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G7分裂は中国に漁夫の利/田村秀男
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    G7分裂は中国に漁夫の利 膨張抑止で結束、ルール破りに厳格対応

     8日から2日間、カナダ・ケベック州で先進7カ国(G7)首脳会議(サミット)が開かれる。鉄鋼・アルミなどの輸入制限を発動した米国に対して欧州が強く反発し、トランプ米大統領が孤立しかねない情勢だが、G7が仲間割れする場合ではない。G7が対峙(たいじ)すべきは中国である。安倍晋三首相は結束に向け、仲立ちできるかが問われる。
     正論をぶったのは麻生太郎財務相である。先週末カナダで開かれたG7財務相・中央銀行総裁会議後の会見で、中国を名指しに「ルールを無視していろいろやっている」と批判し、G7は協調して中国に対し国際ルールを守るよう促す必要があるとの認識を示した。その上で、世界貿易機関(WTO)に違反するような米輸入制限はG7の団結を損ない、ルールを軽視する中国に有利に働くと、米国にも注文をつけた。
     実際に、中国は「自由貿易ルール違反のデパート」である。知的財産権侵害は商品や商標の海賊版、不法コピーからハイテクの盗用まで数えればきりがない。おまけに、中国に進出する外国企業には技術移転を強要し、ハイテク製品の機密をこじ開ける。共産党が支配する政府組織、金融機関総ぐるみでWTOで禁じている補助金を国有企業などに供与し、半導体、ITなどを開発する。習政権が2049年までに「世界の製造大国」としての地位を築くことを目標に掲げている「中国製造2025(メード・イン・チャイナ2025)」は半導体などへの巨額の補助金プログラムだらけだ。
     WTOに頼れば、自由貿易体制が守られるというのは幻想に近い。WTOの貿易紛争処理パネルに提訴された国・地域別件数を見ると、圧倒的に多いのは米国で、中国は米国の3分の1以下に過ぎない。提訴がルール違反容疑の目安とすれば、米国こそが「保護主義」であり、中国は「自由貿易」だという、とんでもない結論に導かれる。事実、習近平・中国国家主席はスイスの国際経済フォーラム(ダボス会議)や20カ国・地域(G20)首脳会議などの国際会議で臆面もなく自由貿易の旗手のごとく振る舞っている。
     中国のルール破りに対し、日米欧はとにかく甘い対応しかとらなかった。理由は、中国市場でのシェア欲しさによる。WTO提訴の件数が少ないのは、ビジネス取引で報復を恐れる企業が多いせいでもある。日米欧の産業界は「中国製造2025」の目玉である半導体の国産化プロジェクトは巨大な半導体製造設備需要が生じると評価し、歓迎してきた。
     米国歴代の政権は民主、共和党を問わず、中国との「戦略対話」を行い、中国側が小出しに提示する市場開放を評価した。中国の対米貿易黒字が米国債購入に回ればニューヨーク金融市場の安定につながるとみて、米側は対中貿易赤字削減を強く要求しなかった。中国人民銀行は対米貿易黒字で稼いだドルに合わせて人民元発行量を爆発的に増加させてきた。そのカネを国有商業銀行に流し込んで、インフラ、生産設備や不動産開発に融資させ、経済規模を膨らませる。そして経済成長率の2倍の速度で軍事予算を増やす。この資金源をたどるとドルに行き着く。
     トランプ政権の中国への対米貿易黒字の2000億ドル(約21兆9780億円)削減要求は、軍拡モデルに打撃を与えるはずだ。
     さらに、知的財産権侵害や高度技術流出の抑止策は中国の脅威にさらされる日本やアジア諸国の安全保障上の利益になる。拡大する中国市場での権益に目がくらんで、中国の貿易ルール破りを見過ごしてきた日欧は対中政策でトランプ政権と擦り合わすべきだ。
     G7が分裂し、保護主義・中国に漁夫の利を提供するのはばかげている。(産経新聞特別記者 田村秀男)
    posted by: samu | 政治認識/中国韓国 | 09:28 | - | - | - | - |
    「 北朝鮮が中国援助の下で生き延びる最悪の事態もあり得ると認識すべきだ 」櫻井よしこ
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      『週刊ダイヤモンド』 2018年5月26日号
      新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1232
       

      北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長は5月16日、部下の第一外務次官、金桂冠氏に、「米国が圧力ばかりかけるのでは米朝首脳会談に応じるか否か、再検討せざるを得ない」と発言させた。

      桂冠氏はジョン・ボルトン米大統領補佐官が北朝鮮に「完全で、検証可能で、不可逆的」を意味するリビア方式の非核化のみならず、ミサイル及び生物・化学兵器の永久放棄も要求していること、制裁緩和や経済支援はこれらが完全に履行された後に初めて可能だと言明していることに関して、個人名を挙げて激しく非難した。

      ボルトン氏はトランプ政権内の最強硬論者として知られる。氏は核・ミサイル、化学兵器を全て廃棄しても、それらを作る人材が残っている限り、真の非核化は不可能だとして、北朝鮮の技術者を数千人単位(6000人とする報道もある)で国外に移住させよとも主張しているといわれる。

      拉致についても、米朝会談で取り上げると言い続けているのが氏である。

      正恩氏にとって最も手強い相手がボルトン氏なのである。だから桂冠氏が「我々はボルトン氏への嫌悪感を隠しはしない」と言ったのであろう。

      それにしても米朝首脳会談中止を示唆する強い態度を、なぜ正恩氏はとれるのか。理由は中国の動きから簡単に割り出せる。桂冠発言と同じ日、中国の習近平国家主席が北朝鮮の経済視察団員らと会談した。中国の国営通信社、新華社によると、北朝鮮経済視察団は中国が招待したもので、北朝鮮の全ての「道」(県)と市の代表が参加し、「中国の経済建設と改革開放の経験に学び、経済発展に役立てたい」との談話を発表した。

      中国が北朝鮮の後ろ盾となり、経済で梃子入れし、米国の軍事的脅威からも守ってやるとの合意が中朝の2人の独裁者間で成立済みなのは明らかだ。

      米国はどう反応したか。ホワイトハウス報道官のサラ・サンダース氏は、北朝鮮の反応は「十分想定の範囲内」「トランプ大統領は首脳会談が行われれば応ずるが、そうでなければ最大限の圧力をかけ続ける」と述べると共に、非常に重要な別のことも語っている。

      ボルトン氏のリビア方式による核放棄について、彼女はこう語ったのだ。

      「自分はいかなる議論においてもその部分は見ていない、従ってそれ(リビア方式)が我々の目指す解決のモデルだという認識はない」

      同発言を米ニュース専門テレビ局「CNN」は「ホワイトハウスはボルトン発言を後退させた」と報じた。

      トランプ大統領の北朝鮮外交を担うボルトン氏とポンペオ米国務長官の間には微妙な相違がある。

      正恩氏は、習氏と5月7、8の両日、大連で会談した直後の9日にポンペオ氏を平壌に招き、3人の米国人を解放し、「満足な合意を得た」と述べた。

      ポンペオ氏は米国に戻るや「金(正恩)氏が正しい道を選べば、繁栄を手にするだろう」などと述べ、早くも米国が制裁を緩和し、正恩氏に見返りを与えるのかと思わせる発言をした。

      ボルトン氏は対照的に、核・ミサイル、日本人拉致被害者について強い発言を変えてはいない。

      国務長官と大統領補佐官の間のこの差を正恩氏は見逃さず、ボルトン氏排除を狙ったのであろう。米国を首脳会談の席につかせ、段階的な核・ミサイル廃棄を認めさせ、中国の経済援助を得、中国の抑止力で米国の軍事行動を封じ込める思惑が見てとれる。

      「制裁解除のタイミングを誤れば対北朝鮮交渉は失敗する」と安倍晋三首相は警告し続けている。トランプ氏がその警告をどこまで徹底して受け入れるかが鍵だ。同時に認識すべきことは、北朝鮮が中国の援助の下、核・ミサイルを所有し、拉致も解決せず、生き延びる最悪の事態もあり得る、まさに日本の国難が眼前にあるということだ。

      posted by: samu | 政治認識/中国韓国 | 10:02 | - | - | - | - |
      ◆中国、「一帯一路」EU27ヶ国が対抗策「欧州分断許さない」/勝又壽良
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        EUからの嫌われ者へ

        英独仏のトップが苦言

        中国外交は、米欧から警戒されている。世界覇権への準備を焦ってきたので、すっかりその意図を見抜かれている。一昨年まで、中国は積極的にEU(欧州連合)へ接近してきた。習氏の訪英の際は、特製の赤絨毯を用意させ、エリザベス女王が後に漏らしたように、傲慢な振る舞いをして不評を買った。中国は、急速な経済成長を背景に、「成金」ぶりを発揮するが、英国はかつての「大英帝国」である。腐っても鯛は鯛なのだ。習氏は、度の過ぎる振る舞いをして嫌われた。

        一昨年まで、EUが中国に対してそれなりの対応をしてきた。それは、高い経済成長率が魅力だったからだ。中国政府の打ち出した「一帯一路」へ、日米の反対を押し切って参加したのも、経済的な波及効果を期待したもの。だが、結果は大きく外れた。「一帯一路」」プロジェクトの受注工事は、中国企業がほぼ90%を受注して、残りは地元企業にすぎず、EU企業は「お呼び」でなかった。EUにとっては、「一帯一路」は何のメリットもないことが分かった。

        それだけでない。中国はハンガリーに接近して資金援助し「味方」につけてしまった。EUの一致した行動が、このハンガリーによって邪魔される事態となっている。中国は、「一帯一路」を名目にしてEU分断工作に乗り出していたことが分かった。裏切った中国への怒りは、抑えがたいものになっている。

        こういう背景で、EU加盟28ヶ国中、ハンガリーを除く27ヶ国の駐中国大使が、異例の共同抗議書を中国政府に突き付けたのである。

        EUからの嫌われ者へ

        『朝鮮日報』(4月20日付け)は、「『一帯一路はEU分裂の火種』、27カ国の駐中大使が批判」と題する記事を掲載した。

        EUの駐中国大使は、ベルギー大使を除く27ヶ国が、「一帯一路」について中国政府へ抗議書を提出した。受注の約9割が中国企業への発注に振り向けられている。中国以外の「一帯一路」参加国には何らのメリットもなく、不明朗きわまりないと指摘している。

        具体的には、中国政府が中国企業を保護していると指摘している。米国は、米通商法301条を発動して、中国へ保護主義を取り止めるように要求している。EU27ヶ国の駐中国大使も同様の視点で批判していることは、米国の要求が何ら不当でないことの証明であろう。世界のマスコミは、米国の保守主義、中国の自由貿易という取り違えた内容を報道している。非は、中国の過度な保護主義にある。

        (1)「中国に駐在する欧州連合(EU)28カ国の大使のうち27人が連名で、習近平政権が提唱する現代版シルクロード『一帯一路』構想を強く批判した。ドイツの国際放送『ドイチェ・ベレ』が18日報じた。外国大使が駐在国を連名で批判するのは極めて異例だ。報道によると、大使らは『一帯一路は中国政府による無制限の補助金を受け取った中国企業だけが利益を独占するだけで、欧州企業は同等の機会を得られない事業だ』とし、『これはEUの自由貿易プロセスを損ね、欧州を束縛するものだ』と主張した。大使らはまた、『一帯一路プロジェクトはEU28カ国に分裂の火種をまいている』と懸念した。大使らの発言は、今年7月のEU・中国首脳会合を控え、EUレベルで取りまとめられたもので、EU加盟国ではハンガリーの大使だけが加わらなかった」

        「一帯一路」の狙いは最初から、中国の過剰生産品目である鉄鋼やセメント、アルミなどの建設資材を捌くことにあった。私は、これを見抜いていたので、日本の参加に反対してきた。中国に塩を送る行為である。中国を支援しても、決して感謝する国でないことは明白である。「上手く日本を利用してやった」と言って、舌を出しているような国なのだ。これが、独裁国家の本質である。他国を利用する、丸め込むという中国外交の本質になっている。

        EU27ヶ国の駐中国大使が、ハンガリーという特別利益に与っている国を除いて、「連判状」を中国政府へ突き付けたことは特記すべきだ。背景には、中国の経済力が傾いていることが上げられる。今後の中国経済が、習氏が宣言するように世界覇権を握る勢いであれば、将来を見込んでこうした行動を控えるであろう。だが、中国経済の発展もここまで、という限界をはっきりと悟られているのだ。駐中国大使だから、毎日の動きの中で察知したであろう。私ですら、日々の経済データでそれに気づくのだから、北京の大使館クラスになれば言うまでもあるまい。

        (2)「『ドイチェ・ベレ』は、ハンガリーが署名を拒否したのは、東欧の鉄道、高速鉄道、発電所などの建設に大規模投資を行っている中国の影響力を示すものだと伝えた。さらに、インフラ整備の遅れで中国による投資を求める一部EU国家が中国の人権問題、南中国海(南シナ海)の領有権問題でEUの決議案に加わることを拒むなど、欧州団結にもひびが生じているとも指摘した。EUの大使らは、中国が自国を開放せず、相手国に開放を強要する中国の二重性もやり玉に挙げた。大使らは『欧州の政治家は中国を訪問するために“一帯一路”に加入するという署名に応じるよう、中国側の圧力を受けている』とし『こうした圧力は中国が悪用する可能性が高い力のアンバランスにつながる』と主張した」

        中国外交の巧妙さは、ASEAN(東南アジア諸国連合)ではカンボジア、EUではハンガリーという具合に、キーストーンをつくっておくことだ。ここに恩義を売っておき、中国の代弁国に仕立て上げている。だが、EUではこれが裏目になってきた。EUの統一精神が、中国の「乗っ取り」的な振る舞いによって妨害され、逆に中国が糺弾対象になってしまった。EUの団結力を甘く見て反撃を受けている。中国は、EUの基本精神である「統一」に刃向かい「分断」させようとしている。EU27ヶ国の駐中国大使が抗議するのは当然である。中国は、これを完全に見誤って窮地に立たされた。

        (3)「EUの外交官は、『中国は知的財産権保護の分野で世界貿易機関(WTO)のルールのあいまいさを悪用し、ルールに違反しても全くお構いなしだ。交渉のテーブルでそうした問題を取り上げれば、同意するような姿勢を見せるが、現実は何も変わっていない』と指摘した。大使らは、『中国はグローバル化を自国の利益に合わせて変形している。一帯一路は中国国内の生産過剰を解消し、新たな輸出市場を創出し、原材料を安定的に確保しようという中国の目標を追求する手段だ』とした」

        このパラグラフでは、中国の急所を鋭く突く。知的財産権保護では、WTOルールの曖昧さを悪用して、違反行為を続けているというのだ。つまり、最初から「脱法行為」であることを知りながら、知的財産権侵害をやっているわけだ。また、グローバル化のルールを中国に都合のいいように変形している。これが、習氏の言う「中国式社会主義」とすれば、自由主義諸国として絶対に受け入れられない行為である。この点を曖昧にして、経済的な理由で中国と妥協すれば大きな災いとなり、自由主義諸国を滅ぼす危険性が高まるはずだ。「悪」は、小さい芽の段階で摘むべきある。(後略)



        株式日記と経済展望ブログより(私のコメント)

        中国人にとっては対等という概念がなく、上下関係でしか関係を構築することができない。だから敵であるか自分の子分であるかといった区分けしか作ることができない。だからロシアに対しても一枚岩の団結といったスローガンを立てても、すぐに敵対関係になってしまう。

        中国にとっては、自分の同盟国と言える国は北朝鮮とカンボジアくらいなものであり、国境を接した国とは絶えず国境紛争を抱えている。中華思想がそうさせるのでしょうが、自国以外は夷狄の国であり、だから国名も中国という差別用語を日本のマスコミは平気で使っている。

        欧米諸国は中国をチャイナと呼んでいるのだから、日本もチャイナと呼ぶようにすればいいと思う。北朝鮮・韓国に対しても欧米のようにノースコリアとかサウスコリアと呼んだほうがすっきりする。本来は支那という呼称があるのだが、中国はこれを差別用語だと言っている。これはシナの当て字なのだが何故か差別用語と見ている。

        AIIB加盟問題では、日米の反対を押し切って英独仏伊はAIIBに加盟しましたが、EU諸国は中国の高度経済成長に目がくらんで、中国に取り入ろうとしましたが上手く利用されてしまっている。欧米や日本からの技術や資本は受け入れるが、これによって中国経済は高度経済成長に成功した。

        自力によって経済成長したのなら自国ブランド製品を作れますが、下請け工場に過ぎないから模造品を作って安く売ることしかできない。だから技術のみならず技術者ごと呼び寄せて生産技術の移転を図っていますが、自らの技術開発をして世界のトップに立つのは難しいのではないだろうか。

        それは中国が独裁国家であり、情報の自由化が行われず、ネットも世界とは繋がっていない。だからトップレベルの技術は盗むしかないのですが、アメリカもEUも警戒レベルを高めている。日本にしても製造装置をまるごと中国に輸出しているくらいだから、中国は非常にコストを安く作ることができる。

        しかし最先端の技術開発は、情報の公開がなければやりようがない。開発独裁国家は追いつくには都合がいい体制ではあるが、追い越すには独裁国家は難しいだろう。ロシアの崩壊も結局は経済が行き詰まり、チェルノブイリの大事故が起きて国家は崩壊してしまった。ゴルバチョフは情報公開したがそれが国家の崩壊につながった。

        だから中国は情報の公開も報道の自由化も行わないだろう。中国が望むのは経済成長だけであり、経済成長が止まれば共産主義体制が崩れかねない。ロシアの経済統計もデタラメであったことはソ連崩壊後に明らかになりましたが、中国の経済成長もデタラメだ。輸入が大きく落ち込んでいるのにGDP6%成長はありえない。

        「一帯一路」の構想はアジアとヨーロッパとを結ぶインフラ整備構想ですが、記事のよれば、。『「一帯一路」」プロジェクトの受注工事は、中国企業がほぼ90%を受注して、残りは地元企業にすぎず、EU企業は「お呼び」でなかった。EUにとっては、「一帯一路」は何のメリットもないことが分かった。』とありますが、中国は土建国家となり、中国企業の救済策になってしまった。

        AIIBも一帯一路もセットですが、日本とアメリカが加わらなければ機能しなことは分かってくるようになりましたが、日米対中国EUの対立になりかけたが、中国とEUの足並みが崩れてきたようだ。結局は中国と手を組めば裏切られてろくなことにならないことはEUも分かってきた。

        トランプ大統領は、中国も知的財産権を守るように制裁を打ち出しましたが、中国はWTOのルールを守らない。AIIBも一帯一路も中国の覇権拡大の手段に過ぎず、EUはこの構想に乗りかけていた。アメリカと日本はなんとか思いとどまったが、ようやくアメリカもEUも中国の野望に気がつき始めたようだ。

        記事では、「米国、日本、オーストラリアとインドの4カ国が中国の影響力を対抗し、「一帯一路」の代替策としての共同インフラ計画(インド太平洋戦略)構想が報道された。」とありますが、日米豪印の戦略構想が出てきましたが、中国を意識したものだ。

         


        posted by: samu | 政治認識/中国韓国 | 10:15 | - | - | - | - |
        実質的には何も変わっていない北朝鮮情勢/鈴木けいすけ
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          南北首脳会談が行われ「板門店宣言」に署名がされました。今後米朝首脳会談も予定され、様々な可能性が予測されています。メディアなどでは特に日本国内にあっては一気に楽観ムードに転じているようなきらいがあります。

          そのような中、我々には日本の政治家として日本国民の安全を守る責務がある。日本の安全保障の観点から、楽観を排し、正確な分析の下であらゆる事態を想定していかねばなりません。

          一つ表面的な楽観に違和感を覚える一つの理由として、金正恩が核放棄する可能性を、ニュートラルに見すぎているのではないかという点は指摘しておかねばなりません。

          金正恩がある程度政治的に成熟した社会制度のもとでのリーダーであれば、そのような分析は適切かもしれません。しかし、三代世襲で独裁国家、さらには粛正を繰り返し恐怖政治を国内で行っている現状を考えれば、金正恩が果たして本気で核廃棄する可能性があるのか、正確な分析・検証が必要であろうと思われます。

          まず、金正恩がサダム・フセイン元イラク大統領、リビアのカダフィ元大佐の事例を詳細に検証していることは想像に難くありません。アメリカのプレッシャーの中で「丸裸」になったために殺害されたという事例を。

          金正恩のような独裁者にとって、自らの命をどう守るかが極めて優先順位の高い命題である可能性は極めて高い。いくらアメリカが体制の保障、命の保障をしたところで、そんなものを信じるはずが無く、それを易々と信じてホイホイ交渉のテーブルにつくとは考えづらいところです。金正恩には核を放棄する合理性がどこにも存在しない。むしろ、金正恩が核を放棄するという選択は存在しないと考えるのが自然です。

          唯一可能性があるとすれば、中国がアメリカとの緩衝地帯としての北朝鮮という国家の存在を死活的に重要なものと考えていることがあるとすればあります。中国が北朝鮮の崩壊を断固として阻止する可能性は高く、中国は現在の世界で唯一(ロシアに関してはいろいろな見方があるが経済力など国の総合力から判断して唯一。)アメリカの意向を押し返せる軍事的な能力と意志を持つ国だからです。

          しかし、問題はその中国も必要としているのは、自らの意向に添う北朝鮮という国であって、金正恩ではない、という現実です。金正恩のような予測不可能なリーダーを中国が望むとは逆に考えられません。

          金正恩に、自らの命の安全と引き換えに得たいものがあるとは到底考えられず、客観的に見れば、今の融和ムードは表面的な一瞬のものにすぎないのではないかと思われます。

          金正恩とすれば、アメリカの攻撃圧力の前で、認識をある程度共有する文韓国大統領と気脈を通じて派手な和平への演出を行い、不確実性が囁かれるトランプ大統領に徹底的に気に入られるような演技を米朝首脳会談で行うことで、当面の時間稼ぎをする、というのが一番合理的な行動です。まさにアメリカを騙すための演出を徹底的にすることが、米朝首脳会談前に全知全能を傾けて行うべきこと、そしてそこでなるべく曖昧なところで手を握れれば、あとはのらりくらりとやっていける、というのが金正恩にとっての最も可能性の高い合理的な行動です。

          詳細に分析すると、非核化に関して何ら新しいことが書かれず、具体的なものも何も書かれていないという、今回の「板門店宣言」の内容そのものが、こうした金正恩の思惑・シナリオを何よりも雄弁に語っているとも言えます。

          今後の数ヶ月間、将に予断を許さない状況です。政府与党の一員として、表面的な事象に踊らされず、楽観的でない的確な分析・検証により、日本の国益と安全を守り抜けるよう、全力で努力していきたいと思います。

           


           

          posted by: samu | 政治認識/中国韓国 | 10:14 | - | - | - | - |
          ◆米中貿易戦争であっさり白旗を挙げた中国 - 澁谷司 
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            よく知られているように、米国は長年、対中貿易赤字で苦しんでいた。他方、中国側は圧倒的な対米出超で外貨を稼いできた。今なお、北京政府は国内の過剰生産物を海外、特に米国へ輸出したいに違いない(アジア・インフラ投資銀行<AIIB>を利用した「一帯一路」はその好例だろう)。

             かつて、米国からの対中投資が多かった。そのため、米政府が中国に高い関税をかけると、中国大陸に進出している米企業の(主に米国への)輸出に支障が出た。

             ところが、現在、大部分の米企業は既に中国から撤退している。中国国内の賃金が上昇し、投資環境が悪化したからである。米企業は、工場を第3国へ移転するか、米国内へ戻ってきている。従って、ワシントンが中国製品に高関税をかけても、米企業は痛みが少なくなった。つまり、以前のような“ブーメラン現象”は起きづらい。

             さて、トランプ米大統領は、国内で雇用を増やす公約を掲げて登場した。今回、大統領は中間選挙を見据えて、有権者の心を掴むべく対中貿易戦争を仕掛けた。対中輸入関税引き上げを決断したのである。

             それに対し、当初、習近平政権は、ワシントンの措置に反発し、対米報復措置を取った。また、中国は決して外国の圧力には屈しないと息巻いていた。

             “米中チキンレース”を世界は固唾を飲んで見守った。しかし、それは、実にあっけない幕切れとなったのである。

             今年(2018年)4月10日、習近平中国国家主席は、海南島で開催された博鰲(ボアオ)アジア・フォーラム開会式の演説で、唐突に、今後、中国は4つの努力をすると公表した。その内容は次の通りである。

             (1)外資の市場参入規制を緩和する。銀行、証券、保険業の外資の持ち株比率制限を拡げ、とりわけ保険業界の開放を加速させる。また、製造業では、自動車、船舶、飛行機分野への外資参入を緩和する。

             (2)投資環境を改善し、外資を呼び込む。

             (3)知的財産権の保護を強化する。

             (4)輸入を拡大する。今年、中国は、自動車の輸入関税を大幅に下げ、また、一部、他の製品の輸入関税も下げる。

             北京がワシントンに白旗を挙げた瞬間だった。米中貿易戦争は、中国側の大幅な“譲歩”であっさり収束を迎えたのである。

             以前から我々が主張しているように、近年の中国経済は良くない(2015年、中国のGDPはマイナスだった可能性が高い)。従って、“チキンレース”を続ければ、回復基調にある輸出に陰りが出る。もし、また景気が悪くなるならば、習政権、ひいては中国共産党の存続が危うくなる。

             北朝鮮同様、中国も、やはり背に腹は代えられぬという事ではないのか。習近平主席は著しく面子を失ったはずである。党内で、主席への批判は免れないだろう。

             今回に限って言えば、ワシントンの大勝利と言っても決して過言ではない。結果は、トランプ大統領の思惑通りとなった。今頃、大統領は、内心「してやったり」と大喜びしているのではないか。これは、おそらく今秋の米中間選挙への追い風となるだろう。

             この度、米中貿易戦争が起こった際、我が国では様々な意見が噴出した。

             輸出依存度の大きい中国側がより多くの痛手を被ると言う意見が多かったのではないか。

             一方、米国側の方が不利だと言う意見も散見された。また、痛み分けだと言う意見もあった(何故か、米中のハザマで日本が不利益になると言う説まで飛び出した)。

             けれども、経済学の常識からすれば、出超の中国が不利になるのは明らかではないか。中国側には、米国に反撃すべく弾(高関税をかける品目)が少ないからである。

             ところで、中国は独裁国家(昨今、西朝鮮と揶揄される)なので、何でもできると考えている人がいる。北朝鮮のように、ある程度、自給自足経済を行っているならば、それは可能かもしれない。

             しかし、今や中国は国際社会の中で、非常に大きな位置を占める経済体である。いくら「中国の特色ある」(独自性のある)と言っても、経済原理を無視した政策を実行できるはずはない。たとえ、権力が集中していると言われる習近平主席でもそれは不可能である。

             この度の米中貿易戦争は、我々にその点を再確認させてくれたのではないだろうか。



            株式日記と経済展望ブログより(私のコメント)

            米中の貿易戦争は、中国があっさりと白旗を上げて終幕を迎えました。その代わりに習近平は南シナ海で観艦式を行って気勢をあげていますが、アメリカのトランプ大統領が本気になって対抗してくれば、習金平は柔軟に対応するのではないだろうか。

            日本のマスコミは、中国に不都合なことは書かないから米中貿易戦争は中国があっさりと白旗を掲げたとは書かない。中国経済はアメリカの支援があっての経済発展であり、アメリカから資本や技術が入ってこなくなれば立ち枯れてしまう。「中所得国の罠」という言葉がありますが、中国はその壁に突き当たっている。

            中国は第二次産業で高度経済成長を遂げてきましたが、これは豊富な労働力と資本と技術があれば達成は容易だ。しかし第二次産業からサービス産業に移行するときに大きな壁が立ちはだかる。日本も脱工業化が課題になってきましたが、サービス産業が主体となるような経済になるには第二次産業の成熟化が必要だ。

            サービス産業経済は消費が主体となるが、中国はまだ消費が30%程度でありサービス産業が育つ状況にはない。日本では消費が60%以上になっておりサービス産業が主体になっている。中国ではまだ資本投資が中心でありインフラやビルやマンションの建設などが経済成長の中心になってきた。

            中国の第二次産業は貿易の自由化や資本の自由化などは出来ていない段階であり、これでは世界市場で売れるような自国ブランドが育たない。これでは第二次産業の成熟化は難しく、サービス産業への移行も難しいだろう。中国は資本や貿易の自由化ができないのも技術力が十分にないからだ。

            中国の一党独裁体制では、情報の自由化も難しく、最先端技術の開発も難しい。米中の貿易戦争には9日と10日にも書きましたが、切り札がアメリカにはあっても中国には少ない。アメリカや日本企業の中国からの撤退はかなり進んできて、制裁合戦が始まってもアメリカ企業が受けるダメージは少なくなってきている。

            アメリカ企業にとっても中国は既にコスト高になり、インドやベトナムなどへの移転が進んできている。だから中国にとっては制裁合戦は自分で自分の首を絞める結果になる。だから中国製品に高い関税をかけてもアメリカ企業のダメージは少ない。既にインドや東南アジアにシフトしているからだ。

            4月10日に習近平が発表した4つの努力を発表しましたが、日本のマスコミはほとんど報道せず、米中貿易戦争の決着は既に付いた。だから株価も既に戻している。

            posted by: samu | 政治認識/中国韓国 | 14:35 | - | - | - | - |
            中朝首脳会談、「米韓同盟揺さぶり」で一致 金正恩ともトランプとも組める習近平/ 鈴置高史
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              中国軍が北朝鮮に侵攻

              米国や韓国が飲むのでしょうか。

              鈴置:北朝鮮が本当に核を放棄するなら、在韓米軍の撤収くらいは受け入れるかもしれません。米国では、経済力の伸長が著しい韓国に米国の陸空軍を配備しておく必要があるのかとの疑問が高まっています。

               ことにトランプ(Donald Trump)大統領は選挙戦の最中から「駐留経費をちゃんと支払わないのなら、韓国や日本から軍を撤収する」と主張しています(「トランプとオバマの間で惑う朴槿恵」参照)。

               韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領も米軍撤収に反対しないと思われます。この政権は「米韓同盟こそが民族の内部対立の元凶だ」と考える左派の集団です(「『米帝と戦え』と文在寅を焚きつけた習近平」参照)。

               米国との同盟を破棄すべきだ、と堂々と主張する青瓦台(韓国大統領府)の高官も登場しました(「『米韓同盟破棄』を青瓦台高官が語り始めた」参照)。

               大状況から言えば、朝鮮半島の非核化――つまり、北朝鮮の核武装放棄と在韓米軍撤収の交換は十分に起こり得るのです。

              近未来小説『朝鮮半島201Z年』の展開ですね。

              鈴置:朝鮮半島を巡る各国の思惑と実力を組み合わせると、そういう予想になります。

               ただ現実には、本当に北朝鮮が核を放棄するか、信用できないから話が進まないのです。『朝鮮半島201Z年』でも人民解放軍が北朝鮮に侵攻し、実力で核を取り上げるという筋立てにしました。

              ワラにもすがる金正恩

              北朝鮮が核の放棄を約束しても誰も信じない……。

              鈴置これまで何度も騙してきましたからね。そこで今度は中国の保証を取り付けて米朝首脳会談に臨む作戦でしょう。

               トランプ大統領に「核武装を放棄しろ」と言われれば「そうする」と金正恩委員長は答える。横からボルトン(John Bolton)大統領補佐官(国家安全保障問題担当)が「証拠を見せろ」と迫れば「核関連施設に中国の査察を受け入れる。中国なら信用できるだろう」と言い返す。

              トランプ政権はそれで納得するでしょうか。

              鈴置:納得しないでしょうが、時間稼ぎにはなる。

              「時間稼ぎ」を許すでしょうか、米国は。

              鈴置:新たに大統領補佐官に就任したボルトン氏も、国務長官に指名されたポンペオ(Mike Pompeo)氏も北朝鮮の手口は知りつくしています。容易には騙されないでしょう。

               そもそも北朝鮮が時間稼ぎに利用してきた6カ国協議も、中国が主導しました。中国も「時間稼ぎ」の共犯者なのです。

               中国を巻き込んだ「朝鮮半島の非核化」で米国を騙せるとの自信は北朝鮮にもないでしょう。軍事的な圧迫と経済制裁が強化される中で、最後のカードを切ったということと思います。ワラにもすがる気持ちで。

              メンツを保った習近平

              中国は米国が「時間稼ぎするな」と怒り出してもいいのでしょうか。

              鈴置:別段、中国は困らないでしょう。北朝鮮が「朝鮮半島の非核化」で共闘してくれ、と頼んできたからそれを受け入れた。金正恩が頭を下げてきたのですから、まずは自分のメンツも保てた。

               前回紹介した「Global Times」の記事が指摘したように、中国は外交ゲームで外されたと見なされていた。それが突然、すべての動きの黒幕であるかのように振る舞えるようになったのです。

               米国が「時間稼ぎ」に怒り出しても中国に損はない。米国は北朝鮮を先制攻撃するか、あるいは金正恩暗殺を実行するでしょう。ただ、北朝鮮に地上軍を本格的に派遣するつもりはない。

               中国は米国の攻撃・暗殺後に人民解放軍を北朝鮮に派遣し、核施設を破壊すればよいのです。米国に協力するわけです。ついでに北朝鮮に傀儡政権を押し立てる。

               さらには韓国をも手に入れることが可能です。韓国の左派政権は「北朝鮮の核の脅威がなくなったのだから米国との同盟はもう不要だ」と言い出すでしょう。

               米国もそれを期に半島から兵を引く可能性が高い。米軍を失った韓国は、今以上に中国の言いなりになるのは確実です

              トランプも「韓国は中国の一部」

               トランプ大統領は、中国が韓国を自らの勢力圏に組み込むことを暗に認めています(「『韓国は中国の一部だった』と言うトランプ」参照)。

               2017年4月の習近平主席との会談後、WSJに「彼(習近平主席)は中韓の歴史に話を進めた。北朝鮮だけではなく朝鮮半島全体についてだ。数千年の間……多くの戦争があった。そして韓国は事実上、中国の一部であったのだ」と語っています。原文は以下です。

              • He then went into the history of China and Korea. Not North Korea, Korea. And you know, you're talking about thousands of years …and many wars. And Korea actually used to be a part of China.

               「中国が北朝鮮の非核化に協力するなら、引き換えに韓国を渡す」という習近平主席との約束を、メディアを通じて担保したと受け止められました。

               中国はどちらに転んでもいいのです。米朝が野合しない限りは。北朝鮮と組んで米国を騙せるなら、在韓米軍の撤収を実現できる。騙すことに失敗したら、今度は実力で北朝鮮の非核化に協力すればいい。やはり在韓米軍の撤収を実現できる。

               どう転ぼうが北も南も――朝鮮半島全体が中国の傘下に入ることを期待できるのです。



              株式日記と経済展望ブログより

              朝鮮半島の問題は非常に厄介な問題であり、歴史的に見れば朝鮮半島は南端部を除けば中国の一部であり、中国は緩衝地帯として朝鮮半島を属国として扱ってきた。アメリカも、中国やロシアとの防波堤として日本を属国化していますが、アメリカと日本との間には広大な太平洋があり、日本から米軍を追い出せばアメリカは太平洋を失うことになる。

              それに比べると在韓米軍は、韓国から撤退してもさほどの痛手は受けない。当初から韓国はアチソンラインの外側にあり、韓国はどうでもいい土地なのだ。だからムンジェイン政権の登場は、在韓米軍撤退のきっかけになるかもしれない。在韓米軍が撤退すれば韓国は自動的に北朝鮮に併合されることになるだろう。

              それを一番望んでいるのは中国であり、だから中国やロシアは北朝鮮に対して、第三国を通じてミサイル技術や核爆弾技術などを提供しているのだろう。北朝鮮のICBMのエンジンの技術は明らかにロシアのものであり、移動式ミサイルの発射台のトレーラーは中国のものだ。

              中国やロシアにとっては在韓米軍がいなくなれば、朝鮮半島がまるごと手に入るのだから北朝鮮をバックアップするのが当然だ。今から思えばアメリカが朝鮮戦争をする必要があったのかと思うのですが、ロシアのスターリンにすればアメリカがまさか反撃してくるとは思わなかったのだろう。

              朝鮮半島は地政学的には中国のものであり、早かれ遅かれ韓国は中国のものになって行くだろう。ただし例外的に日本が強大化した場合には朝鮮半島や中国東北部は影響を受ける。このように見れば北朝鮮がやりたい放題できるのは日本が無力化しているからであり、日本が強国に再びなれば朝鮮半島は日本の影響下に置かれるだろう。

              長期的戦略に立てば、アメリカは日本から朝鮮半島と台湾を取り上げて独立させましたが、朝鮮と台湾は独立させても緩やかな日本連邦として存続させるべきであった。そうすればアメリカにとって中国とロシアの太平洋進出は防げることになり、軍事費はそれだけ浮かせることができる。

              大西洋においても、アメリカにとってはイギリスを抑えておけばロシアの大西洋進出は抑えられますが、イギリスが弱体化してしまうとそれが難しくなる。アメリカとしては中国とロシアの台頭は驚異であり、アメリカ単体では単独では防ぎきれなくなっている。

              キッシンジャーあたりは、中国と組めばアメリカは安泰という戦略を取りましたが、中国は明らかにアメリカに敵対しようとしている。最近の北朝鮮問題でもそのことが伺えますが、中国はアメリカを騙してきたのだ。それが端的に現れたのがAIIB加盟問題でありアメリカに従った国は日本だけになってしまった。英国もアメリカを裏切った。

              孤立しているのはアメリカ外交であり、それがトランプ政権を生んだ背景になっている。アメリカはキッシンジャーの戦略に従って中国とは融和的にやってきましたが、それがアメリカ外交の孤立化を招いている。EUはドイツを中心にしてアメリカとは一線を画して来るようになった。だからアメリカは北朝鮮にも馬鹿にされるような国になってしまった。

              posted by: samu | 政治認識/中国韓国 | 11:51 | - | - | - | - |
              「 世界で進む“中国対民主主義”のせめぎ合い 価値観守るには国民全体の力が必要に 」桜井よしこ
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                『週刊ダイヤモンド』 2018年3月10日号
                新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1222
                 

                過日、高須クリニック院長の高須克弥氏に会った。チベット亡命政府がロブサン・センゲ首相の来日に合わせて開催したレセプションでのことだ。

                テレビのCMでお馴染みの高須氏が「昭和天皇独白録」原本をオークションで落札し、皇室にお渡しすると発表した。そんなことで氏は愛国の人なのだと、私は感じていた。

                その人物が同じ会場にいた。自己紹介したら、漫画家の西原理恵子さんを紹介してくださった。「週刊新潮」の一番最後の頁で佐藤優氏のコラムと合わせて「まさる&りえこの週刊鳥頭ニュース」を描いている人だ。

                後日、高須氏恵贈の『炎上上等』(扶桑社新書)で、氏にとって西原さんがとても大切な人だということがわかった。「サイバラ、サイバラ」と呼んでいつも一緒だ。

                そんなことも書いてある本からは邪気のない人物像が浮かんでくる。相手が強くても筋は曲げない。たとえば高須クリニックの患者の半分以上が中国人だそうだ。金持ち中国人は日本の土地や建物だけでなく、若さも美しさも買って帰る。高須氏は彼らをVIPルームに通す。すると、皆一様に「凍りつく」。何故って、そこには、氏がダライ・ラマ法王にお会いした時の写真がたくさん飾られているからだ。

                それでも気分を害して憤然と席を立つ人はいない。皆、喜んで手術を受けるという。愉快な話ではないか。

                私の不勉強でこの本を読む迄知らなかったのだが、高須氏はこれまでずっとチベットを支援してきた。理由は中国に「いちばんやられている」からと、明快だ。だから氏は氏のやり方でチベット問題に関わってきた。チベットにもっと多くの人たちが注目して、その酷い状況を知ることが、何よりも大事だと信じて行動してきた。

                世界ではいま、価値観の闘い、中国対民主主義陣営のせめぎ合いが進行中だ。習近平国家主席は、3中総会で国家主席の10年任期制を撤廃し、毛沢東のように終身、権力の座に居座るつもりのようだ。強い反対論もあるが、そうした意見は中国共産党に押さえ込まれ、新聞からも、ネットからも削除されていく。かといって、中国人が心底、終身主席制という時代錯誤の専制独裁に納得することはないだろう。国民の不満は解消されず、むしろ高まるばかりだ。解決の道は強硬策しかない。習氏はあらゆる分野で締めつけを強化し、対外的にはより巧妙でより激しい攻勢に出るだろう。

                国内で狙われるのはチベット人、ウイグル人、モンゴル人ら「少数民族」であり、対外的には日本であろう。そんな中国の攻勢には、賢く強く備えて、私たちの価値観を守り抜かなければならない。それは政府だけではできない。国民全体の力が必要である。

                賢い国民が自らの力で国を守るのが民主主義制度の特徴で、一党独裁政治との大きな違いである。だからこそ、真っ当に国を愛する民間の力が大事、人材が大事なのである。高須氏はいま、チベットの人材育成に力を貸している。インドのモディ首相が毎年チベット人学生をインドの大学の医学部に受け入れており、その学生たちを高須氏が奨学金で支えているそうだ。

                「毎年5人ずつ支援していけば、いつか僕がフリーチベットの医学の父って呼ばれる時がくるかもね」と氏は書く。是非、そうなってほしいものだ。日本でもすでに千葉工業大学がチベット人学生を奨学金で受け入れている。麗澤大学にも来年春にはチベット人留学生たちが来る予定だ。

                日本の民間人の力はすばらしい。賢く勇気ある民間の人々や大学、その他の組織の力を結集すれば、中国共産党の理不尽さに負けることはない。小さな国々の未来を担う人材育成に手を貸すことは、私たち日本人が日本人としての自分を磨くことなのである。

                posted by: samu | 政治認識/中国韓国 | 09:31 | - | - | - | - |
                「皇帝」目指す習近平氏/ケントギルバート
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                  Bilingual version of my article in Fuji Evening News which ran on March 2nd.

                  3月2日の夕刊フジの原稿の和英バージョンです。

                  ニッポンの新常識156 Common Knowledge Revisited 156  「皇帝」目指す習近平氏、

                   

                  Xi Jinping Seeks to Become “Emperor”
                  共産党幹部が逆らえるはずがない
                  Communist Party Leaders Dare Not Oppose
                  「反腐敗闘争」では大量の自殺者、中には暗殺も?
                  Large Number of Suicides Tied to “Anti-corruption Campaign;”
                  Many Actually Assassinations?

                  中華人民共和国(PRC)の習近平政権は、国家主席の任期を2期10年までと定めた憲法規定を撤廃する方針を示した。今月の全国人民代表大会での採択が確実視されている。
                  The Xi Jinping administration of the People’s Republic of China (PRC) has revealed a new policy to eliminate the constitutional limit of two terms, a total of ten years, for the president. It is seen as certain that this policy will be adopted at the National People’s Congress this month.
                  昨年秋に2期目が始まったばかりの習主席だが、3期目も、いやハッキリいえば、清朝までの「皇帝」や、PRC建国の父である毛沢東主席と同様、死ぬまで最高権力者の地位に留まりたいのだろう。
                  President Xi just began his second term last fall, but he apparently wants to remain in a position of power not only for a third term but, like the “emperors” of the Qing Dynasty or the founder of the PRC Mao Zedong, for life.
                  習氏は2013年の国家主席就任後、「反腐敗闘争」の名目で、数々の政敵やライバルを逮捕したり、失脚させてきた。
                  Since assuming the office of President of the PRC in 2013, he has arrested political rivals and removed them from power in the name of an “anti-corruption campaign.”
                  最初は、治安・司法部門を牛耳ったうえで、石油閥の巨大な利権も掌握していた周永康・元政治局常務委員を逮捕した。死刑は免れたが、無期懲役判決が下されている。
                  First, after taking control of the security and legal sectors, he arrested former managing director of the Political Affairs Bureau Zhou Yongkang, who also controlled the vast petroleum concessions. Zhou avoided the death penalty but was given a sentence of life imprisonment.
                  さらに、胡錦濤前指導部の番頭を務めた令計画・元党中央弁公庁主任も、無期懲役となった。軍制服組ツートップの1人の徐才厚・元中央軍事委員会副主席は、全役職を辞職後に訴追されたが、膀胱がんで死亡した。もう1人の郭伯雄氏は無期懲役となった。
                  In addition, Ling Jihua, one of the principal political advisers of former president Hu Jintao and former chief of the General Office of the Communist Party of China, was sentenced to life imprisonment. Xu Caibou, former Vice Chairman of the Central Military Commission and one of the top two [military] uniformed leaders, after resigning from all his positions, was investigated on suspicion of bribery, but died of bladder cancer. Guo Boxiong was also sentenced to life imprisonment [for bribery].
                  昨年の党大会目前の7月には、自らの後継候補だった孫政才・前重慶市党委書記を汚職で失脚させ、子飼いの部下への権力移譲に道を開いた。中央政治局は孫氏の党籍剥奪にあたり「特権の利用」や「組織の秘密漏えい」「性的賄賂の受領」があったと指弾した。
                  In July of last year just before the Party Convention, Sun Zhengcai, whom was considered a leading candidate to be Xi’s successor and who was communist party secretary of Chingqing, was removed from office, opening up the way for transfer of power from Xi’s protoges. The central commission for discipline inspection, in expelling Sun from the party, condemned him saying that he “bathed in pomp and circumstance and belief in his special privileges,” “leaked organizational secrets,” and “engaged in money-for-sex transactions.”
                  最高幹部クラスだけでなく、規律違反で処分を受けた共産党員は、5年間で153万人に上るという。そもそも、年間数十兆円規模の賄賂が飛び交うといわれる中国社会で、共産党員が汚職と無関係なまま出世競争で生き残れるはずがない。習氏を含む全員が、叩けばホコリが出る。
                  It is said that not only top-ranking officials, but upwards of 1,530,000 rank and file party members have been punished for breach of discipline during the last five years.
                  この「反腐敗闘争」に付随して、副課長級以上の自殺者が2015年は1500人、16年には1700人に達し、年間1300人の公務員が自殺した文革期を上回ったという。汚職の調査を受けて自暴自棄となり、他の幹部を銃撃した後、自殺した事件も起きた。
                  Following on the “anti-corruption campaign,” 1,500 people with the rank of deputy section chief or above committed suicide in 2015, and that number reached 1,700 in 2016, exceeding the annual number of suicides among public servants of 1,300 recorded during the Cultural Revolution. There have also been incidents where in desperation over being investigated for corruption, people shoot other executives and then take their own lives.
                  これは想像だが、全員が自殺だったとはかぎらない。汚職がバレないように、仲間を暗殺したケースもあっただろう。
                  This is just conjecture, but these cases may or may not have all been suicides. There are probably also cases where comrades are assassinated to conceal corruption.
                  習政権の最初の5年間を何とか生き延びた共産党幹部が、ここで習氏の宿願に反対したら、あとでどんな目に遭わされるか分からない。この威嚇効果が「反腐敗闘争」の目的の1つだったことは疑う余地がない。
                  Communist party leaders who have somehow survived the first five years of the Xi administration must feel trepidation about the consequences of opposing Mr. Xi’s policies. It cannot be denied that this intimidation effect is one of the purposes of the “anti-corruption campaign.”
                  他方、日米の野党議員や左派メディアは、安倍晋三首相や、ドナルド・トランプ米大統領に対して、いかに失礼な言動を投げつけられるかを競っているように見える。
                  By contrast, opposition politicians and leftist media in the U.S. and Japan seem to be competing to see who can act and speak with the most disrespect for Prime Minister Abe and President Donald Trump.
                  自由主義国家に住む左翼ほど、自由を謳歌(おうか)している存在はいない。
                  There is no one who enjoys more freedom than leftists who live in a free nation.

                  posted by: samu | 政治認識/中国韓国 | 09:50 | - | - | - | - |
                  甘い期待は終了、大転換点を迎える米国の対中政策/小森義久
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                    米国の中国に対する「関与」政策が終わりを告げようとしている。中国との協調を進めれば、やがては中国が国際社会の責任ある一員となり、民主化に傾くだろうという期待のもと、米国歴代政権は対中関与政策をとってきた。だが、その政策が失敗と断じられるようになったのだ。米国は約40年前の中国との国交正常化以来、対中政策の基本を初めて修正するという歴史的な曲がり角に立ったといえそうだ。

                    米国の対中関与政策を踏みにじってきた中国

                     1979年の米中国交樹立以来、米国の歴代政権の対中政策の基本は「関与(Engagement)」だった。中国は米国とは基本的に価値観を異にする共産主義体制であるが、関与政策では、米国が中国をより豊かに、より強くすることを支援し、既成の国際秩序に招き入れれば、中国が自由で開かれた国となり、国際社会の責任ある一員になる――というシナリオが描かれていた。

                     ところが最近の習近平政権下の中国の動きは、米国側の期待とは明らかに反対方向に向かいつつある。その象徴的な動向が、国家主席の任期の撤廃だった。習近平氏には終身の主席となる道が開かれた。民主主義とは最も逆方向の流れである。

                     それにとどまらず、近年の中国共産党政権は、侵略的な対外膨張、野心的な軍事力増強、国際規範の無視、経済面での不公正な慣行、そして国内での弾圧と独裁の強化など、米国の対中関与政策を踏みにじるような措置ばかりをとってきた。

                     

                    こうした展開によって、米国側は対中関与政策の失敗を認めざるをえなくなったのである。

                    米国の期待とは正反対の方向へ

                     対中関与政策の成果に対する米国のニュースメディア、専門家、そしてトランプ政権のそれぞれの反応を見てみよう。

                     第1にメディアの反応である。ニューヨーク・タイムズは2月28日付社説で「習近平氏の権力の夢」と題して、以下のように主張した。

                    「1970年代後半に中国が西側に対してドアを開けて以来、米国は中国を第2次大戦後に米国主導で構築した政治、経済のシステムに融合させようと努めてきた。中国の経済発展はやがては政治的な自由化につながると期待してのことだった」

                    「だが、習近平氏の今回の動きは、米国側のこの政策が失敗したことを証明した。習氏は法の支配、人権、自由市場経済、自由選挙などに基づく民主主義的な秩序への挑戦を新たにしたのだ」

                     ニューヨーク・タイムズはこのように米国の歴代政権の対中政策は失敗だったと、明言している。

                     ワシントン・ポスト(2月27日付)も「習近平氏は終身独裁者」と題したコラムで、米国側は「中国が民意に基づく政治や法の支配を導入すること」を期待していたが、国家主席の任期撤廃は「米側の期待とは反対の方向への動きだ」と非難した。そのうえで、やはり米国の年来の政策の破綻を強調していた。

                     

                    中国の動きを思い通りに変えるのは不可能

                     第2に専門家の見解はどうか。まず注目されるのは、オバマ政権の東アジア太平洋担当の国務次官補として対中政策の中心にあったカート・キャンベル氏が大手外交誌フォーリン・アフェアーズの最新号に発表した「中国はいかに米国の期待を無視したか」という題の論文である。

                     キャンベル氏はこの論文で次のように述べていた。

                    「米国の歴代政権は、中国との商業的、外交的、文化的な絆を深めれば、中国の国内発展も対外言動も良い方向へ変えられるという期待を政策の基本としてきた。だが、中国の動きを自分たちが求めるように変えるのはできないことが明らかになった」

                    「今後の中国への対処にあたっては、まず、これまでの米国政府の対中政策がどれほど目標達成に失敗したかを率直に認めることが重要である」

                     キャンベル氏といえば、対中融和姿勢が顕著だったオバマ政権で対中政策の中心部にいた人物である。そんな経歴の人物が、自分たちの推進した政策の間違いを率直に認めているのだ。

                     トランプ政権の主席戦略官だったスティーブ・バノン氏は、中国への強硬策を主張し、関与政策にもはっきりと反対を表明していた。そのバノン氏が、政権を離れた直後に大手の外交政策研究機関の「外交関係評議会」に招かれ、米中関係について講演をした。

                     同氏自身は中国に対する厳しい姿勢を非難されるつもりで講演に臨んだという。ところが講演後の質疑応答では、外交関係評議会の超党派の元官僚や専門家、学舎たちがトランプ政権が中国に対してまだ弱腰すぎると述べて、バノン氏やトランプ政権の「軟弱な対中姿勢」を一斉に非難したというのだ。この反応にはバノン氏もびっくりだったそうである。

                    中国のWTO加盟を支持したのがそもそもの間違い

                     第3に、トランプ政権の反応である。トランプ大統領は2月23日、保守系政治団体の総会で演説して次のように語った。

                    「中国は2000年に世界貿易機関(WTO)への加盟を認められたことで、年間5000億ドルもの対米貿易黒字を稼ぐほどの巨大な存在へと歩んでいった」 

                     つまり、米国が中国のWTO加盟を支持したことが、そもそもの間違いだというのだ。中国のWTO加盟を支持することこそが、当時の米側の対中関与政策の核心だった。だからトランプ大統領はまさに関与政策を非難していることになる。

                     トランプ政権が2017年12月中旬に発表した「国家安全保障戦略」でも、対中関与政策の排除は鮮明となっていた。たとえば、以下のような記述がある。

                    「ここ数十年にわたり、米国の対中政策は、中国の台頭と既存の国際秩序への参画を支援すれば、中国を自由化できるという考え方に基礎を置いてきた。だが、この米国の期待とは正反対に、中国は他国の主権を侵害するという方法で自国のパワーを拡大してきた。中国は標的とする国の情報をかつてない規模で取得し、悪用し、自国の汚職や国民監視を含む独裁支配システムの要素を国際的に拡散しているのだ」

                     このように、いまや米国では、対中関与政策はもう放棄されたといってよい状態である。米国の中国に対する姿勢の根本的な変化は、日本にもさまざまな形で大きな影響を及ぼすだろう。

                     

                     

                    posted by: samu | 政治認識/中国韓国 | 22:17 | - | - | - | - |
                    「 弾圧に耐えるチベットの人々 暴虐を隠蔽し続ける中国共産党 」桜井よしこ
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                      『週刊ダイヤモンド』 2018年3月3日号
                      新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1221
                       

                      中国共産党の弾圧を逃れたチベット仏教最高位のダライ・ラマ法王14世が、インド北部のダラムサラに亡命政府を樹立したのが1959年である。今年から来年の1年間をチベット亡命政府樹立から60年と位置づけ、ロブサン・センゲ首相が国際社会にチベットの自由への闘いの意味を語る旅を続けている。来日した首相が強調した。

                      「チベット問題はどの国にとっても遠い問題ではありません。日本の問題とも重なります。チベット問題を放置すれば、日本もやがて同じ運命をたどりかねないでしょう」

                      センゲ首相の来日も、発言もわが国の地上波テレビや大手新聞はあまり取り上げない。そこで私はネット配信の「言論テレビ」にお招きした。首相はこの60年間、中国の弾圧は厳しくなる一方だと強調した。

                      「中国内のチベット人は約600万人です。チベット人が3人以上で会話したり行動したりすると、反政府活動と見做され逮捕されます。それは殆どの場合、拷問と死を意味しますが、このようなことは全く報じられません。外国人記者はチベット自治区に入ることさえできないからです」

                      私たちは世界で最も閉ざされた国は北朝鮮だと思いがちだ。だが北朝鮮には時折、外国人記者の入国が許される。制限つきだが映像を撮り、北朝鮮からの中継もできないわけではない。しかしチベットからの中継や報道を私たちは見たことがあるか。恐らく皆無だ。

                      首相は語る。

                      「チベット人への拷問、虐殺を含む暴虐の限りを中国共産党は国際社会の目の届かない所で行い、中国の輝かしい経済的発展で世界の監視の目を曇らせようとしています。しかし、彼らは必ずしも成功していません」

                      首相の説明はざっと以下のとおりだ。毛沢東らはチベット寺院の98%を破壊し、僧や尼僧の99.9%を追放、虐殺に処した。ダライ・ラマ法王は取り逃がしたが、チベット仏教を潰滅させたと毛らは考えた。しかし、約60年後のいま、中国には3億人とも4億人ともいわれる仏教徒が存在し、中国は世界最大の仏教国になった。

                      昨年10月の第19回中国共産党大会で習近平主席は、宗教は中国化する、社会主義化するという条件で許容すると語った。右の2条件に宗教がどのように合わせていけるのか、よくわからないが、習氏がこのような変な理屈をつけて宗教を容認すると言わざるを得なかったのは、億単位の中国人の心に仏教が根付いてしまい、習氏といえども仏教徒の巨大な塊を無視することができなかったからであろうか。

                      そこで心配なのがダライ・ラマ法王の健康である。法王は82歳になられた。昨年の日本訪問は医師から止められた。中国共産党は法王の寿命の尽きるのを待っている。法王が亡くなれば、直ちに中国共産党は次のダライ・ラマを自分たちが選ぼうとしている。

                      法王はその点を見通して語っている。ダライ・ラマの生まれ変わりは、中国共産党の支配する地には生まれない、中国支配以外の地で生まれる、と。

                      チベット仏教の未来展望について、首相は楽観的だ。

                      「弾圧に屈せず、中国では多くの寺院が再建されました。中国政府はいまそれらの寺院と僧達の住居に重機を投入して凄まじい勢いで破壊しています。その映像もあります。私が強調したいのは、どんな弾圧にもチベット民族は耐える力があるということです。ダラムサラで最も大切にしてきたのがチベット仏教です。ダライ・ラマ法王の教えを全身全霊で吸収してきた若い世代が大勢育っています。大丈夫です」

                      チベット人がチベット人らしく、ウイグル人がウイグル人らしく、モンゴル人がモンゴル人らしく生きることができるような世界を目指そうと、改めて思ったことだ。

                      posted by: samu | 政治認識/中国韓国 | 09:16 | - | - | - | - |