一日二回以上、ロシア軍機は一日一回の割で、
    ロシアは北から中共は南から、
    我が領空に接近している。

    posted by: samu | 頑張れ日本 | 11:05 | - | - | - | - |
    「森友」に群がる売国者の群れと拉致問題の闇/西村眞吾
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      昨日(十九日)、少々の時間、参議院予算委員会の森友集中審議をTVで見てしまった。
      時間の無駄だった。
      そこで、あいつら、何に「集中」しているのか、
      ということだけ記しておく。
      それは、「日本弱体化」だ。
      現在の我が国を取り巻く、まことに厳しい内外の情勢を見渡せば、
      この情勢の真っ只中で、
      こともあろうに、「森友」だけに集中しているあいつらは、
      まさに日本弱体化に「集中」しているのだ。
      家の外に火の手が上がっている時に、
      家の中で、何故あの机をあの値段で売ったのか、
      と家人を責め続けることに「集中」する客と同じだ。
      そういう客は、家の外に放り出して、
      家人は延焼を防ぐために速やかに動かねばならない。

      現在、安倍総理と安倍内閣攻撃に「集中」している「者たちの群れ」は
      我が国内の対北朝鮮宥和勢力であり、
      北朝鮮によって拉致された同胞の救出に全く「集中」しない連中である。
      得意になってTVカメラの前で森友問題を論じている
      社民や立憲やらの面々を思いだして頂きたい。
      彼らは、拉致被害者救出が、
      国政の重大課題だとは全く思っていない連中で、
      かつて北朝鮮を訪問し、濃密な接待を受けて、
      「拉致は日本の一部勢力のでっち上げ」
      という北朝鮮側の説明に納得して帰国してきた者たちと同じ連中である。
      さらに、
      北朝鮮のミサイル発射および核開発に無反応で、
      如何にして北朝鮮のミサイルや核爆弾から日本を守るのかという、
      今や切実な課題としての国防問題に全く「集中」せず、
      反対に、
      基地反対とか、戦争法案廃棄とか、「9条を守れ」とかの街頭運動に熱心で、
      国防をサボタージュすることに「集中」する連中である。

      そして、尊皇の思い、英霊への畏敬の念は、全く無い。

      即ち、彼らは、売国奴なのだ。
      これが、彼らの本質だ。
      彼らは、国有地売買の公正さだとか社会正義だとかのもっともらしいレッテルを掲げて
      一年以上にわたって森友にしがみついているが、
      その本質は、
      自虐史観をもつ反日本工作活動員であり、
      ある者は意識して、ある者は意識することなく、
      中国共産党や北朝鮮労働党に協力している。
      彼らを、もはや、日本人と思ってはならない。
      外国の工作活動員が国会に居座っていると見る方が真実に近い。
      よって、参議院の「森友問題集中審議」とは、
      参議院が、その集中審議中「工作活動員に占拠された」ということだ。

      さて、
      我が国の、マスコミもアメリカ通の識者も、
      トランプ氏の大統領当選を全く予想しなかったという「無能」を天下に示してしまったトラウマの故か、未だに、トランプ大統領のしていることを計りかねているのか、
      もしくは、アラを探す余り正当に評価できないのか。
      我が国の政界とマスコミが、森友に「集中」している時に、
      トランプ大統領は、
      対北朝鮮強硬派で政権を再構築しているように思う。
      まず、対北朝鮮宥和派のティラーソン国務長官を更迭して
      CIA長官のマイク・ポンペオ氏を国務長官にする。
      そして、安全保障担当大統領補佐官のハーバード・マクスター陸軍中将を、
      在韓米軍司令官とし、前の国連大使のジョン・ボルトン氏を大統領補佐官にする。
      この三人は、共に対北朝鮮強硬派である。
      ブッシュ政権において
      国務省主導で対北朝鮮制裁の緩和が進められようとしたとき、
      ワシントンで国連大使を退任したボルトン氏に会った。
      そして、「我々日本の拉致議連は、今、対北朝鮮制裁を緩和しては駄目だ」と判断していると告げた上で、見解を聞いたところ、
      ボルトン氏は、「私も制裁解除に反対だ。制裁を強化すべきだ」と明確に述べた。
      このボルトン氏の見解を、
      私が帰国する時にワシントン空港に到着した
      平沼赳夫拉致議連会長に空港で伝えたことを追い出す。
      平沼会長は、まず、ボルトンはどう言っていた、と私に聞かれた。
      つまり、ボルトン氏は拉致被害者救出問題に強い理解を示すアメリカ側要人である。
      このボルトン氏が米朝首脳会談に臨むトランプ大統領の補佐官になる。
      よって、我が国も、
      政権の構造を戦略的に強化する必要があるのではないか。
      安倍総理は、
      自身が官房副長官だった小泉内閣の愚策を繰り返してはならないからだ。
      その愚策とは、
      北朝鮮が「反発すること」を恐れたことと、
      北朝鮮に「欺されたこと」である。
      平成十三年(2001年)五月一日、
      北朝鮮の独裁者金正日の息子である金正男が不正旅券で我が国に入国しようとして、
      成田空港で身柄を拘束された。
      この情報を現在特定失踪者調査会代表の荒木和博さんが知り、午後十時頃、大阪にいる私に伝えてきた。
      そして、直ちに、この金正男の身柄を拉致被害者の解放の為に使うべきであると政府に申し入れようということになった。
      しかし、その時既に、小泉総理と外務大臣田中真紀子は、
      金正男を早々に国外退去させることを決め、
      金正男の為に旅客機の最上級の座席を確保して四日に彼を国外に送り出してしまった。
      田中真紀子外務大臣は、法を無視して、金正男の国外退去を、
      はやくしろ、はやくしろ、と外務省で喚いていたという。
      小泉総理と田中真紀子は、息子を人質に取られた北朝鮮金正日の反発を恐れたのである。
      北朝鮮に拉致された我が同胞救出の大切なカードを
      田中真紀子というミスキャストとしか言いようがない外務大臣が捨てたのだ。

      平成十四年(2002年)九月十七日、
      平壌で金正日と会談した小泉総理一行は、
      金正日の
      拉致した日本人のうち、五名は生きているが八名は死亡した、と言ったことを信じ、
      もしくは、信じた振りをして、日朝国交を樹立する為に、早々翌十月から、
      国交樹立交渉を開始し巨額の金を支払うことを約した平壌宣言に署名した。
      この時、実に、数百名の拉致被害者は
      存在しないことにされるという最大の危機に直面していたのだ。
      何故なら、北朝鮮が死亡したと伝えた横田めぐみさんら八名は生きているからである。
      彼らは生きながら死んだことにされ、
      北朝鮮が拉致被害者と認めた十三名以外の多くの拉致被害者は、
      はじめから存在しないことにされた。
      そして、十七日の夜、小泉一行は政府専用機(エアー・フォース1)に
      北朝鮮からトラック二台分の松茸をお土産として積み込み日本に帰ってきた。
      何故、
      トラック二台分もの松茸をもらって帰ってきたのか。
      小泉総理一行が、
      拉致問題は五名生存八名死亡で終結し、
      いよいよ来月から交渉を始めようと宣言した日朝国交樹立が為されれば
      戦後外交の総仕上げをした総理大臣と外務省幹部として
      歴史に残ると意気込んでいたからである。
      何故、
      北朝鮮の金正日がトラック二台分もの松茸をお土産として小泉一行に渡したのか。
      金正日が、日本の小泉はコロリと欺されよったと喜び、
      国家予算の何倍かの金を日本からせしめられると期待に胸が膨らんだからである。
      この時、
      朝鮮専門家で拉致被害者救出に取り込んできた朝鮮語ができる
      荒木和博氏や西岡力氏が、
      小泉一行に同行して、
      北朝鮮が小泉総理に差し出した死亡者リストを点検し、北朝鮮の説明を聞いておれば、
      彼らはその場で北朝鮮のウソを見破ったはずだ!
      この小泉一行の一員であった安倍総理は、
      この教訓をこれから正念場を迎える拉致被害者救出に生かすべきだ。
      外務省だけに任せておけば駄目だ。
      現在進行中の、トランプ氏の人材登用を見習うべきだ。
      トランプ氏がCIA長官を国務長官にするように、
      こちらは、大阪府警の暴力団担当の辣腕刑事を対北朝鮮担当の要員に抜擢すべきである。

      現在、産経新聞に連載中の阿部雅美元記者の「私の拉致取材」を読んで
      無念な思いがまた甦ったので、
      私が感じた拉致問題の背景にある闇を指摘しておく。

      我が国の左翼勢力が、
      拉致救出を叫ぶ我々を「拉致をでっち上げている」と非難し、
      今は、森友に「集中」していることは既に書いた。
      これらが、拉致問題を長年なかったことにして日朝友好を叫んで訪朝し、
      国内の朝鮮総連に挨拶に行っていた勢力である。
      私が感じた闇とは、これらのことではなく、
      我が国の戦後政治の与党を動かしている闇だ。
      表面に現れた現象を思いつくままに記すと、

      (1)昭和四十九年八月十五日、
      北朝鮮の工作員の在日韓国人文世光は、
      朝鮮総連生野支部政治部長の指令を受けて韓国に入国して朴大統領を狙撃し、
      朴大統領の夫人を死亡させた。
      文世光は朝鮮総連の命令によって犯行に及んだことが明らかとなり、
      従って、韓国政府は日本政府に、朝鮮総連への強制捜査を要請した。
      しかし、田中内閣は、朝鮮総連への強制捜査を実施しなかった。
      (2)昭和五十二年九月、
      能登半島の宇出津から日本人久米裕が北朝鮮工作員によって北朝鮮に拉致された。
      石川県警は犯人を逮捕し、乱数表を押収して北朝鮮からの暗号を解読し、
      北朝鮮は日本人を拉致しつつあることを認識する。
      しかし、福田内閣は、見て見ぬ振りをしてそれを黙殺し、
      四十五日後には新潟から横田めぐみさんが拉致されていく。
      以後、歴代内閣による日本人拉致黙殺は、平成九年まで二十五年間続く。
      (3)自民党幹事長による北朝鮮への米五十万トンの供与。
      この米支援は、北朝鮮の食糧難を救う為と言われたが、
      この米五十万トンを積んだ船は
      北朝鮮には行かず天津か大連に入って米五十万トンを金に換え、
      その金が北朝鮮の独裁者に届けられた可能性がささやかれた。
      (4)金丸訪朝団が北朝鮮に入り、金日成と会った金丸氏が感激して涙をこぼした。
      その金丸氏の自宅から発見された金の延べ棒は、
      北朝鮮からもたらされたものとささやかれた。
      (5)山梨県の山本美保さん(当時二十歳)が、昭和五十九年六月四日、失踪した。
      そして、小泉訪朝を切っ掛けに、
      美保さんは北朝鮮に拉致された可能性が大きいと思った人々が
      数十万の救出署名を集めて大きく救出運動が盛り上がった。
      しかし、平成十六年三月五日、
      山梨県警警備一課長が、美保さん失踪の十七日後に
      山形県の海岸に漂着した女性の遺体と美保さんのDNAが一致すると発表して、
      美保さんの北朝鮮による拉致疑惑を否定した。
      しかし、そのDNA鑑定は虚偽である。
      (6)平成十四年九月十七日の、
      我が国では、拉致被害者救出のために北朝鮮を訪れると説明された小泉総理と
      金正日とが署名した平壌共同宣言の冒頭には、
      日朝国交樹立交渉の開始と我が国の北朝鮮への巨額の資金投入だけが謳われ、
      共同宣言の何処にも、拉致の「ら」の字もない。

      以上が、表面に現れた不可解なことであるが、
      共通して言えることは、
      我が国の内部に、具体的には、与党自民党を動かしている内部に、
      北朝鮮との「問題化」を回避しようとする不可解な力が働いているということである。
      では、北朝鮮との「問題化」を回避して何をしようとしているのか。
      それは、速やかなる日朝国交樹立を切っ掛けとした
      「日朝賠償プロジェクト」の開始である。
      もっと、露骨にいえば、
      国交樹立を口実にして、日本から北朝鮮に「金を流すこと」である。
      米五十万トン支援のときもささやかれたが、
      独裁者に金を渡せば、美味いキックバックがある。
      振り返れば、我が国の戦後政治における与党の旨味は、
      巨額の戦後賠償プロジェクトであった。
      その旨味のプロジェクトは、インドネシア、ビルマ、フィリピンと続いてきて、
      北朝鮮を最後として完結する。
      表面に現れた現象を生み出しているのは、
      この最後の「金の流れ」に手を漬けるために、
      自民党を動かそうとす金の匂いに群がる無国籍の闇ではないか。

      posted by: samu | 頑張れ日本 | 11:47 | - | - | - | - |
      安倍晋三首相 防衛大卒業式訓示全文「平和は人から与えられるものではない。勝ちとるものだ」
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        本日、伝統ある防衛大学校の卒業式にあたり、これからのわが国の防衛の中枢を担う諸君に心からのお祝いを申し上げます。卒業おめでとう。

         諸君の誠にりりしく、希望に満ちあふれた姿に接し、自衛隊の最高指揮官として心強く、大変、頼もしく思います。真に国民のための自衛隊たれ。自衛隊創設以来、このすばらしい理念を胸に、先輩たちは今、この瞬間も荒波を恐れず、乱気流を乗り越え、泥にまみれながらも、極度の緊張感に耐え、強い誇りをもって任務を立派に果たしています。

         平和は決して人から与えられるものではありません。われわれの手で勝ちとるものであります。自らの手で自らを守る気概なき国を誰も守ってくれるはずはない。安全保障政策の根幹となるのは、わが国自身の努力に他なりません。そして、わが国の平和の最終的な支えが自衛隊です。平和を求める日本の揺るぎない意志と能力を明確に示すものであります。

         諸君は本日をもって先輩たちの仲間入りをします。この困難な任務につく道を自らの意志で進み、自衛官となる諸君は日本の誇りです。私は諸君の先頭に立って、諸君とともに日本の平和を守り抜く決意であります。

        昨年、北朝鮮は2度にわたりわが国上空を飛び越えるミサイル発射を強行しました。いかなる挑発にも屈することはない。この思いで、24時間、365日、警戒にあたる隊員諸君がいます。海の上ではイージス艦が来る日も来る日も荒波に耐え、大時化の海にもひるまず、最高度の態勢を維持しています。

         PAC3の部隊は弾道ミサイル防衛の最後の砦、その重圧が終わりの見えない緊張を極限にまで高めます。発射の事前察知は極めて難しく、ひとたび発射されれば、わが国まではわずか10分。初動に1秒の遅れも許されません。そうした中、隊員諸君は常に、ミサイル発射直後から、その動きを完全に把握し、国民の安全確保のため、万全の態勢をとってくれました。わが国の危機管理には一分の隙もないことを明確に示してくれたのです。

         北朝鮮は国際社会の制裁をかいくぐって、洋上で船から船への積み替えによる密輸も続けています。護衛艦やP3C哨戒機は広大な周辺海域で闇夜に目をこらし、疑わしい船舶の動向を追い続け、幾度となく違反行為を未然に防いでくれました。自衛隊が収集した情報は国連や関係各国と共有され、国際的なネットワークにより、違反行為の抑止に大きく寄与しています。

        北朝鮮の政策を変えさせる。核・ミサイル開発を放棄させる。このために必要なことは、国際社会が一致団結して北朝鮮が具体的行動をとるまで最大限の圧力をかけていくことです。この確固たる立場は決して揺らぐことはありません。厳しい現実を直視し、困難な状況のもとで士気高く任務を果たす隊員諸君に、この機会に、改めて深甚なる敬意を表したいと思います。

         先ほど国分(良成)学校長からご紹介があったように、本日はホームカミングデーとして昭和50年に防衛大学校を卒業したOBの皆さんもお集まりです。皆さんが任官された当時、自衛隊に対する視線は、いまだ厳しいものがありました。当時の防衛白書にはこう書いてあります。「依然として自衛隊に対する否定的態度も国民の一部に根強く存在している」。皆さんも在職中、心ない批判にさらされたかもしれません。しかし皆さんは、これに屈することなく、立派に責務を果たし、平和な日本を私たちに引き継いでくれました。

         事に臨んでは危険を顧みず、身をもって責務の完遂につとめ、もって国民の負託にこたえる。この宣誓の言葉に違うことなく、常に国民のため、黙々と任務に精励してきた皆さんの姿は、多くの国民の目に焼き付いています。今日、実に9割の国民が、自衛隊によい印象を持っています。これは皆さんの努力のたまものでありましょう。内閣総理大臣として心から御礼申し上げます。

        卒業生諸君、そしてご臨席の皆さま、大きな仕事を成し遂げ、本日、懐かしき第二のふるさと、ここ小原台に戻ってこられたOBの皆さんへ心からの感謝と敬意を表し、改めて大きな拍手を送りたいと思います。

         6年前、私は再び総理大臣に就任し、安全保障政策の立て直しを誓いました。わが国として初めてとなる国家安全保障戦略のもと、新たな防衛計画の大綱を策定し、10年前、一貫して、10年間、一貫して削減が続いていた防衛費を増加させていく方針を徹底しました。しかし、日本を取り巻く安全保障環境は当時、われわれが想定したよりも格段に早いスピードで厳しさを増しています。このため、わが国の防衛の指針である防衛計画の大綱について、再び見直すこととしました。

         見直しにあたっては、何よりも現実から目をそらすことなく、真正面から向き合うことが不可欠です。今や、サイバー空間や宇宙空間など、新たな領域で優位性を持つことがわが国の防衛に死活的に重要になっています。もはや陸海空という従来からの区分にとらわれた発想のままでは、あらゆる脅威からこの国を守り抜くことはできない。

        これまで進めてきた南西地域の防衛態勢の強化や弾道ミサイル防衛の強化にとどまらず、サイバー、宇宙といった新たな領域・分野について本格的に取り組んでいく必要があると考えています。専守防衛は当然の前提としながら、従来の延長線上ではなく、国民を守るために真に必要な防衛力のあるべき姿を見定めてまいります。

         年々、大規模化する自然災害の現場にも必ず諸君の先輩たちの姿があります。昨年7月の九州北部豪雨では道路が寸断され、河川が決壊する中、ヘリコプターによる空からの救助が、500名あまりの命を救いました。断続的な豪雨が続く深夜に、山奥の民家から救助のSOSがだされました。

         夜は視界不良のうえ、木や電柱に接触すれば墜落の危険もある。そうした中で、隊員諸君はヘリの翼と木々の距離を、わずか2メートルに保ちながらホバリング降下を続け、住民を救い出しました。裏山では土砂崩れが続き、いつ家が飲み込まれてもおかしくない状況だった。救助のヘリの中で住民の一人は、涙を流しながらこういったそうであります。来てくれると信じてました。

         すべては国民のため、任務を全力で全うし、黙々と汗を流す自衛隊員の姿は日本国民の誇りであります。諸君には常に国民のそばにあって、安心と勇気を与える存在になってもらいたいと思います。

        日本海からはるか1万2000キロのかなた、海上交通の要衝、アフリカ・ソマリア沖アデン湾、近年、民間船舶が襲撃され、乗っ取られる事案が発生しています。ある船長からの手紙を紹介したいと思います。

         イラン・イラク戦争や湾岸戦争の時代、日本船舶には自衛隊の護衛がなく、船長は当時、乗組員として航行したときの状況を、こう語っています。

         他の日本船が被害を受けたとのニュースを聞き、とても心細く、恐ろしく、無線機を握る私の手は震えていました。あれから30年、船長となって臨んだ航海では、不審ボートの接近を受け、船内には緊張が走りました。しかし、今回は自衛隊がいる。護衛艦おおなみのエスコートに、不審船は追尾をあきらめました。自国による護衛ほど心強く、頼りになるものはありません。

         船長はこのように続けています。私たちの命が守られていることを実感しました。おおなみによる護衛の後、別れ際には、乗組員が目を潤ませながら、タオルやヘルメットを大きく振っていたそうであります。世界平和と国際貢献に活躍する自衛隊の姿をこのようにたたえ、手紙は締めくくられていました。日本の誇りです。

         今、この瞬間もソマリア沖アデン湾で、ジブチで、そして南スーダンで、過酷な環境をものともせず、わが国の顔として立派に任務を遂行する自衛隊の諸君がいます。諸君にはかけがえのない平和の守り神として、精強なる自衛隊を作り上げてほしいと願います。

        本日ここには、カンボジア、インドネシア、ラオス、モンゴル、ミャンマー、フィリピン、タイ、東ティモール、ベトナムからの留学生の皆さんもいます。ラオスからは初めて卒業生を送り出すことになります。

         留学生の諸君、語学の壁もあったでしょう。さまざまな困難を乗り越え、立派に卒業した諸君は母国の誇りであり、わが国の誇りであります。ここ防衛大学校で学んだことは、そのすべてを母国のために使ってほしい。皆さんの帰りを待つ国民のために生かしてもらいたい。

         すべては国民のため、この理念は共通です。皆さんは日本のかけがえのない友人であります。皆さんの国に戻っても、仲間と互いに切磋琢磨し、励まし合った日々を心に刻み、両国の絆をつむぐ中心的な役割を果たしていってもらうことを願っています。

         本年は明治維新から150年の節目にあたります。先人たちは世界に目を向け、日本の良さと伝統を失うことなく、優れた知識、技術、制度を吸収しながら、近代国家への変革へと歩み出しました。諸君は将来、わが国の防衛を中枢で支える立場につきます。世界を曇りのない眼で見つめ、新たな技術への関心を旺盛にし、既存の思考の枠組みを超えようとする柔軟な発想で今後、ふりかかる課題に取り組んでいってもらいたい。

        礎ここに築かん、新たなる日の本のため。わが国の未来は不断の努力によって作られるものであります。日本の平和と繁栄はひとえに諸君一人一人の双肩にかかっている。

         ご家族の皆さま、大切なお子さまを隊員として送り出していただいたことに、自衛隊の最高指揮官として心から感謝申し上げます。彼らの、凜々しくも頼もしい姿をどうかごらんください。これもひとえに、すばらしいご家族の背中をしっかりとみて育ってきた、その素地があったからこそ今の彼らがあります。本当にありがとうございます。大切なご家族をお預かりする以上、しっかりと任務を遂行できるよう万全を期すことをお約束いたします。

         最後になりましたが、学生の教育に尽力されてこられた国分学校長はじめ、教職員の方々に敬意を表するとともに、平素から防衛大学校にご理解とご協力をいただいているご来賓、ご家族の皆さまに心より感謝申し上げます。卒業生諸君の今後ますますの活躍、そして防衛大学校の一層の発展を祈念して、私の訓示といたします。

         平成30年3月18日、自衛隊最高指揮官、内閣総理大臣、安倍晋三

        posted by: samu | 頑張れ日本 | 18:18 | - | - | - | - |
        「STOP朝日新聞プロパガンダ!」運動立ち上げ/ケントギルバート
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          My article in Fuji Evening News which ran on February 16th (Bilingual). 2月16日の夕刊フジの原稿の和英バージョンです。

          ニッポンの新常識154 / Common Knowledge Revisited 154
          朝日新聞、英語版での慰安婦虚偽報道をやめよ
          To Asahi Newspaper: Stop Fabricated Comfort Women Reports in English
          「STOP朝日新聞プロパガンダ!」運動立ち上げ
          “STOP Asahi Newspaper Propaganda!” Movement Launched

          犯罪は犯人の内心によって、「故意犯」と「過失犯」に大別される。例えば、「他人の生命を奪う」という同じ結果が生じていても、被害者を殺す意志があれば殺人罪という故意犯になり、交通死亡事故のように、殺す意志がなければ、自動車運転過失致死傷罪という過失犯になる。言うまでもなく、故意犯の罪状は過失犯よりも重い。
          Crimes are divided into two categories, “intentional crime” and “criminal negligence,” depending on the intent of the perpetrator. For example, even though in both cases the result is “someone losing his or her life,” a perpetrator who intended to kill a victim is guilty of criminal homicide whereas a perpetrator who, for example, caused a traffic accident but did not intend to kill anyone is guilty of negligent operation of a motor vehicle resulting in injury or death. Needless to say, the penalties for an intentional crime are more severe than for negligence.
          朝日新聞は1980年代から、吉田清治氏らの証言をもとに「日本軍は戦時中に朝鮮半島で朝鮮人女性を強制連行して無理やり慰安婦にした」という、史実と異なる虚偽報道を繰り返した。
          Beginning in the 1980s, based on the testimony of Seiji Yoshida, etc. the Asahi Newspaper repeated over and over historically false reports that “during the war the Japanese military forcibly recruited Korean women on the Korean peninsula and made them serve as prostitutes against their will.”
          報道が真実であることを前提に、日弁連の弁護士らが国連でロビー活動を行い、国連人権委員会は96年、いわゆる「クマラスワミ報告」で日本政府を批判した。
          On the premise that such reports were true, lawyers from the Federation of Bar Associations lobbied the U.N., and in 1996 the U.N. Commission on Human Rights issued the so-called “Coomaraswamy Report” critical of the Japanese government.
          米国でも、カリフォルニア州選出のマイク・ホンダ下院議員(当時)が中心となり、2007年には下院外交委員会で、日本政府に慰安婦への謝罪と賠償を求める「下院121号決議」が可決された。そして、今日に至るまで多くの米国人は「日本軍は十万人規模の朝鮮女性を強制連行して慰安婦と呼ばれる性奴隷にした」と信じている。
          In the United States, Representative Mike Honda (D-California) was central in the passage of “House Resolution 121” in 2007 which called upon Japan to apologize and pay reparations to comfort women. And to this day, many Americans believe that “the Japanese military forcibly recruited several hundred thousand Korean women and forced them to serve as sex slaves called comfort women.”
          朝日新聞は15年8月、吉田証言などの慰安婦報道が誤りだったことを認めた。それは「誤報」、つまり過失だったとの主張である。
          In August 2015, the Asahi Newspaper admitted that its reports concerning Seiji Yoshida and comfort women were false. They claimed that “the reports were mistaken,” or in other words, that it was negligence.
          だが、ネットの感想を見ていると、「朝日新聞の慰安婦報道は日本を貶めるために故意に捏造(ねつぞう)された」という声の方が強い。つまり、故意犯との主張だ。
          However, the majority of views expressed on the internet hold that “Asahi Newspaper’s comfort women reports were deliberately fabricated to denigrate Japan.” In other words, they assert that it was a deliberate criminal act.
          もし、朝日新聞がこの主張を否定したければ、慰安婦報道が誤りだった事実を世界中に周知させる努力をすべきだが、その意志は感じられない。
          If Asahi Newspaper actually wants to deny these assertions, then it should publicize the fact worldwide that the comfort women reports were mistaken, but it has shown no intention to do so.
          それどころか、朝日新聞は今でも英語版のウェブ記事で、「慰安婦とは戦前及び戦中に日本軍部隊にセックスの供与を強制された女性たちの婉曲表現である。彼女たちの多くは朝鮮半島から来ていた」などと報じている。「ひきょう者!」などと罵倒しても事態は動かない。
          Rather, Asahi Newspaper internet articles in English continue to report that “the term comfort women is a euphemism for women who were forced to provide sexual services to Japanese military troops before and during World War II. Many were from the Korean peninsula.” No amount of protest has caused them to alter this wording.
          だから、私は有志と一緒に「STOP朝日新聞プロパガンダ!」という運動を立ち上げた。賛同者の署名を募集中である。ぜひ、右の言葉でネット検索してほしい。
          Therefore, I have decided to join in the “STOP Asahi Newspaper Propaganda” movement. The movement is gathering signatures. Search the above name on the internet.
          安倍晋三首相は13日の衆院予算委員会で、「かつて、『私がNHKに圧力をかけた』と捏造の報道をされたことがある。朝日新聞はそれを検証したが、間違えたとは一度も書かない。私に一度も謝らない」「(森友学園の小学校設置趣意書の原本を確認するという)記者として、最低限果たすべき裏付けを取らなかったことについては、まったく言及がない。これで私はあきれた」などと、朝日新聞を痛烈に批判した。
          In the national diet budget committee deliberations on February 13th, Prime Minister Shinzo Abe delivered blistering criticism of the Asahi Newspaper as follows. “In the past, [Asahi Newspaper] issued a fabricated report that I ‘exerted improper pressure on NHK.’ They looked into the veracity of this report, but they have never written that it was false. And they have never apologized to me.” “No mention is made of the fact that the reporters [who should have confirmed the contents of the original documents proposing establishment of an elementary school by Moritomo Gakuen] should have at the very least checked their basic facts. I am appalled.”
          優秀な人材から辞めていく流れになりそうだ。
          We foresee a progressive exodus of [Asahi Newspaper’s] most talented personnel.

          posted by: samu | 頑張れ日本 | 09:19 | - | - | - | - |
          私案「憲法九条3項」について/門田隆将
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            憲法改正論議が国会で高まってきた。国論を二分する重要な問題だけに、私も関心は大きい。特に、昨年5月3日、安倍首相が憲法九条への“加憲”に言及してから、この論議は一気に具体的な話へと移ってきた感がある。

            昨年来、私も講演等で憲法の話をする際に、実際の憲法九条「3項」の私案を紹介させてもらう機会が多くなっている。

            私は、長い間、憲法改正には「反対」だった。それは、日本が実際の意味での「集団的自衛権」を行使できることになれば、「中国との交戦」が必然になると思うからだ。憲法を改正した上で、日本は、南シナ海で遠くない将来に勃発するであろう「紛争」に顔を突っ込み、あの“核大国”中国と本当に戦争をするのか、という意味である。

            少々、説明が必要だろう。いろいろな見方はあろうが、憲法九条のおかげで、日本は集団的自衛権の発動が禁じられてきた。2015年9月、安全保障関連法が成立した時、「日本は集団的自衛権を獲得した」とマスコミは大批判を展開した。しかし、実際には、これは極めて個別的自衛権に近いものであり、一般的な集団的自衛権とは異なる。

            欧州で、自由主義圏の「北大西洋条約機構(NATO)」と共産圏の「ワルシャワ条約機構(WTO)」がお互い集団的自衛権の行使を武器に、「均衡」という名の平和を長く維持してきたことは周知のとおりだ。

            加盟国のうち一国でも攻撃を受けたら集団で反撃する――寄らば撃つぞ、の気概は集団的自衛権の根本であり、実際に“抑止力”の面で大きな力を発揮してきた。集団的自衛権とは、このことを言う。一方、2015年に安全保障関連法成立で定められた「武力行使新3要件」とは、以下である。

            (1)我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、これにより我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険(筆者注・存立危機事態)があること
            (2)これを排除し、我が国の存立を全うし、国民を守るために他に適当な手段がないこと
            (3)必要最小限度の実力行使にとどまるべきこと。

            安全保障関連法で新たに生み出された「存立危機事態」と、この武力行使の「新3要件」を見れば、NATOにおける集団的自衛権とは「根本的に異なる」ことがわかる。それは、前述のように極めて「個別的自衛権に近いもの」なのである。

            では、具体的に尖閣諸島を守るために動いてくれた米艦が他国に攻撃された場合、どうなるだろうか。アメリカの若者が日本のために血を流しても、肝心の日本が知らぬ顔を決め込めば、その時に日米関係は終わる。それを回避するために、つまり、安全保障の隙間(すきま)を埋めるために上記の規定がつくられ、個別的自衛権に極めて近いかたちでの限定的な集団的自衛権が行使できるようになったのである。

            しかし、問題はその「先」である。日本が憲法改正によって、つまり九条の改正によって真の意味での「集団的自衛権を獲得」すれば、どうなるだろうか。アメリカは、東アジアの安定のために日本の力を重視している。つまり、アメリカは、拡大路線で“覇権国家”への道をひた走る中国に対抗するため、NATOと同じ条約機構を西太平洋に構築したくて仕方がない。

            これを仮にWPTO(西太平洋条約機構West Pacific Ocean Treaty Organization)とでも名づけよう。NATOが集団的自衛権の「抑止力」により、3度目の世界大戦勃発を長く防いできたように、仮称「WPTO」によって、中国の「膨張を防ぐ」というものだ。

            中国が1992年2月、領海法を制定発布し、悪名高い“中国の赤い舌”と呼ばれる九段線を東シナ海、南シナ海に引いてから、東アジアは「悪夢の時代」へと突入した。

            日本国固有の領土である尖閣諸島をはじめ、フィリピンからわずか230キロしか離れておらず、同国のEEZ(排他的経済水域)内にあるスカボロー礁や、ベトナム・マレーシア・フィリピンが領有を主張するスプラトリー諸島に至るまで、中国は勝手に「自国の領土である」と国境線を引いたのである。

            そして、それらの岩礁を強引に埋め立て、基地建設を進めている。周辺国がすでに“我慢の限界”に達していることは言うまでもない。

            スカボロー礁で、中国と、米軍の支援を受けたフィリピンとの紛争が生じたら、憲法九条改正後の日本は一体、どうするのか。本来は、国際秩序を守るために中国と対峙し、堂々と米軍と共にフィリピンを助けなくてはならないだろう。しかし、それは、中国との「戦争勃発」を意味する。

            日本は、フィリピンや台湾、ベトナムを見捨てるのか。それは、国際的にも、そして、国内的にも大きな議論となるだろう。しかし、焦土の中から戦後日本がスタートした歴史を考えれば、国民は、憲法九条が変わるとしても、「集団的自衛権」を獲得しないかたちでの改正を選択するのではないかと私は想像する。

            2月5日、自民党の石破茂元幹事長は大阪市で講演し、憲法九条改正で2項を維持して、自衛隊の根拠規定を明記する安倍晋三首相の案について「受けがいいかもしれないが、私はそれがあるべき姿とは思わない」と持論を展開している。

            時事通信の報道によれば、石破氏はこのとき、「集団的自衛権が認められないから、領土・領空・領海を米国に好きに使わせるのはあるべき独立国の姿ではない」と指摘し、「わが国の独立した体制とは何であるか問うていかねばならない」と語ったという。

            私は、逆に石破氏に聞きたい。ならば、集団的自衛権を完全に獲得・行使するために「2項」を削除し、「中国と戦争をしますか」と。私は、石破氏の論に賛成する国民は「少数である」と思量する。憲法九条の「1、2項」はやはり維持すべきだと私は思う。なぜなら、これは「侵略戦争」に対する規定と解すべきものだからだ。

            「日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する」
            「前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない」

            この憲法九条の1、2項を「侵略戦争」に対する規定と見なさなければ、日本国民は自分たちの命を守る(自衛する)ことも許されず、いずれかの国が攻めてきた場合、抵抗もできないまま殺されるしかない。そんな国家があるはずもないし、解釈も許されるはずがない。さらに言えば、これでは自衛隊も「違憲」の存在でしかないのである。

            自国を守るための戦争以外は絶対に行わない。「ただし、自衛隊によって、日本は自衛権を有し、国の独立は永遠に守り抜く」――そのことを九条に書き加え、自衛隊を完全に「合憲」とする。そのための九条「3項」は以下のとおりだ。

            「ただし、日本国民の生命・財産および国土を守るために、自衛力の保有は妨げられない。自衛隊によって、わが国に対するいかなる国の侵略も干渉も許さず、日本は永遠に独立を保持することを宣言する」

            前記1、2項にこの3項を続けて読んでいただきたく思う。1、2項で、「侵略戦争」と「集団的自衛権」を否定し、3項で、国民の生命・財産および国土を守るために日本が「自衛権」と「自衛隊」を有していることを明記し、さらには、日本へのいかなる国の「侵略」も「干渉」も許さず、日本が永遠に独立を保持することを宣言するのである。

            実質的な集団的自衛権を否定したままであることに、反対の人は多いと思う。しかし、私は、少なくとも、石破氏の言う「2項」を削除した上での改正案が、国民投票で「50パーセント以上」の支持を得られるとは、とても考えられない。

            昨年来、私は講演等で、このシンプルな3項案をことあるごとに話している。国民が考える際の“たたき台”のひとつとして考えていただきたく思う。憲法の条項とは、誤解さえ生じないものであれば、シンプルなものがいい。

            石破氏が唱えるような「2項削除」による改正ではなく、日本が「侵略戦争」と「集団的自衛権」を否定した上で、「自衛権」と「自衛隊」を有し、いかなる国からの「侵略」も「干渉」も許さないことを明確にすれば、それで十分だと思う。広く、ご批判、ご感想をいただきたく思う。

            posted by: samu | 頑張れ日本 | 09:36 | - | - | - | - |
            日本人の魂を揺さぶる「海道東征」と「海ゆかば」の公演/西村眞悟
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              日本人が日本人である限り、楠正成は忘れられることなく甦り続ける。
              特に、国家に危機が迫るとき、
              日本人は、幕末でも、日清日露戦役でも、大東亜戦争においても、
              楠正成を思い、正成のように天皇と国家の為に力を尽くそうと奮い立ってきた。
              楠正成の本拠地である千早赤坂の金剛山を東方に眺める大阪和泉の信太山に駐屯する
              戦前は陸軍歩兵第三十七連隊、現在は陸上自衛隊第三十七普通科連隊のマークは、
              戦前戦後一貫して楠正成の旗印の、「菊水」である。
              では、一三三六年、湊川で朝敵の汚名を着せられて戦死した楠正成のことを、
              我が国の一般庶民までが忠臣として知るようになり、
              危機において日本人が楠正成を思って奮い立つようになったのは
              何時からで、その切っ掛けは何であろうか。
              私は、それを、
              正成討ち死にから三百五十六年を経た元禄五年(一六九二年)、
              水戸の徳川光圀によって正成戦死の地である湊川に
              「嗚呼忠臣楠子之墓」
              という石碑が建てられたこと、即ち、湊川建碑、であろうか、と思う。
              ここから、正成は弟とともに死に臨んで七生報國と念じたとおり甦り始めた。
              この建碑から十年後に
              大石内蔵助ら赤穂浪士が足利の本家筋の吉良上野介の首を討ち取ったとき、
              庶民は次のように謳った。
              楠のいま大石となりにけりなほも朽ちせぬ忠孝をなす
              つまり人々は、楠正成が大石内蔵助となって甦り足利を討ち取って
              主君に対する忠孝をなしたと思ったのだ。
              これは、楠正成の忠孝の思いと生涯が、既に庶民に至る迄知られていたことを示している。
              西国街道沿いに建てられた一つの石碑が、
              建てた徳川光圀の思いを遙かに超えて、我が国の歴史を創造する日本人の
              「国民精神」・「士魂」を育む大きな切っ掛けとなったといえる。

              では、戦後体制から脱却し、
              本来の日本を取り戻して、
              迫りつつある国難を克服しなければならない現在、
              これからの我が国の歴史を切り開く「湊川建碑」の如き切っ掛けは何であろうか。
              その時は気付かなくとも、
              後に振り返れば発火点であったと思えるものは何であろうか。
              私は、それを、産経新聞による
              交聲曲「海道東征」と「海ゆかば」
              の復活であろうかと思っている。

              二月二日午後六時半から、大阪ザ・シンフォニーホールで、
              産経新聞が主催して交聲曲「海道東征」が公演された。
              管弦楽は、 大阪フィルハーモニー交響楽団
              合唱は、 大阪フィルハーモニー合唱団
              児童合唱は、 大阪すみよし少年少女合唱団
              そしてソロは、テノールとバリトン、ソプラノとアルト

              交聲曲「海道東征」は、
              カムヤマトイワレヒコ(神倭磐余彦命)が天孫降臨以来の悲願である
              国土統一を宣言して兄弟達と共に日向国から東征へと船出し、
              度重なる苦難のなかで三人の兄を失いながら、
              八咫烏に先導されて遂に大和盆地に至り、
              橿原の地を宮と定めて神武天皇に即位するまでの物語を、
              神武天皇の即位から二千六百年の節目となる皇紀二六〇〇年(昭和十五年)を期して、
              晩年の北原白秋が作詞し、
              その詩の荘厳さに感動した信時潔が雄渾な交聲曲として作曲し、
              同年十一月二十一日に、東京音楽学校奏楽堂で初披露され、
              次に日比谷公会堂で演奏され、全国にラジオ中継され大きな感動を与えた。
              その曲目は次の通り、
              勇壮な神武東征の全八章の物語で、
              男独聲もしくは女独聲と続く合唱で組み立てられている。
              第一章「高千穂」、第二章「大和思慕」、
              第三章「御船出」、第四章「御船謡」
              第五章「速吸うと菟狭」、第六章「海道回顧」、
              第七章「白肩の津上陸」、第八章「天業恢弘」

              しかし、
              戦後は敗戦による被占領状態のなかで、
              占領軍の意向によって我が国の神話を教えることが禁じられ、
              「海道東征」の公演も出来なくなり、そして忘れられた。
              しかし、産経新聞は、
              その紙面において、我が国の「神話」の連載を始め、
              次に「戦後71年 楠木正成考 『公』を忘れた日本人へ」を連載する(現在継続中)。そして、遂に戦後七十年を経た三年前の暮れ、
              産経新聞は、大阪ザ・シンフォニーホールにおいて
              戦後始めて交聲曲「海道東征」を公演した。
              この公演では、「海道東征」の次に、
              同じく信時潔作曲の「海ゆかば」が歌われた。
              その歌は、とうてい一度で済むはずがない。
              最後は、ザ・シンフォニーホールに集う全聴衆が立ち上がって
              オーケストラと合唱団とともに「海ゆかば」を歌ったのだ。
              海ゆかば 水漬く屍
              山行かば 草生す屍
              大君の 辺にこそ死なめ
              かへりみはせじ
              皆、涙を流して歌っていた。
              この時、信時潔の「海道東征」と「海ゆかば」の旋律が魂を揺さぶって、
              我が国の「国民精神」と「士魂」の甦りを促しているのを全身で感じた。

              そして、産経新聞は、昨年も本年二月二日も、
              「海道東征」と「海ゆかば」の公演を主催したのである。
              よって、
              元禄五年の徳川光圀の湊川建碑が後世に及ぼした同じ偉大な精神と魂への作用を
              平成の御代の最後に、
              産経新聞の「海道東征」と「海ゆかば」の公演が果たすと実感する。

              posted by: samu | 頑張れ日本 | 16:31 | - | - | - | - |
              日本の歴史を世界に誇ろう/宮崎正弘
              0

                日本史の見直しが始まって久しいが、暗い「封建時代」とか、鎖国による「近代化の遅れ」とか、「支配階級の搾取」とか、後ろ向きで、古めかしい死語がまだ歴史学界の一部に通用している。
                明治以降、欧米崇拝の波は国学を後景に押しやり、儒学は捨てられ、国を挙げての西洋礼賛となった。鹿鳴館ボケとも言われた。
                ところがよく考えると欧州はせいぜい十世紀に文明らしきものを築いて、人種的には無縁のギリシア・ローマを祖先に借用することで歴史の古さを語ろうとした。
                米国も歴史が浅いため欧州史を援用し、はては恐竜時代を北米大陸史の嚆矢とした。
                近年、この西洋中心史観の間違いが指摘され、アジアの文明が世界史を領導した真実が多くの場面で語られる。

                この流れから取り残されているのが日本の歴史学だ。マルクス主義歴史観の学閥が形成され、ボスが君臨し、その学閥の解釈を克服できず、本当のことが言えない空気があるらしい。
                それでも多くの人が素朴な疑問に気がつき始めた。
                仁?天皇陵はピラミッドより大きい。
                パンテオン宮殿より伊勢神宮、出雲大社の規模は遙かに大きい。
                十七条憲法はマグナカルタより六世紀も早い時期に成立している。
                東大寺の大仏開眼は当時の万博だった。
                遣隋使・遣唐使の廃止はもはや唐から学ぶことがなかった事実の証明である。
                源氏物語はシェイクスピアより五世紀もはやく世界最古の恋愛物語だ。
                仏像は世界一流の宗教芸術であり、江戸時代の浮世絵はゴッホら西洋の画家に衝撃的影響をあたえた。
                日本の仏教は鎌倉で頂点を迎え、衰退はしたものの国民の信仰は変わらない。欧米を席巻したキリスト教は日本でもいまも1%以下である。
                日本の城は都市設計の観点ばかりか建築技術でも世界一の美しさを誇る。
                これだけでも日本の歴史は世界に誇れることが明白だが、近年の考古学はさらに鮮やかに戦後左翼の歴史観の迷妄を打ち砕いた。
                すなわち日本の縄文時代は一万五千年前後まで遡ることが可能である。たとえば青森県の三内丸山縄文遺跡から出た遺骨は外傷なく、すくなくとも千年、平和が続いたことを物語る。弥生時代になって例えば吉野ヶ里遺跡が語るように戦争があり備えが強化された。
                黄河、ナイル、インダス、チグリス・ユーフラテス河が世界の四大文明という基礎知識も揚子江文明の遺跡が次々と発見されて怪しくなったばかりか、日本の縄文時代は中華文明とは別個の、独自の文明圏の形成がなされていた史実が明らかになった。
                かくしてGHQの「太平洋戦争」「東京裁判」史観で洗脳されてきた日本人が歴史の真実に本格的に目覚めるべき時が来た。明治百五十年はそういう年であってほしい。

                (この文章は『北国新聞』コラム「北風抄」、1月22日付けの再録です

                posted by: samu | 頑張れ日本 | 14:18 | - | - | - | - |
                我が国の抑止力は歴史と自衛隊にあり/西村眞悟
                0

                  先の本通信において、
                  産経新聞(平成30年1月23日朝刊)が報道した
                  元海将の伊藤俊幸氏が、三重「正論」懇話会で自衛隊について述べたことに触れた。
                  その記事で私が注目したのは、同氏の次の発言だ。
                  「自衛隊については
                  『平成15年成立の武力攻撃事態対処法で防衛出動が可能になっており、
                  すでに専守防衛ではない』と述べた。
                  北朝鮮や強引な海洋進出を続ける中国に対し、
                  常に抑止力を働かせているとして、
                  『日本の防衛は米国に守ってもらっているとよく言われるが、大きな間違いだ』
                  と強調した。」
                  即ち、伊藤元海将は、

                  自衛隊は、常に抑止力を働かせ、我が国を防衛している、

                  と言ったのだ。
                  この潜水艦の艦長を経験した伊藤元海将の発言を知り、
                  我が世界最強の潜水艦の艦長として、
                  現実に我が国を海に潜航して中共から守ってきた武人としての自信と誇りを感じ、
                  畏敬の念をもつとともに、
                  多くの国民は、
                  この自衛隊の現実に日本を守る日々の努力に思い至らず、
                  漫然と日本はアメリカに守ってもらっていると思っていることに戦後の悲哀を感じた。
                  さらに、この悲哀と同時に、
                  自衛隊に守られているにも拘わらず、
                  自衛隊を危険視することで国民の共感を獲得しようとする議員と左翼集団に
                  憤りを感じる。

                  そこで、本稿では、抑止力と歴史について記したい。
                  歴史について記すのは、戦後の我が国の抑止力は特に歴史に淵源しているからだ。

                  抑止力とは、
                  相手に対して、攻撃してくれば、
                  軍事的な対応によって損害を与える姿勢を示し、
                  相手に攻撃を思い止まらせる軍事力であり、
                  抑止する側に、その軍事力を行使する意思と能力があることを
                  相手に正確に認識されていることを要件とする。
                  その抑止には、
                  相手に耐えがたい打撃を与える威嚇により攻撃を断念させる懲罰的抑止と
                  相手の目的達成可能性計算に働きかけて攻撃を断念させる拒否的抑止がある。
                  また、抑止手段には、
                  核による抑止(核抑止)と通常兵器による抑止(通常抑止)がある。
                  我が国は、単独では核による抑止力は持たず通常抑止力だけを有している。

                  では、この抑止力に関して、
                  現在の我が国の弱点は何か。
                  それは、「軍事力を行使する意思」があるのか否か、である。
                  つまり、「憲法九条」である。
                  そこで、「憲法九条」によって我が国に軍事力行使の意思がないとするならば、
                  「憲法九条」は我が国から抑止力を奪っていることになり、
                  相手はためらうことなく我が国を攻撃できる。
                  即ち、「憲法九条」こそ、我が国に戦争を呼び込む条項である。

                  そこで、相手、つまり、中共やロシアや朝鮮、は、
                  我が国が、「憲法九条」の文言通り、
                  一切、軍事力を行使しないと見ているのか?!
                  私は、相手もアホではない、
                  そのようには見ていない、
                  日本人は軍事力を行使する、
                  と判断している。
                  そして、その理由を、
                  我が国の歴史と自衛隊の実績に求める。

                  つまり、
                  我が国の歴史を見れば、
                  我が国は何かの切っ掛けで、断固とした軍事行動に出る、
                  と相手は判断せざるを得ない。
                  我が国では、その歴史を教えないが、
                  相手(中露朝鮮)は、
                  我が国の歴史を常に見て、骨身にしみて日本人を知っている。
                  その歴史は、明治から昭和までの
                  日清日露戦役から満州事変、日華事変そして大東亜戦争だ。
                  これらの時に、日本人は、
                  我慢に我慢を重ね、遂に打って出る。
                  一旦、打って出たらトコトンやる。
                  映画昭和残俠伝の高倉健さんは、その日本人の姿を体現している俳優だ。
                  この我が国の歴史が、
                  我が国の抑止力である!
                  従って、戦後日本人が平和ぼけでも、
                  我が国に抑止力があった。
                  そして、相手も、このことを知っているので、
                  総理大臣が我が国に命を捧げた英霊を祀る靖国神社に参拝するのを非難するのだ。

                  さらに、我が国に
                  「軍事力を行使する意思」=「抑止力」を付与しているのは、
                  自衛隊の実績である。
                  その最も象徴的な実績は、世界が見ていた。
                  2011年(平成二十三年)3月11日の東日本大震災と巨大津波の
                  被災地における十万数千の自衛隊員の連日連夜・不眠不休の救助救援活動と
                  3月17日午前9時40分から10時までの間に
                  上部が爆発で吹っ飛んだ福島第一原子力発電所原子炉建屋の真上にホバリングして
                  約三〇トンの水を原子炉に撒いた
                  陸上自衛隊の二機の巨大ヘリCH47チヌークの同時刻に世界に流れた映像である。
                  その放水作戦の直後、
                  アメリカのオバマ大統領が総理大臣の菅直人に電話で言った。
                  「テレビで見てたよ、素晴らしい」
                  そして、アメリカ軍が本気モードに入っていった。
                  この放水作戦を第一ヘリコプター団の金丸章彦団長に命令した
                  中央即応集団の宮島俊信司令官は、
                  本気モードに入ったアメリカ軍を見て言った。
                  「自分の国を命がけで守ろうとする姿勢に、彼らは感動し、
                  それまで以上に支援を約束してきた。
                  明らかにスイッチが入った。軍人とはそういうものですよ」
                  以上、「ドキュメント自衛隊と東日本大震災」、瀧野隆浩著、ポプラ社、より。
                  この放水作戦の前には、
                  あるアメリカ軍将官が、人の命をなんとも思わないような作戦はするべきではないと、
                  自衛隊に言っていたという。
                  また、現実に放水を実施した第一ヘリコプター団の
                  金丸章彦団長とともにいた自衛隊将校は、
                  中共軍の将校が、放水作戦を見て次のように言ったと報告してくれた。
                  「日本人は昔と少しも変わっていない。
                  簡単に命をかけてくる。
                  もし、日本に対して核弾頭ミサイルの発射準備をすれば、
                  日本人は確実に飛行機に爆弾を満載して
                  ミサイルに突っ込んでくるだろう」

                  仮に上部が爆発で吹き飛んだチェルノブイリの原子炉の真上に
                  ロシア軍のヘリがホバリングして水を撒く映像が世界に流れれば、
                  世界中が驚いたはずだ。
                  陸上自衛隊は、まさに、それを行い、
                  福島第一原発の真上のCH47は世界を驚かせた。
                  そして、市場速報を映すモニターで東京市場の株価が下げ止まった。

                  さて、先の通信では、
                  現在の久しぶりの寒波以上の悪天候のなかで苦闘した
                  明治三十五年一月の青森と弘前の八甲田山雪中行軍隊のことを書いた。
                  本稿では、
                  明治三十八年一月の乃木第三軍のことを書いておきたい。
                  私には、例年寒くなれば、時々日露戦争の乃木軍のことを思い、
                  これよりもっと寒い中で戦い続けていたのだと追想する癖がある。
                  百十三年前の一月一日午後四時三十分頃、
                  旅順要塞のロシア軍は、
                  乃木第三軍の前哨へ司令官ステッセルの軍使を派遣して降伏を申し入れた。
                  乃木第三軍は、
                  旅順攻撃に十三万人の兵員を投入し五万九千の死傷者を出していたが、
                  満州軍総司令部は、一刻も早く北進するように第三軍に促していた。
                  それ故、第三軍は、
                  一月十三日に旅順に入城し、十四日に慰霊祭を挙行し、十五日に北進を開始する。
                  その慰霊祭は、
                  水帥営北方の旅順を眺める高地に
                  「第三軍将士戦死病没者之霊位」と
                  乃木希典軍司令官が墨書した木柱を立てて行われた。
                  そして、十四日、
                  雪の舞う中で祭文を乃木軍司令官が朗読した。
                  朗読が進むにつれて整列する将兵の間から嗚咽が漏れていたという。

                  乃木希典ら、・・・我が第三軍殉難将卒諸士の霊を祭る。
                  嗚呼、諸士と、
                  この栄光を分かたんとして幽明あい隔だつ、
                  ・・・悲しいかな。
                  地を清め、壇を設けて、諸士の英魂を招く。
                  こい願わくば、魂や、彷彿として来たり、饗けよ・・・

                  そして、翌十四日、第三軍将兵は、
                  一万七千の戦死者をだす奉天大会戦において、
                  最も過酷な日本軍左翼の戦闘に参加するために北上を開始する。
                  旅順が陥落しなければ日本は滅ぼされた。
                  次の奉天で負ければ、我々は日本人として生まれなかった。
                  明治百五十年の間で、
                  旅順要塞を攻めた乃木希典率いる第三軍将兵が
                  我が国の興廃を背負うという最も過酷な任務を引き受け続けたのだ。
                  まさしく、英霊!

                  posted by: samu | 頑張れ日本 | 14:48 | - | - | - | - |
                  「日本人らしさ」山村明義
                  0

                    藤岡信勝 Facebookより

                     

                    日本中に感動の渦が巻き起こった先週末。二人の若きアスリートに誰もが感服し、このような人物を生みだすことの出来る日本という国の素晴らしさに改めて気付いたのではないかと思います。同時に、日本には人の行動に制約を与える制度的な不備は数多くあるけれど、驚くべきことに、その制度的不備を突破してしまう人物が日本には現れる、ということを誰かが指摘しています。(誰だったかメモを取っていなかったので、ここに書けません。)FBからおふたりのコメントをシェアーさせていただきます。

                    ◇山村 明義先生
                     ずいぶん長い間、私はこういう日本人らしい日本人が現れるのをずっと待っていた。日本の歴史や伝統に基づく「日本人らしさ」を誇りに思い、たとえ古武術のような古いものでも取り入れて新しくすることのできる羽生結弦選手や小平奈緒選手のことである。とりわけ羽生選手のように、輝かしい勝利の後、「日本人らしい日本人になりたい」、「日本の国旗に感謝したい」という素直で正直な気持ちを公の場で表すことは、戦後左翼思想にまみれた日本人には、なかなかできなかった。同時に、私の40年以上に及ぶ左翼・リ...ベラルとの戦いは、これでようやく終わったと思う。日本人と日本の国を貶め、相手を非難しながら自分だけが利得を得ようとする左翼のやり方や思想風潮は、ついに時代の終焉を告げたからだ。
                     そして私は、羽生結弦選手のような偉業を達成できる日本の傑物は、東北や各地の震災から必ず現れると思っていた。
                     なぜなら、日本人は自然と共にそれぞれの世界と敢然と戦って行く精神性を持っているからである。日本国は、苦難を乗り越えた時、必ず八百万の神々が微笑む国なのである。
                     次はこの10年以上、震災に見舞われて来た他の東北人や新潟・長野・熊本などすべての日本人の活躍する番である。
                     とにかく、金メダルを獲得した羽生選手、小平選手、さらにそれを支えてきた回りの方々、素直におめでとうございました!

                    ◇田沼 喜一先生
                    女子500mスピードスケートで金メダルに輝いた小平奈緒選手。羽生選手同様に日本中に感動の嵐を巻き起こしてくれました。

                    試合後の韓国選手への気遣いも世界中が賞賛してくれており、誇らしい限りです。

                    映像が見つけられなくて皆さんにご紹介出来ないのが残念なのですが、小平選手がオリンピック記録で滑り終えた直後、ガッツポーズをして応援席の声援に手を振って応えたあと直ぐに口に人差し指を当てて
                    『シーィ!!』という動作を2回しております。

                    喜びに沸く応援席に『次の組のスタートだから静かにお願いします!』というゼスチャーです。

                    おそらくオリンピックレコードが出たのですから金メダルが取れたという実感はあったと思うんです。しかし極めて冷静に次の組の邪魔にならないようにと気配りをする・・・

                    あの状況では、これ、できませんよ!

                    我々(60代)の子供や孫に近い年代の羽生選手や小平選手がこれだけの人間性を身に付けている事に驚かされると同時に、お父さん、おじちゃん年代の我々がしっかりしなくてどうする、と反省させられる思いがしました。

                    posted by: samu | 頑張れ日本 | 09:05 | - | - | - | - |
                    第百九十六回国会における安倍内閣総理大臣施政方針演説
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                      一 はじめに

                       百五十年前、明治という時代が始まったその瞬間を、山川健次郎は、政府軍と戦う白虎隊の一員として、迎えました。
                       しかし、明治政府は、国の未来のために、彼の能力を活かし、活躍のチャンスを開きました。
                       「国の力は、人に在り。」
                       東京帝国大学の総長に登用された山川は、学生寮をつくるなど、貧しい家庭の若者たちに学問の道を開くことに力を入れました。女性の教育も重視し、日本人初の女性博士の誕生を後押ししました。
                       身分、生まれ、貧富の差にかかわらず、チャンスが与えられる。明治という新しい時代が育てた数多(あまた)の人材が、技術優位の欧米諸国が迫る「国難」とも呼ぶべき危機の中で、我が国が急速に近代化を遂げる原動力となりました。
                       今また、日本は、少子高齢化という「国難」とも呼ぶべき危機に直面しています。
                       この壁も、必ずや乗り越えることができる。明治の先人たちに倣って、もう一度、あらゆる日本人にチャンスを創ることで、少子高齢化もきっと克服できる。今こそ、新たな国創りの時です。
                       女性も男性も、お年寄りも若者も、障害や難病のある方も、全ての日本人がその可能性を存分に開花できる、新しい時代を、皆さん、共に、切り拓いていこうではありませんか。

                      二 働き方改革

                       「働き方改革」を断行いたします。
                       子育て、介護など、様々な事情を抱える皆さんが、意欲を持って働くことができる。誰もがその能力を発揮できる、柔軟な労働制度へと抜本的に改革します。戦後の労働基準法制定以来、七十年ぶりの大改革であります。
                       長年議論だけが繰り返されてきた「同一労働同一賃金」。いよいよ実現の時が来ました。雇用形態による不合理な待遇差を禁止し、「非正規」という言葉を、この国から一掃してまいります。
                       所得税の基礎控除を拡大する一方、サラリーマンなど特定のライフスタイルに限定した控除制度を見直すことで、働き方に左右されない税制へと改革します。
                       我が国に染みついた長時間労働の慣行を打ち破ります。史上初めて、労働界、経済界の合意の下に、三六協定でも超えてはならない、罰則付きの時間外労働の限度を設けます。専門性の高い仕事では、時間によらず成果で評価する制度を選択できるようにします。
                       「新たな働き方を開発すれば、大手に負けない戦い方ができる。」
                       若いベンチャー経営者が私に語ってくれました。テレワークや週三日勤務を積極的に導入することで、家庭の事情で大企業を辞めた優秀な人材を集めることに成功しています。
                       働き方改革は、社会政策にとどまるものではありません。成長戦略そのものであります。ワーク・ライフ・バランスを確保することで、誰もが生きがいを感じて、その能力を思う存分発揮すれば、少子高齢化も克服できるはずです。
                       新しい時代を切り拓く「働き方改革」を、皆さん、共に、実現しようではありませんか。

                      三 人づくり革命

                      (全世代型社会保障)
                       少子高齢化を克服するために、我が国の社会保障制度の改革を力強く進めていかなければなりません。
                       来年十月に引き上げる予定の消費税財源を活用し、お年寄りも若者も安心できる「全世代型」の社会保障制度へと、大きく転換してまいります。同時に財政健全化も確実に実現します。この夏までに、プライマリーバランス黒字化の達成時期と、その裏付けとなる具体的な計画をお示しいたします。
                       現役世代が抱える、介護や子育ての不安を、解消します。
                       二〇二〇年代初頭までに、五十万人分の介護の受け皿を整備します。四月から介護報酬を引き上げ、ロボットなどを活用して、現場で働く皆さんの負担軽減、労働環境の改善に取り組みます。
                       介護人材の確保に向けて、処遇改善を進めます。既に、自公政権で月額四万七千円の改善を行いましたが、来年秋からは、リーダー級の職員の皆さんを対象に、更に、八万円相当の給与増を行えるような処遇改善を実現することで、他産業との賃金格差をなくしてまいります。
                       保育施設についても、この五年間で、政権交代前の二・五倍以上のペースで、当初の目標を上回る五十九万人分の受け皿を整備してまいりました。こうした中で、子育て世代の女性の就業率は、五ポイント上昇し、過去最高となりました。今や、二十五歳以上の全ての世代で、米国よりも高くなっています。
                       女性活躍の旗を高く掲げ、引き続き、待機児童の解消に全力で取り組みます。補正予算の活用に加え、経済界の拠出金負担を引き上げ、「子育て安心プラン」を前倒しします。待機児童対策の主体である市区町村への支援を都道府県が中心となって強化します。二〇二〇年度までに三十二万人分の受け皿整備を目指し、来年度十万人分以上を整備いたします。
                       これまで、自公政権で、保育士の皆さんの処遇を月額三万円相当改善し、更に経験に応じて四万円の加算を行ってまいりました。これに加えて、今年度、月額三千円の処遇改善を実施します。来年も更に三千円引き上げ、他産業との賃金格差を埋めることで保育士の確保に全力で取り組みます。

                      (教育の無償化)
                       これまで段階的に進めてきた幼児教育の無償化を、二〇二〇年度を目指し、一気に進めます。お約束した、幼稚園、保育園、認定こども園に加え、無償化の対象について、現場や関係者の皆様の声を踏まえ、この夏までに結論を出してまいります。
                       格差の固定化は、決してあってはならない。貧困の連鎖を断ち切らなければなりません。
                       生活保護世帯の子どもたちへの支援を拡充します。公平性の観点から給付額を見直す一方、食事など生活習慣の改善、放課後の補習など、子どもたちへのきめ細かな支援を充実します。大学に進学する際には、住宅への扶助について、現行制度を改め、給付水準を維持するとともに、新生活に必要な費用を援助する新しい制度を創設します。
                       本年より、児童扶養手当の所得制限を引き上げ、五十万を超える世帯で支給額を増やします。さらに、来年からは、支払回数を年三回から六回に増やすことにより、ひとり親家庭の生活の安定を図ってまいります。
                       児童養護施設で育った若者が、先日、自分の夢を、私に語ってくれました。
                       「自動車の完全自動運転を実現させたい。」
                       彼は、この春、学費免除と給付型の奨学金を得ることで、青山学院大学理工学部への進学が叶(かな)いました。
                       「春からは、初めての土地で頼る者もいない不安はありますが、皆様に頂いたチャンスを活かし、自分の夢に向かって全力を尽くします。」
                       子どもたちの誰もが、夢に向かって頑張ることができる。これが当たり前となる社会を創ることは、私たち大人の責任であります。
                       どんなに貧しい家庭に育った子どもたちでも、高校、高専にも、専修学校、大学にも進学できるチャンスを確保します。二〇二〇年度までに、公立高校だけでなく、私立高校についても、現行の加算額を大きく引き上げることで、実質的な無償化を実現します。
                       来年度から、新たに一万七千人の大学生の授業料を減免します。昨年からスタートした給付型奨学金についても、この春から、新たに二万 人の子どもたちに支給します。
                       その支給額を、再来年四月からは、学生生活を送るために必要な生活費が賄えるよう、大幅に増やすとともに、住民税非課税世帯の意欲ある全ての子どもたちに支給します。授業料の減免措置も思い切って拡充いたします。これに準じる経済的に厳しい家庭の子どもたちにも、しっかりと必要な支援を行います。これらの施策を通じて、真に必要な子どもたちの高等教育無償化を実現します。
                       大学の在り方も、また、変わらなければなりません。社会のニーズにしっかりと応えられる人材を育成できるよう、学問追究のみならず人づくりにも意欲を燃やす大学に限って、無償化の対象といたします。
                       これらの高等教育無償化に向けた詳細な制度設計について、夏までに結論を出してまいります。

                      (多様な学び)
                       この春から、道徳が、全ての小学校で正式な教科となります。公共の精神や豊かな人間性を培い、子どもたち一人ひとりの個性を大切にする教育再生を進めてまいります。
                       フリースクールの子どもたちへの支援を引き続き行います。いじめや発達障害など様々な事情で不登校となっている子どもたちが、自信を持って学んでいけるよう、環境を整えていきます。
                       若い頃、何らかの事情で学校に通えなかった皆さんには、夜間中学での学びの場を提供してまいります。
                       若宮正子(まさこ)さんは、八十歳を過ぎてから、コンピュータを学び、ゲームを開発。世界中から注目を集めました。
                       「人生百年時代、学齢期の教育だけでは不十分です。」
                       若宮さんはこう述べました。いくつになっても、誰にでも、学び直しと新たなチャレンジの機会を確保する。雇用保険制度も活用し、リカレント教育の抜本的な拡充を図ります。
                       人生百年時代を見据えて、教育の無償化、リカレント教育の充実など、経済社会の在り方を大胆に改革していく。あらゆる人にチャンスがあふれる一億総活躍社会に向けて、人づくり革命を、皆さん、共に、進めていこうではありませんか。

                      四 生産性革命

                      (中小・小規模事業者の生産性向上)
                       五年間のアベノミクスにより、日本経済は、足元で、二十八年ぶりとなる、7四半期連続プラス成長。四年連続の賃上げにより、民需主導の力強い経済成長が実現し、デフレ脱却への道筋を確実に進んでいます。本年、就職を希望する大学生の九割近くが、既に内定をもらって新年を迎えることができました。過去最高の内定率です。正社員の有効求人倍率も一倍を超え、正社員への転換が加速しています。
                       他方、中小・小規模事業者の皆さんは、深刻な人手不足に直面しています。キャリアアップ助成金を拡充して、人手確保を支援することと併せ、生産性向上に向けた攻めの投資を力強く支援します。
                       三年間で百万者のIT導入を支援します。自治体の判断により、固定資産税をゼロにする新たな制度をスタートします。積極的に取り組む自治体では、ものづくり補助金や持続化補助金による支援を重点的に実施します。
                       下請取引の適正化に向け、製造業や小売・流通などの分野で、業界毎(ごと)の自主行動計画の策定を進めます。六万社を対象に改善状況の調査を行い、厳格な運用を確保することで、取引条件の改善に努めてまいります。
                       経営者の高齢化が進む中で、事業承継税制を抜本的に拡充し、相続税を全額猶予といたします。併せて、中小・小規模事業者の特許料を半減し、オンリーワンの技術やノウハウを守り、次世代に引き継いでいきます。
                       中小・小規模事業者の生産性向上を進めることで、賃金上昇、景気回復の波を、全国津々浦々へと広げてまいります。

                      (政策の総動員)
                       明治時代、豊田(とよだ)佐吉は、織機を作る小さな会社を立ち上げました。
                       「研究と創造に心を致し、常に時流に先んずべし」
                       愛知に生まれた小規模事業者は、その後、織機の自動化への挑戦、自動車の開発、次々と最先端のイノベーションにチャレンジすることで、世界に冠たる大企業へと成長しました。
                       IoT、ロボット、人工知能。今、世界中で「Society 5.0」に向かって、新たなイノベーションが次々と生まれています。この「生産性革命」への流れを先取りすることなくして、日本経済の未来はありません。二〇二〇年を大きな目標に、あらゆる政策手段を総動員してまいります。
                       三%以上の賃上げを行い、積極的に投資を行う企業には、法人税負担を二十五%まで引き下げ、世界で十分に戦える環境を整えます。他方、収益が拡大しているにもかかわらず、投資に消極的な企業には、研究開発減税など、優遇税制の適用を停止します。
                       生産性革命に向けた新法を制定します。規制のサンドボックス制度を創設し、既存の規制にとらわれることなく、企業が革新的なサービスやビジネスモデルにチャレンジできる環境を整えます。革新的なイノベーションに挑戦する企業には、思い切って、法人税負担を二十%まで軽減します。
                       コーポレートガバナンス改革も行い、生産性革命に向けた果断な経営判断を後押ししてまいります。
                       イノベーションの拠点となる大学の改革を進めます。経営と研究の分離によるガバナンス改革を支援します。民間資金を積極的に取り込む大学に支援を重点化し、政策資源を若手研究者へと大きくシフトします。統合的かつ具体的なイノベーション戦略を夏までに策定し、速やかに実行に移してまいります。

                      (行政の生産性向上)
                       行政も、また、生産性向上に向けて努力を進めていかなければなりません。
                       社会保障などに係る申請手続を大胆に簡素化し、法人の設立登記は、オンラインで二十四時間以内に完了するようにします。あらゆる電子申請において添付書類ゼロを実現します。公文書管理の透明性を高めながら、行政事業レビューを徹底的に実施し、行政改革を不断に進めてまいります。
                       PFI法を改正し、運営の自由度を更に高めることで、民間のノウハウや資金を活用した、公共インフラの充実、サービスの向上につなげます。
                       新たなイノベーションを生み出す、規制・制度改革を大胆に進めます。ビッグデータ時代に対応し、行政が保有する様々なデータから新たな付加価値を生み出すため、公開、民間開放を原則とします。通信と放送が融合する中で、国民の共有財産である電波の有効利用に向けて、大胆な改革を進めてまいります。

                       

                      五 地方創生

                      (農林水産新時代)
                       戦後以来の林業改革に挑戦します。豊富な森林資源を有する我が国の林業には、大きな成長の可能性があります。
                       森林バンクを創設します。意欲と能力のある経営者に森林を集約し、大規模化を進めます。その他の森林も、市町村が管理を行うことで、国土を保全し、美しい山々を次世代に引き渡してまいります。
                       我が国を取り巻く広大な海にも、豊かな恵みがあります。漁獲量による資源管理を導入し、漁業者による生産性向上への創意工夫を活かします。養殖業へ新規参入が容易となるよう、海面の利用制度の改革を行います。水産業改革に向けた工程表を策定し、速やかに実行に移してまいります。
                       全ての食品事業者に、国際的なスタンダードに基づく衛生管理を義務付け、おいしい日本の農水産物の世界展開を力強く後押しします。
                       攻めの農政によって、農林水産物の輸出は、五年連続で過去最高を更新するペースです。生産農業所得は直近で三兆八千億円となり、過去十八年で最も高い水準となっています。四十代以下の若手新規就農者は、統計開始以来、初めて三年連続で二万人を超えました。
                       農林水産業全般にわたって改革を力強く進めることで、若者が、夢や希望を持てる、農業、林業、そして水産業を、「農林水産新時代」を、皆さん、共に、築いていこうではありませんか。

                      (地方大学の振興)
                       ナスの生産性で日本一を誇る高知県。ナス農家では、新たな農法を実現することで生産性を二割向上しました。
                       これを可能としたのは、県と高知大学が長年取り組んできた、湿度やCO2などを厳密に管理する技術です。オランダと協力し、世界レベルの園芸農業研究を行う高知大学には、フィリピンやケニアなど世界中から学生が集まり、日本人学生の九割は県外からやってきます。
                       地方への若者の流れを生み出す。先端科学、観光、農業など特定の分野で世界レベルの研究を行う、キラリと光る地方大学づくりを、新たな交付金により応援します。学びの場としても、そして働く場としても、若者が「地方にこそチャンスがある」と、飛び込んでいける。こうした地方創生を進めてまいります。
                       高知大学で、食品ビジネスを学んだ安岡千春さんは、日高村で栽培されたトマトを使って、ソースやジャムの商品開発に挑みました。今や、全国から注文が集まり、年間一千万円以上を売り上げる人気商品。特産品のトマトが新しい付加価値を生み、日高村の新たな活力につながっています。
                       地方の皆さんの創意工夫や熱意を、一千億円の地方創生交付金により、引き続き応援します。社会保障分野においても地方独自の取組を後押しするため、都市に偏りがちな地方消費税を、人口を重視した配分に見直すことで、財源をしっかりと確保します。
                       草を引き、畔(あぜ)を守り、水を保つ。毎日、汗を流して田畑を耕す農家の皆さんの世代を超えた営みが、中山間地域、故郷(ふるさと)の豊かな山々を守り、地域が誇る特産品を生み出し、そして、我が国の美しい田園風景を作り上げてきました。それぞれの地方にしかないモノ、それぞれの特色を活かすことで、全国津々浦々、地方創生を力強く進めてまいります。

                      (観光立国)
                       明治時代に建設された重要文化財の一つである旧奈良監獄は、三年後にホテルへと生まれ変わります。我が国には、十分活用されていない観光資源が数多く存在します。文化財保護法を改正し、日本が誇る全国各地の文化財の活用を促進します。自然に恵まれた国立公園についても、美しい環境を守りつつ、民間投資を呼び込み、観光資源として活かします。多くの人に接していただき、大切さを理解してもらうことで、しっかりと後世に引き渡してまいります。
                       日本を訪れた外国人観光客は、五年連続で過去最高を更新し、二千八百六十九万人となりました。地方を訪れる観光客は、三大都市圏に比べて、足元で二倍近いペースで増えています。
                       観光立国は地方創生の起爆剤です。
                       沖縄への観光客は、昨年九月までで、ハワイを上回りました。四年前、年間僅か三隻だった宮古島を訪れるクルーズ船は、昨年は四十倍以上の百三十隻となりました。クルーズ船専用ターミナルの二〇二〇年供用開始に向けて、岸壁の整備を本格化いたします。アジアのハブを目指し沖縄の振興に引き続き取り組んでまいります。
                       IR推進法に基づき、日本型の複合観光施設を整備するための実施法案を提出します。これまでの国会における議論を踏まえ、依存症対策などの課題に対応しながら、世界中から観光客を集める滞在型観光を推進してまいります。
                       羽田、成田空港の容量を、世界最高水準の百万回にまで拡大する。その大きな目標に向かって、飛行経路の見直しに向けた騒音対策を進め、地元の理解を得て、二〇二〇年までに八万回の発着枠拡大を実現します。
                       観光促進税を活用し、瞬時に顔を認証して入管審査を通過できるゲートを整備するなど、観光先進国にふさわしい快適な旅行環境の整備を行います。
                       二〇二〇年の訪日外国人四千万人目標の実現に向けて、全力を尽くしてまいります。

                      (安全と安心の確保)
                       二年後の東京オリンピック・パラリンピックを目指し、受動喫煙防止対策を徹底します。お年寄りや障害のある方が安心して旅行できるよう、あらゆる交通手段のバリアフリー化を進めます。成人年齢を十八歳に引き下げる中で、消費者契約法を改正し、若者などを狙った悪質商法の被害を防ぎます。
                       危機管理に万全を期すとともに、サイバーセキュリティ対策、テロなど組織犯罪への対策など、世界一安全・安心な国創りを推し進めます。
                       災害時に、国が主要な道路の復旧を代行する制度を創設し、より早く人命救助や生活必需品の輸送を行えるようにします。防災インフラの整備が迅速に進められるよう、所有者が不明な土地を自治体が利用するための手続を整備します。
                       昨年も、全国各地で自然災害が相次ぎました。防災、減災に取り組み、国土強靱(じん)化を進めるとともに、熊本地震や九州北部豪雨をはじめとする災害からの復旧・復興を引き続き、力強く支援してまいります。

                      (東日本大震災からの復興)
                       東北三県では、来年の春までに、九十九%の災害公営住宅の建設、高台移転の工事の九十八%が完了する見込みです。
                       「私たちの町が大好きです。」
                       先般訪れた岩手の大槌高校では、高校生たちが、町の将来を真剣な眼差しで語り合っていました。震災の困難を、自らの力で乗り越えようとする彼らの思いを胸に刻み、これからも復興に向けた街づくりを力強く後押しします。
                       「東北の復興なくして、日本の再生なし」。その決意の下に、引き続き、生業(なりわい)の復興、心の復興に、全力で取り組んでまいります。
                       福島では、帰還困難区域において復興再生拠点の整備が動き出しました。二〇二二年度を目指し、除染やインフラ整備を進めます。その上で、どんなに長い年月を要するとしても、全ての地域の避難指示解除に向けて、復興・再生を着実に前に進めてまいります。
                       福島イノベーション・コースト構想が、いよいよ本格化します。浪江町では、この夏、世界最大級の水素製造工場の建設を開始します。再生可能エネルギーから水素を生み出す、まさに「CO2排出ゼロ」の新しいエネルギー供給のモデルです。オリンピック・パラリンピックでは、福島産のクリーンな水素を使って、「復興五輪」を世界に向けて発信してまいります。
                       沖合では、世界初の浮体式洋上風力発電の本格稼働が始まりました。洋上風力発電の更なる導入に向けて、発電のために海域を占用することを可能とする新たな制度を整備します。
                       原発事故で大きな被害を受けた福島において、未来のエネルギー社会の姿をいち早く示し、世界の脱炭素化を牽(けん)引してまいります。

                      六 外交・安全保障

                      (積極的平和主義)
                       パリ協定における二〇五〇年の目標に向けた戦略策定に取り組みます。日本の強みである環境技術で、世界の経済成長と気候変動対策の両立に貢献します。
                       持続可能な開発目標の実現に向けて、貧困対策や保健衛生、女性のエンパワーメントなど、人間の安全保障に関わるあらゆる課題の解決に、国際社会での強いリーダーシップを発揮していきます。
                       先月、EUとの経済連携協定交渉が妥結しました。十一か国によるTPPについても閣僚間で大筋合意に達しました。早期の発効を目指します。引き続き、自由貿易の旗手として、自由で公正なルールに基づく二十一世紀型の経済秩序を世界へと広げてまいります。
                       我が国は、長年、あらゆる中東の国々と良好な関係を築き、難民・人道支援、経済支援など、この地域の平和と安定に積極的な役割を果たしてきました。今後とも、中東和平の実現にできる限りの貢献をいたします。
                       「積極的平和主義」の旗の下、これからも我が国は、国際社会と手を携え、世界の平和と繁栄に力を尽くしてまいります。

                      (北朝鮮問題への対応)
                       しかし、その平和と繁栄が、今、脅かされています。北朝鮮の核・ミサイル開発は、これまでにない重大かつ差し迫った脅威であり、我が国を取り巻く安全保障環境は、戦後、最も厳しいと言っても過言ではありません。
                       北朝鮮に、完全、検証可能かつ不可逆的な方法で、核・ミサイル計画を放棄させる。そして、引き続き最重要課題である拉致問題を解決する。北朝鮮に政策を変えさせるため、いかなる挑発行動にも屈することなく、毅然とした外交を展開します。
                       三年前、私たちは平和安全法制を成立させました。北朝鮮情勢が緊迫する中、自衛隊は初めて米艦艇と航空機の防護の任務に当たりました。互いに助け合うことのできる同盟は、その絆を(きずな)強くする。
                       皆さん、日米同盟は、間違いなく、かつてないほど強固なものとなりました。

                      (防衛力の強化)
                       北朝鮮による挑発がエスカレートする中にあって、あらゆる事態に備え、強固な日米同盟の下、具体的行動を取っていく。日米の緊密な連携の下、高度の警戒態勢を維持し、いかなる事態にあっても、国民の命と平和な暮らしを守り抜いてまいります。
                       安全保障政策において、根幹となるのは、自らが行う努力であります。厳しさを増す安全保障環境の現実を直視し、イージス・アショア、スタンド・オフ・ミサイルを導入するなど、我が国防衛力を強化します。
                       年末に向け、防衛大綱の見直しも進めてまいります。専守防衛は当然の大前提としながら、従来の延長線上ではなく国民を守るために真に必要な防衛力のあるべき姿を見定めてまいります。

                      (日米同盟の抑止力)
                       我が国の外交・安全保障の基軸は、これまでも、これからも日米同盟です。
                       トランプ大統領とは、電話会談を含めて二十回を超える首脳会談を行いました。個人的な信頼関係の下、世界の様々な課題に、共に、立ち向かってまいります。
                       先月末、沖縄の米軍北部訓練場四千ヘクタールが、戦後、七十年余りの時を経て、土地所有者の皆様の手元へ戻りました。本土復帰後最大の返還です。地位協定についても、初めて、環境と軍属に関する二つの補足協定を締結しました。
                       これからも、日米同盟の抑止力を維持しながら、沖縄の方々の気持ちに寄り添い、基地負担の軽減に全力を尽くします。米軍機の飛行には、安全の確保が大前提であることは言うまでもありません。米国に対し、安全面に最大限配慮するとともに、地域住民に与える影響を最小限にとどめるよう、引き続き、強く求めていきます。
                       学校や住宅に囲まれ、世界で最も危険と言われる普天間飛行場の全面返還を一日も早く成し遂げなければなりません。最高裁判所の判決に従い、名護市辺野古沖への移設工事を進めます。移設は、三つの基地機能のうち一つに限定するとともに、飛行経路が海上となることで安全性が格段に向上し、普天間では一万数千戸必要であった住宅防音がゼロとなります。安倍内閣は、米国との信頼関係の下、沖縄の基地負担軽減に一つひとつ結果を出してまいります。

                      (地球儀を俯瞰(ふかん)する外交)
                       総理就任から五年。これまで、七十六か国・地域を訪問し、六百回の首脳会談を行い、世界の平和と繁栄に貢献するとともに、積極果敢に国益を追求してまいりました。これからも、地球儀を俯瞰(ふかん)する外交を一層積極的に展開いたします。
                       自由、民主主義、人権、法の支配といった基本的価値を共有する国々と連携する。米国はもとより、欧州、ASEAN、豪州、インドといった諸国と手を携え、アジア、環太平洋地域から、インド洋に及ぶ、この地域の平和と繁栄を確固たるものとしてまいります。
                       太平洋からインド洋に至る広大な海。古来この地域の人々は、広く自由な海を舞台に豊かさと繁栄を享受してきました。航行の自由、法の支配はその礎であります。この海を将来にわたって、全ての人に分け隔てなく平和と繁栄をもたらす公共財としなければなりません。「自由で開かれたインド太平洋戦略」を推し進めます。
                       この大きな方向性の下で、中国とも協力して、増大するアジアのインフラ需要に応えていきます。日本と中国は、地域の平和と繁栄に大きな責任を持つ、切っても切れない関係にあります。大局的な観点から、安定的に友好関係を発展させることで、国際社会の期待に応えてまいります。
                       本年は日中平和友好条約締結四十周年という大きな節目に当たります。経済、文化、観光、スポーツ、あらゆるレベルで日中両国民の交流を飛躍的に強化します。早期に日中韓サミットを開催し、李克強首相を日本にお迎えします。そして、私が適切な時期に訪中し、習近平国家主席にもできるだけ早期に日本を訪問していただく。ハイレベルな往来を深めることで、日中関係を新たな段階へと押し上げてまいります。
                       韓国の文(ムン)在寅(ジェイン)大統領とは、これまでの両国間の国際約束、相互の信頼の積み重ねの上に、未来志向で、新たな時代の協力関係を深化させてまいります。
                       日露関係は、最も可能性を秘めた二国間関係です。昨年九月、国後島、択捉島で、初めて、航空機による元島民の皆様のお墓参りが実現しました。北方四島での共同経済活動、八項目の経済協力プランを更に前進させ、日露の結び付きを深めます。長門合意を一つひとつ着実に進めることで領土問題を解決し、日露平和条約を締結する。プーチン大統領との深い信頼関係の下に、北朝鮮問題をはじめ、国際社会の様々な課題について、協力する関係を築き上げていきます。
                       中国、ロシアも含め、全会一致をもって、先月、北朝鮮に対する国連制裁措置を、前例のないレベルにまで高める、強力な国連安保理決議が採択されました。地域の平和と繁栄のために、近隣諸国との連携を一層強化してまいります。

                      七 おわりに

                       皇室会議を経て、皇室典範特例法の施行日が、平成三十一年四月三十日となりました。天皇陛下の御退位と皇太子殿下の御即位が、国民の皆様の祝福の中でつつがなく行われるよう、全力を尽くしてまいります。

                      (力を結集する)
                       「五十年、八十年先の国土を富ます。」
                       百五十年前。天竜川はたびたび氾濫し、村人たちは苦しめられてきました。子々孫々、洪水から村を守るため、金原(きんぱら)明善(めいぜん)は、植林により治水を行いました。
                       六百ヘクタールに及ぶ荒れ地に、三百万本もの木を植える壮大な計画。それでも、多くの人たちが明善(めいぜん)の呼び掛けに賛同し、植林のため、共に、山に移り住みます。
                       力ある者は、山を耕し、苗木を植える。木登りが得意な者は、枝を切り落とす。女性や子どもは蔦(つた)や雑草を取り除く。それぞれが、自身の持ち味を活かしました。
                       多くの人たちの力を結集することによって築き上げられた森林は、百年たった今でも、肥沃な遠州平(えんしゅう)野の守り神となっています。
                       多くの人の力を結集し、次の時代を切り拓く。あらゆる人にチャンスあふれる日本を、与野党の枠を超えて、皆さん、共に、作ろうではありませんか。
                       五十年、百年先の未来を見据えた国創りを行う。国のかたち、理想の姿を語るのは憲法です。各党が憲法の具体的な案を国会に持ち寄り、憲法審査会において、議論を深め、前に進めていくことを期待しています。
                       未来は、与えられるものではありません。私たち一人ひとりの努力で創り上げていくものであります。私たちの子や孫たちのために、今こそ新たな国創りを、共に、進めていこうではありませんか。
                       御清聴ありがとうございました。

                      posted by: samu | 頑張れ日本 | 10:24 | - | - | - | - |